目黒バル la casa del PINO(ラ カーサ デル ピノ)/目黒

目黒駅から権之助坂を下って右側にある「目黒バル la casa del PINO(ラ カーサ デル ピノ)」。ずっと存在は知っていたのですが、いつぞやの東京カレンダーで特集されていたのでお邪魔してみることに。私の推しの「とんかつ大宝(たいほう)」の並びです。
店内は思いのほか広く、カウンターが7-8席にテーブル席、ボックスシートと幅広い用途が期待できます。トータルでは30席近くあるのかなあ。近所のリーマンたちが飲み会やってて楽しそうでした。
生ビールは700円、グラスワインは800円~と良心的な価格設定。サワーやカクテルなどカジュアルなアルコールも用意されており、全方位的に楽しめるお店です。そういえば日本酒も置いていたな。
お通しは550円を要するのですが、中々に旨い鶏のレバーペーストが出てくるので納得感があります。コッテリ濃厚な味覚であり、さっそく赤ワインが欲しくなる。
看板料理の「真鯛と焼きナスのカルパッチョ」。なるほどこれは美味しいですねえ。厚切りの真鯛の刺身にサルサヴェルデ(パセリなどを用いた緑色のソース)が良く合う。ナスも大ぶりなカットで食べ応え抜群。全体としてズバっと調味が決まっており酒が進みます。
「国産牛のトリッパ」は、てっきり雑なトマト煮込みがやってくるのかと思いきや、思いのほかややこしい盛りつけとソースが繰り広げられており、バルのツマミのクオリティを上方に逸脱しています。ジャガイモも随所に組み込まれており、完成度の高いひと皿です。
〆のお食事に「イカスミパエリア」。こちらも看板料理のひとつであり、調理に30分を要するので早めに注文しておきましょう。イカの旨味がギンギンに詰まっており、炭水化物ながら酒が飲めてしまう風味の強さです。
以上を食べ、軽く飲んでお会計は7千円ほど。メニューの種類が少なく似た味わいのものが多い(サルサヴェルデだらけだ)のですが、そのいずれもがズバっと旨いのが印象的。少数精鋭の代名詞とも言えるアラカルトかもしれません。
ちなみにグループで訪れれば飲み放題のプランも利用でき、これがめちゃんこお得。お店のコンセプトの割にスーツを着たオッチャンたちで混み合っていた理由が良くわかりました。オッチャンたちで混み合う店は、良い店だ。

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目黒は焼鳥やトンカツ、カレーにラーメンと生活に密着した飲食店が多く、そのいずれのレベルも高い。地味ですが豊かな食生活が約束されている街です。
市や区など狭い範囲で深い情報を紹介する街ラブ本シリーズ。2015年の『目黒本』発売から約4年の年月を経て、最新版が登場!本誌は目黒に住んでいる人や働いている人に向けて、DEEPな目線で街を紹介するガイドブックです。

定食屋リゾム(Rhizome)/壺屋(那覇)

「ハイアット リージェンシー 那覇 沖縄(Hyatt Regency Naha Okinawa)」から壺屋の丘を登り切ったあたりにある「定食屋リゾム(Rhizome)」。ナイトクラブっぽいテナントも同じ建屋に入居しています。
平日の12:30頃に訪れゲストは私ひとり。お店側もワンオペで落ち着いた雰囲気です。カウンター席が1-2席と2名がけのテーブルがいくつかという小さなお店です。
私は「沖縄みそ汁定食」を注文。千円ぴったりです。「みそ汁」と言っても、内地で言うところの「みそ汁」とはかなり違っていて、とにかく具沢山。いわゆる寄せ鍋に近い食べ物です。
主題の「みそ汁」。具材は白菜が支配的で、豚肉に島豆腐、ワカメといったところでしょうか。中央に鎮座する半熟卵が印象的。土台となる調味は白味噌で円みのある味わいです。
助演の焼魚。サバでしょうか、シンプルな塩味であすがバリっと焼き上がっており、皮ぎしの脂もジューシー。味噌汁よりも印象に残りました。
小鉢は冷奴に切干大根に弁当風のパスタ。パスタはちょっと謎ですね。せっかくライブで料理を作っているのにどうして冷めきったパスタを出すのだろう。
ゴハンはつやつやピカピカで美味しい。ここまで白ごはんが美味しいのであれば、みそ汁主体でなく、オカズが多い「リゾム定食」にすれば良かったと後悔しています。
お会計はちょうど千円。沖縄の定食屋として味は悪くないのですが、それほどボリュームが多いわけでもなく(ごはんのおかわりは有料だ)、千円越えが当たり前の割に目玉となる部分が見当たりませんでした。味そのものは良いので、単品メニューをツマミに夜に飲みに来るのが良いのかもしれません。

