たれ焼肉のんき/浜松町

あの肉山がプロデュースする焼肉屋が浜松町にできたと聞きつけ焼肉女子と共に突入。赤羽など下町の人気居酒屋「のんき」の系列店。
当日予約でも入店可能で、20時を過ぎても6割の入りといったところでした。BGMが昭和も昭和でニヤリとする。各テーブルで土鍋で炊く白米が隠れたスペシャリテであり、我々を除いて、どのテーブルも注文していました。
生はプレミアムモルツ。ジョッキと見せかけて量がとても少なく感じました。秒で飲み切り瓶ビールへと移行。
シンプルなメニュー表。肉は「赤(赤身肉)」「白(ホルモン)」「タン」の3種のみという潔いラーメン屋のようなラインナップ。その他、前菜やサイドメニューがチョコチョコといった程度であり、グループで訪れれば全メニュー制覇も夢ではありません。
レバユッケ。低温調理であるため、衛生的には無問題であるもののレアっぽい味覚を楽しむことができる逸品。ブランド鶏の卵黄が天然のソースであり、先頭打者ホームランな1皿でした。
チャプチェ。春雨を炒めた韓国料理。キムキムした辛酸系の味わいではなく、醤油っぽい、日本人であれば誰でも好きなマイルドな味覚。ぼってりとした太目の春雨が確かな美味しさ。
タンは100gで1,200円。1cm近くの厚さを誇り、 ムシャムシャと食べ応え抜群。ただし1枚300円と捉えると色々と考えが生じ始め、神田「やまし田」四ツ谷「たん焼忍」などと比べてしまうと費用対効果はアレかもしれません。
イカフェ。韓国風イカ刺し。コチュジャンを主体としたあっち系の味覚であり、シャキシャキとした野菜と共にサッパリとした逸品。
コチラはマッコリ。要冷蔵の微発泡であり、ヨーグルトと日本酒の中間のような味わい。女子ウケ間違いナシ。
さて「赤」。カルビ・ロース・ハラミの3種でしょうか、アクセントにイカとたっぷりのネギが添えられます。味付けは店名通り「たれ」一択でありごちゃ混ぜにされてはいるのですが、それぞれの肉は組織の中にいても個人が埋没しておらず、平たく言うとめちゃんこ旨い。
「白」はミノ、小腸、ハチノスでしょうか。「赤」とおなじく全て同じ味付け。集合的で匿名的ではあるものの、雑草と言う名の草はないと言うべき素材の立った味わいであり、これ1皿が1,600円とは破格の値付けです。ちなみにこちらはアクセントとしてレバーが入っていました。
「たれ焼肉」という原始的とも言うべき芸風。こだわりがないのがこだわりだとも言うべき素朴さが、一周回ってとても斬新に感じました。味覚としては月島「在市(ざいち)」に似てなくもないですが、店員の職業意識がダンチ。飲んで食べてひとりあたり5,000円。何万円もする店員が焼いてくれる焼肉も悪くはないですが、やっぱり焼肉はこうでなくっちゃね。

究極の普通。スープが冷めない距離のちょうど良い関係。焼肉の原点、かつ、最終形ここにあり。オススメです。


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それほど焼肉は好きなジャンルではないのですが、行く機会は多いです。有名店で、良かった順に並べてみました。
そうそう、肉と言えばこの本に焼肉担当として私のコメントが載っています。私はコンテンポラリーフレンチやイノベーティブあたりが得意分野のつもりだったのですが、まあ、自分の評価よりも他人の評価が全てです。お時間のある方はご覧になってみて下さい。

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