【2023年1月最新】割と自由に観光できるようになったベトナム・ハノイの現在

日本への帰国条件が大幅に緩和され、ワクチンを3回摂取していれば事実上自由に海外と行き来できるようになったので、ぼちぼち海外に出ています。今回のターゲットはベトナム。世界で唯一アメリカに戦争で勝った国であり、度胸が座っているのかアジアの中でも最速でコロナ鎖国を解いた国だと記憶しています。
同じ東南アジアのタイに訪れる機会は結構あるのですが、ベトナムを訪れるのは大学生ぶり。その時はホーチミンのスーパーマーケットで日本のOLふたり組にナンパされ、夕食までごちそうになったのが密かな自慢です。

ところで定期的に話題となる「日本は終わった」論ですが、そう主張する方々は一体何を見てそう感じているのかお聞きしてみたいところです。コロナ前、私は年に3ヵ月は世界の様々な国や地域で過ごしていたのですが、「日本は終わった」と思ったことは一度もありませんし、コロナ後の韓国旅行と今回のベトナム旅行を経ても、やはり印象は変わりません。

また、日本がダメなら具体的にどの国なら良いのかも聞いてみたいところです。独裁のならずもの国家は論外として、差別と銃の国アメリカが良いのでしょうか?「EU」という論理的に無理のあるコンセプトを抱えるヨーロッパ?酒も食事も制限がある中東?白豪主義が根強いオセアニア?治安に不安を抱えるアフリカや中南米?オススメの国や地域があれば教えて頂ければと存じます。


<出国から入国、ホテルチェックイン>
アフターコロナの成田空港「JALファーストクラスラウンジ (JAL First Class Lounge)」は羽田空港のそれと運用が同じであり、鮨職人にネット越しに注文するという臨場感の無さ。酒のラインナップも大きくデグレードしており、大声で、泣いちゃった。詳細は別記事にて
日本出国の手続きはコロナ前と変わりません。奮発してビジネスクラスを利用したのですが、東京ハノイ間はたった6時間のフライトであり、機内食を肴に酒を飲みながら映画でも見ていれば秒で到着。せっかくのフルフラットを使い損ねました。
ベトナムのイミグレーションは非常に大らかで、パスポートを提示するだけで秒で入国することができます。ワクチン接種証明やPCR陰性証明、何ならビザすら要りません。書類に何も記入する必要もなく、降機からものの数分でホテルの送迎車に合流することができました。
今回の滞在は2020年10月にハノイ初進出となったハイアットグループの「Hyatt Regency West Hanoi」。夜遅くでのハノイ到着だったのですが(写真は日中に撮影)、空港への出迎えサービスからスムーズで恐怖心を感じさせない運転、チェックインまで全て流れるような対応であり、新しいホテルながら非常に高いオペレーションレベルを感じました。詳細は別記事にて

ところでチェックイン時にロビーにアシアナ航空のCAが溜まっており、国際文化交流として一番可愛い女の子に「アンニョン!」と声をかけると、「あー、はいはい」みたいな塩対応をされました。もう二度とアシアナ航空は利用しないと心に決めた瞬間です。絶対に許さない。


