ヒルトンニセコビレッジ(Hilton Niseko Village)

コロナ禍で外国人客が消えてからは積極的にニセコに訪れるようにしています。2021年夏は「東山ニセコビレッジ リッツ・カールトン・リザーブ」に滞在し、2022年春のスノーボードには「パーク ハイアット ニセコ HANAZONO」、2022年の避暑には「ヒルトンニセコビレッジ(Hilton Niseko Village)」へ予約を入れました(写真は公式ウェブサイトより)。
夏休みもひと段落してから訪れたので、ロビーからはいくらか余裕が感じられます。館内で営業している飲食店が少ないのは残念ですが仕方ありません。「カミムラ(KAMIMURA)」など近隣の有名店へ訪れる機会と捉えましょう。
お部屋は「デラックスルーム 羊蹄山ビュー キング」へご案内頂けました。広さは30平米弱でしょうか。数泊のみの短期滞在であれば充分な広さです。
おおー、まさに羊蹄山ビューである。チェックイン時にホテリエから部屋からの眺望の素晴らしさを力説されており、なるほどこれは確かに絶景。ホテリエからも羊蹄山愛ひいてはニセコ愛を深く感じました。
薄型テレビが分厚いのはご愛敬。製造年を確認すると2008年で、当館の開業以来、一度も買い替えていない計算です。Fire TV Stickを持参していたのですが、HDMI端子が備わっているのか不安になるほどの骨董品感(端子は無事ありました)。

ちなみにこの建物そのものは1982年に「ニセコ東山プリンスホテル」として開業したものであり、「ヒルトンニセコビレッジ」としての営業は2008年から。現在のオーナーはマレーシアのデベロッパーだったと記憶しています。
ベイシンの設置位置が変わっていて、なんとお部屋入ってすぐに剥きだしです。コロナ禍において手洗い場の設置が玄関入ってすぐに変わりつつある、みたいな記事を読んだことがあるのですが、プリンスホテルは40年も前から今回の疫病騒ぎを予見していたのかもしれません(していない)。
クローゼットなどの家具類は仕方ありませんがどうにも古臭いですね。最近の家具は騒音を発さないようソフトタッチで閉まる仕組みが組み込まれていることが多いですが、当館の家具類にはそれらを期待するべくもなく、ドォン!バァン!と近隣の部屋からの騒音が絶えません。
バスルームは市中のビジネスホテルと大差ない設計ですが、それでもきちんとメンテナンスされており実に清潔。またロビー階に宿泊客向けの自家源泉かけ流しの温泉が用意されているため、お部屋のシャワーやバスタブを使うことはありませんでした。
当館にはクラブラウンジ的なものは無いため、上級会員はバーにて飲み物が振舞われます。ホテリエたちが入れ代わり立ち代わり気軽に話しかけて来、またサービスでデザートなども用意してくれるのですが、会話の端々でニセコ周辺のレストラン事情を探っているのが垣間見え、職業意識の高さを感じました。
フィットネスセンターにつき、500室を超える大型リゾートにしては設備があっさりしているかもしれません。ただ冬は雪山・夏はゴルフに忙しいゲストが殆どなので、フィットネスセンターを充実させる必要も無いのでしょう。
前述の温泉ですが、これは大変素晴らしいですね(写真は公式ウェブサイトより)。お湯からは木というか土というかアースな香りが漂い、また若干粘性もあり、私の好きな泉質です。内風呂も露天風呂も広々としており眺望も見事。お外の池と視線が連なって、インフィニティ・温泉です。
また今回初めて知ったのですが、このあたりは雲海でも有名だそうで、自動的に目が覚める用カーテンを開け放って床に就いたのですが、翌朝目覚めると絶景が広がっていました。この写真は午前5:30頃のものであり、雲の形や流れ・広がり方が移り変わっていく様が実に幻想的です。
朝食は2階のオールデイダイニングにてビュッフェ形式での提供。平会員と上級会員をエリアで分け、後者には特別メニューも提供するというハッキリとした身分制度です。このあたりの運用はハイアットグループも見習って欲しいところです。詳細は別記事にて
ところで、当館が位置するニセコヴィレッジでは夏季限定で「ピュア」という自然体験グラウンドが営業されており、様々なアクティビティを楽しむことができます。どちらかというと子供向けの施設ではありますが、閉園間近に滑り込んでチョロっと楽しませて頂きました。
素敵な夏の締めくくりでした。もちろん同じニセコヴィレッジに位置する「東山ニセコビレッジ リッツ・カールトン・リザーブ」に比べるとハード面では見劣りますが、あちらは1泊10万円の世界ですしおすし、当館が1泊2万円以下で楽しめることを考えればその健闘を称えたい。

ただちょっとレストランの種類が少ないから長期滞在には厳しいかなあ。部屋数は当館の方が多いのだから、「パーク ハイアット ニセコ HANAZONO」のように飲食店を充実させてくれると超嬉しいです。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。