すし屋 小桜(こざくら)/金沢

金沢駅は東口、ANAクラウンプラザホテルの並びにある「すし屋 小桜(こざくら)」。地方の飲み屋はJRの駅から離れたところに多いですが、当店はJR駅すぐと旅行者にとっては抜群の立地。ミシュラン1ツ星で、食べログでは百名店に選出されています。
写真NGのお店なので、今回はテキストのみでお送りさせて頂きます(写真はヒトサラ公式ページより)。

カウンターは6席のみであり、賑やかな客やハバキカセ常連などが居ると途端に雰囲気が制圧されるのでご注意を。何なら貸し切りで訪れたほうが安泰かもしれません。

お酒は生ビールが800円にお酒は1合千円~と、ミシュラン星付きレストランとしては良心的な価格設定。ツマミも多いので、しっかりと飲むつもりで訪れましょう。

川名充シェフは千葉県出身。東京の鮨屋で修業の後、縁あって金沢で開業。気さくにおしゃべりするタイプの職人です。 

最初に茶豆豆腐。濃密な夏の残り香を楽しみます。

お造りはアラ・サバ・シマエビ・戻りガツオ・蒸しアワビ。やはりアラがいいですね。北陸きっての高級魚であり、品の良い甘味が印象的。

新ぎんなんでビールを堪能した後、にぎりに入ります。まずはアジ。フレッシュな鉄分を楽しむ逸品。甘海老は見た目の通りトロりとした官能的な甘味。シロカジキは淡泊ながらも仄かな甘味を感じ、東京ではお目にかかれない味覚です。アカイカは細かく刻んで柚子塩で。

焼き物の太刀魚とべったら漬けでにぎりは一休み。べったら漬けが美味しいですねえ。東京の名産品を金沢で堪能できるのは嬉しい限り。

にぎりに戻ります。大トロの炙りは万人受けする美味しさ。利尻のウニは美味しいのですが、この夏わたしは利尻で毎日のようにウニを食べ歩いてきたのでタイミングが悪かった。

お椀のタネは毛ガニのしんじょうに焼きナスなのですが、タネよりも出汁の旨さに心を奪われました。

毛ガニのにぎりに鰻キュウの巻物、ギョクでフィニッシュ。もう少し食べれそうだったので白エビ、コハダ、赤身、カンピョウ巻きを追加。いずれも王道の味わいであり、少し甘めのシャリと共に優しい味わいの鮨でした。

中くらいに飲んでいくらか追加して、お会計はひとりあたり2.5万円。金沢の高級店としては相場の価格帯ですが、銀座で食べることを考えればいくらか割安。

冒頭に記した通り小体な店なので居合わせるゲストは重要。リスクを極小化するために、こちらが主導権を握る人数で訪れると良いでしょう。新幹線駅に近いので、東京に帰る夜にもワンチャンあるで。

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鮨は大好きなのですが、そんなに詳しくないです。居合い抜きのような真剣勝負のお店よりも、気楽でダラダラだべりながら酒を飲むようなお店を好みます。
この本は素晴らしいです。築地で働く方が著者であり、読んでるうちに寿司を食べたくなる魔力があります。鮮魚の旬や時々刻々と漁場が変わる産地についても地図入りでわかりやすい。Kindleとしてタブレットに忍ばせて鮨屋に行くのもいいですね。