<街中の様子>
ベトナムの皆さんはコロナを精神的に克服したように私には見えました。空港ではチラホラとマスク着用者を見かけましたが街中では殆ど見かけることはなく、着用していたとしてもスクーターに乗っている人々ぐらいであり、それは防疫が理由というよりは排ガスブロックを目的としていたように思えます。飲み屋街でもご覧の通りの三密っぷり。飲食店におけるアクリルボードや消毒液の設置は見たことがありません。
ベトナムの人々は細身の方が殆どであり、デブを見かけることは殆どありませんでした。日帰りでハロン湾に訪れた際のガイドにその理由を聞いてみると、「基本的には野菜をよく食べるライフスタイルだからだと思う」とのこと。松井大輔がベトナムに移籍した際、ベトナム料理ばっかり食べていてガリガリに瘦せてしまった話を思い出しました。
みなスタイルが良いのは素晴らしいことですが、肝腎のお顔については私のタイプの方を見かけることは殆どありませんでした。例えば恵比寿駅の改札などで待ち合わせすると10秒に3人ぐらい可愛い女の子を見つけることができますが、ベトナムでは10時間で1人いれば良いほうです。NJのHanniはベトナムの奇跡と言って良いでしょう。
移動は全て配車アプリの「Grab」を使用しました。私は基本的に街を歩いたり公共交通機関を利用したりして其処に住む人々の空気を掴むのを好むのですが、ベトナムは交通事情が非常に悪いので徒歩は全くお勧めしません。
どれぐらい酷いかというと、歩道は飲食店の椅子やテーブル、商品在庫や粗大ごみが積み上がっており、たまにスペースがあったかと思うとスクーターが突っ込んできたりするので(歩道です)、ほんの5分歩くだけでも精神的に酷く疲れるのです。
したがって、どんなに短い距離であっても「Grab」などを活用して四輪車で移動することをお勧めします。その際、四方八方からピーピーピーピーとクラクションを鳴らされるのですが、これは「どけ!」という意味合いよりも「すみませーん、とおりまーす」のようなニュアンスなので、いちいち怖がらないこと。そのうち慣れます。
ところで日本では高齢ドライバーの事故や免許返納問題などが取り沙汰されていますが、ベトナムは渋谷のスクランブル交差点の人間が全てスクーターに乗っているような状況であり、高齢者どころか少しでもどんくさいやつは5秒で轢かれてあの世行きなので、いわゆるお年寄りのドライバーというのは殆ど見かけませんでした。
それでも事故ってるシーンを見かけることは意外に少なく(パンクでジャッキアップしてる車は何台も見た)、なるほどこのような社会の運用も意外にアリなのかと妙に感心してしまいました。
そうそう、ベトナムはインドやタイなどに比べると押し売りや物乞いの類は少なく感じたのですが、たまにしつこいやつがいる場合は
この画像を音声付きで提示すると、ほっこりした雰囲気のまま撃退することができます。「私はお金がありません」の意で、確実に笑いを取れるのでオススメです。Google翻訳を準備しておきましょう。ちなみにスマホはahamoや楽天モバイルのSIMが追加料金ナシでSIMの入れ替えも無くそのまま使えるので便利です。


<飲食店>
細かな観光地の紹介は地球の歩き方(2022年末にアフターコロナの最新版が出ました)に譲るとして、ここからは私がお邪魔した飲食店をご紹介。いわゆるファイン・ダイニングには一度も訪れておらず、予約が要らない気楽なお店ばかりです。どのレストランも妙にスタッフが多く、従業員同士が仲良さそうに楽しく働いているのが良いですね。


■Quán Ăn Ngon(クアン アン ゴン)/旧市街
ハノイでベトナム料理を楽しみたいのであれば入門編としてまずはコチラ。屋台料理から家庭料理、レストランで出るようなちょっと高級な料理までが一同に会する気軽なお店。旧市街の観光スポットからも近く、Grabで検索すればすぐに出てくる超有名店です。
生理前の爆食であったとしてもひとり3千円を超えることはまず無く、その割にシステマティックで清潔なお店であり、スタッフもにこやかで感じが良い。ハノイを訪れるのであれば必修科目とも言えるレストランであり、この店を悪く言う人はそういないと思います。オススメ!


■フエレストラン(Hue Restaurant)/バーディン区
今回唯一予約をして訪れたお店がコチラ。日本大使館近くのエリアであり、駐在員が日本からのゲストをお迎えする際に使われることが多いそうですが、微妙オブ微妙な味わいでした。モンスーンカフェの料理のほうが私は好き。駐在員や出張者になぜwhy人気なのか理解に苦しんだ店でした。


