BLTマーケット(BLT Market)/ワイキキ(ハワイ)

リッツ・カールトンのメインダイニング。なのですが、極めてカジュアルなお店です。ジャケットを着ている男性はひとりもおらず、ややもすると短パンTシャツでも認められかねない雰囲気です。
値段もカジュアルなのが嬉しい。どれだけ飲み食いしても、ひとり10,000円を超えることはまずないでしょう。リッツ・カールトンのメインダイニングとしては世界で最も安価なレストランではないか。ちなみに宿泊者は自動的に15%オフになるという嬉しい制度があります。
窓が一切無いという大胆な設計であり、空の色の移り変わりも内装の一部です。
ちなみに「すし匠」は当店の奥にあります。
当店は「ファーム・トゥ・テーブル」がコンセプト。メニューは極限まで絞り込まれ、オーガニックやローカルの文字が踊る。今回の旅行のテーマ「ハワイ・トゥ・タケマシュラン」の最後を飾るに相応しいお店でしょう(今考えた)。
アミューズはマグロにビーツ。取って付けたような一口であり、それほど美味しくはありません。
BLTのお家芸、ポップオーバー。味は中くらいであり、日本で食べた時のほうが美味しかったような気がしました。ホイップバターは滅茶苦茶に塩気が強いので付けすぎ注意。
サラダはふたりでシェアしたのですが、それでちょうど良かったです。ひとりで食べ切るとそれだけで満腹になってしまいそうなボリューム。味は期待通り。野菜そのものが美味しいです。ヤシが仄かに甘く、リンゴのような食感で興味深い。
メインは2人で注文する用の大皿料理を。地元産の豚肉を豪快に揚げたもの。付け合せはパエリア。
豚肉は火が通り過ぎており、臭みまでが出てしまっており残念。パリパリの皮は食感が楽しいのですが、極めて食べづらく硬くもあるので、歯の丈夫な方でないと完食は難しいところ。

ソースは肉汁にパイナップルと多種多様なスパイス。思い切りハワイに振り切った、甘味や辛味が渾然一体となったものであり、面白い味わいでした。
パエリアの旨さに相好を崩す。アルデンテに仕上がった米にサフランの香り、魚介の出汁、気前の良い海の幸。ランチのオノシーフードも良かったですが、総合力という意味では当店の米料理が今回の旅行で最もレベルが高かった。
小菓子のマカロンはさすがのアメリカ品質。フランスや日本で食べるそれには遠く及ばない。
充実したサービスに安定した客層、息を呑むような夕景に心地よいそよ風。唯一無二の料理というわけではありませんが、ハワイの良いレストランに来ている感はたっぷり。2週間のハワイ旅行のラスト・ディナーにふさわしいお店でした。


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目次
「2週間のハワイ旅行で出来ること」シリーズを目次としてまとめました。
当シリーズ執筆時点(2017年5月)においては一番イケてるハワイ本。雑誌STORYの編集者・ライター・モデル・スタイリストが総力を結集した情報量です。ローカルのマニアックな口コミも多数掲載されており、リピーターも充分満足できることでしょう。

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