貧瞋癡(とんじんち)/氷見(富山)

食べログ3.90で百名店入り。「ミシュランガイド富山・石川(金沢)2016特別版」のビブグルマンにも選出され、富山においては「鮨人」「山崎」「リバーリトリート雅樂倶(がらく)」などの名店と肩を並べます。店名は何やらややこしいですが、仏教用語で人間のもつ根元的な3つの悪徳を指すそうな。
平日12:30に到着して冒頭の写真の行列でした。店内の待合室に辿り着くまで1時間、そこから着丼まで10分強、退店は14:00と、時間に余裕をもって訪れるべきお店です。場所は忍者ハットリくんのからくり時計の近くであり駐車はNG。街で管理している無料の駐車場があるのでそちらを利用しましょう。
入店してすぐの待ち合いスペース。妙にワインのボトルが多いですが、夜はワインバーとして営業しているそうです。夜もラーメンは食べれるのですが、スペシャリテの煮干しラーメンは昼のみの提供とのことです。
席が空いたので奥のラーメンルームへと通されます。メニューは白醤油ラーメン・黒醤油ラーメン・煮干ラーメンの3種のみと至ってシンプル。我々は全員が煮干ラーメンを注文しましたが、白や黒を注文しているゲストも結構多かったです。
注文が通ってからは早く、ものの数分で着丼です。麺と具材が別盛りで提供されるスタイルであり、具材はネギ、岩海苔、味玉、メンマ、豚肉。肉はチャーシューや煮豚とは異なり、低温調理系のしっとりタイプに感じました。
こちらはラーメン。玉ねぎが入っただけのかけそばスタイルです。同じ煮干系と言えども大門「いづる」のようなセメントカラーとはベクトルが全く異なり、澄んだ輝きのあるやや黄金色がかった濃いレモンイエロー。澱や発泡はなく粘性は中程度です。

確かに煮干の風味が伝わる綺麗なスープではありますが、強烈なパンチがあるというわけではなく、まあ美味しいね、という印象。麺も悪くないですが大騒ぎするほどのものではなく、美味しい博多ラーメンの麺を少し太くしたテイストです。
美味しいは美味しいのですが、屋根も無い場所で1時間も並ぶほどでもないかなあ。似たようなクオリティのラーメン屋は東京に50軒はあるので、観光客がネット上の情報だけに釣られて行列すると肩透かしを食うかもしれません。特殊性はあまりなく、あくまで地元で人気のラーメン屋、程度の心づもりで訪れましょう。
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  • 鮨 大門 ←銀座の半額で味と居心地の良さはそれ以上。
  • ひまわり食堂 ←こねくり回すことなく、いま何を食べているのかハッキリとわかる味と量。
  • 日本料理 山崎 ←ミシュラン3ツ星和食がこの価格で楽しめるのは富山の奇跡。
  • 鮨人 ←富山で一番人気のある鮨屋。
  • 冨久屋(ふくや) ←ナイスな費用対効果。東京の調子に乗った和食店であれば余裕で倍は請求されることでしょう。
  • 天ぷら小泉 たかの ←富山駅から近く昼も夜も空いているのが旅行者にとっても便利。
  • 鮨 難波 ←富山の食材オールスターをにぎりで腹いっぱい楽しんでこの支払金額。
  • KAWAZ(カワズ) ←「レヴォ(L'evo)」でスーシェフだったムッシュ川崎淳が富山市内で開業。
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観光地としてあまりパっとしない富山県につき、「幸福県」すなわち「恵まれた自然環境の下、住居・労働・教育などの都市機能が整備されている県」であることに目を付けた富山本。富山の魅力を様々な観点から紐解いています。