■Bia Thu Hằng/ハノイ西部
https://www.takemachelin.com/2023/01/bia.html
ハノイ名物と言えば「ビアホイ(Bia Hơi)」。もともとはHABECO TRADING(ハベコトレーディング)社の「BIA HƠI HÀ NỘI(ビアホイハノイ)」を指す言葉でしたが、転じてこの生ビールを取り扱うビアホール・ビアガーデン風レストランのことを「ビアホイ(Bia Hơi)」と呼ぶようになりました。
われわれはGrab(配車サービスアプリ)を用いて「Bia Thu Hằng」というビアホイに辿り着きました。正しい店名の発音は存じ上げません。たまたまGoogleマップで評判良さそうだったので適当に突撃しただけです。突然の異国からの闖入者に店全体の視線が突き刺さる。今夜のスターはそう、私である。詳細は別記事にて


■Banh Mi 25(バインミー25)/旧市街
https://www.takemachelin.com/2023/01/banh.html
ベトナムのファ-ストフ-ドと言えば「バインミー(Banh Mi)」。ハノイでバインミーと言えば当店。欧米人がよく利用する口コミサイト「トリップアドバイザー」でも大変評判が高いためか、ゲストの殆どは欧米人です。
我々はチキンとポークを1種類づつ注文。それぞれ200円か300円かそれぐらいです。丸の内や大手町のフードワゴンであれば千円近くすることを考えると格安。素晴らしいバインミーでした。繰り返し通う機会に恵まれた方は是非とも全種類制覇を。オススメです。


■Xôi Yến(ソイ イェン)/旧市街
https://www.takemachelin.com/2023/01/xoi.html
旧市街のおこわ専門店店名の「Xôi」とはまさに「おこわ」という意味であり、イートイン客、テイクアウト客、フードデリバリーのドライバーと1日中ヒトでごった返しているお店です。ただ、200円かそこらの軽食と考えれば悪くはありませんが、似たような価格帯のもち米フードとしては551の蓬莱のチマキのほうが完成度が高いと思います。


■Pho Ly Quoc Su(フォー 10 リー コック スー)/旧市街
https://www.takemachelin.com/2023/01/quoc.html
ハノイには至る所に「Pho Ly Quoc Su」という表記のフォー屋があるのですが、その総本山がコチラ。平日10時というヘンテコな時間に訪れたのに大盛況。写真のフォーは半生肉とウェルダン肉のあいがけです。半生肉は薄切りのローストビーフのような口当たりで、ウェルダン肉は牛丼の肉の調味を抜いたようなテイスト。

いずれのメニューも400円かそこらのフォーであり、支払金額を考えれば大満足の一杯です。量はそれほど多くないので、朝ゴハンやハシゴのうちの一軒として位置付けると良いでしょう。


■Giảng Cafe(ザンカフェ)/旧市街
https://tabelog.com/vietnam/A8102/A810201/81001737/
ハノイ名物の「エッグコーヒー」。コーヒーに卵黄やコンデンスミルクを混ぜた、飲むプリンのような味わいのものですが、その発祥の店と言われているのが「Giảng Cafe(ザンカフェ)」。日曜日の午後に訪れるとほぼ満席。何とか空いている席を見つけて滑り込みます。
いずれのドリンクも200円かそこらであり、日本で缶コーヒーを飲むことを考えれば非常にお値打ち。ただし店内は常に込み合っており、イスやテーブルも小さく落ち着けません。あくまで観光スポットとして訪れましょう。横浜中華街に2号店を出店したようなので、そちらで味見をしておくのも良いでしょう。


■Serein Cafe(セレインカフェ)/旧市街
https://tabelog.com/vietnam/A8102/A810201/81001741/
ハノイの観光名所のひとつ「ロンビエン橋」を一望できる穴場カフェ。ホテルのようなエントランスで、店内もシックなラウンジといった雰囲気。ややアッパーな気配があり、隣のボックスシートではモデル(?)の撮影前のメイク場所としても使われていました。
コーヒーそのものはベトナムお得意の練乳あまあまコーヒーであり好みが分かれるところですが、この空気感はクセになる。近くには同じく観光名所の「ドンスアン市場」があるので、休憩がてらセットで訪れると良いでしょう。


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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。