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寒い季節は沖縄で暮らしているので、旅行やゴルフだけで沖縄に来る人よりかは一歩踏み込んでいるつもりです。沖縄の人ってネットに書き込みしないから、内地の人が知らない名店が結構多いです。
沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。

ラーメン赤組(あかぐみ)/上通(熊本)

熊本を代表するラーメン店のひとつ「ラーメン赤組(あかぐみ)」。上通アーケード街近くの上乃裏通りに2012年に開業したのですが、既に老舗に近い風格を感じさせます。
店内は思いのほか広く、厨房を取り囲むカウンター席にグループ向けのテーブル席がいくつか。餃子はもちろんホルモンの煮込みや各種揚げ物などの一品料理も豊富で、普通に飲み屋使いしているグループもいるため若干騒がしいのが玉に瑕。
折角なので「酢もつ」を注文。東京のケチな九州料理屋で食べるそれの3倍ほどの量であり、価格も350円と非常にリーズナブル。これはもう、自炊するよりも安いかもしれません。
ギョーザは7個250円と安いのですが、なるほど博多風の一口餃子的サイズ感であり、まあ、値段相応といったところでしょう。
主題の熊本ラーメン。自家製黒マー油の香りが食欲をそそります。スープはドロリとした豚骨がベースながら口当たりは良く、思いのほか親しみやすい味わいです。チャーシューもキクラゲも王道の美味しさです。
麺は博多のラーメンの麺をやや太くした印象で、結構なコシがあります。スープとも良く絡み万人受けする味覚です。
特筆すべきはその価格。このクオリティのラーメンが1杯550円というのは破格とも言える値付けでしょう。東京なら800円ぐらいするんじゃないかなあ。ランチタイムは餃子や唐揚げとのセットもあり食いしん坊の強い味方。ここでしか食べれない唯一無二の絶品、というわけではありませんが、日常生活を豊かにしてくれるポテンシャルが感じられるお店でした。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

バーガーマニア 白金高輪店(Burger Mania)

みんな大好き「バーガーマニア(Burger Mania)」。私もご多分に漏れず恵比寿店や白金店などを愛用しているのですが、このたび白金高輪駅すぐ近くに新店がオープンしました。
こちらのお店はそれほど大きくなく、店の半分がキッチンで、客席は20席弱といったところでしょうか。それでもテイクアウトやフードデリバリーでの利用客が多いようで、厨房は常にフル稼働です。
前菜として「チョップドコブサラダ」を注文。山盛りのレタスに角切りのトマトやチキン、キュウリなのがトッピングされています。個人的には「クリスプ サラダ ワークス(CRISP SALAD WORKS)」的なチョップを期待していたのですが、葉物野菜そのものは普通のカットです。価格は1,200円ぐらいだったかな。2人で食べるにちょうど良い前菜です。
主役のハンバーガーには「アボカドチーズバーガー」を注文。価格は1,600円ぐらいで、右下のチキンナゲットを2ピースセットで付けて合計2千円ほどです。
ハンバーガーには小さなサラダが付きますがほんの数口といった程度なので、野菜大好きマンの方は私のように別途サラダを注文すると良いでしょう。
主題の「アボカドチーズバーガー」。当店のハンバーガーはとにかくバンズが美味しいですねえ。天然酵母を用いた「峰屋」のオーダーメイド品であり、何ならパンだけ食べても美味しいレベルです。パティにつき、他の系列店で食べた際はバンズに比べてパっとしない印象だったのですが、この日のそれは大変レベルが高く、運が良かったのかもしれません。もちろん私の舌がメンヘラなだけという意見もあります。
チキンナゲットは2ピースで400円ほどと結構高い。味はもちろん良いのですが、いわゆる唐揚げの名店やケンタッキーのそれに比べると費用対効果は悪いので、ハンバーガー屋の当店で敢えて注文する必要は無いかもしれません。ポテトは太目のカットでホクホクとして食感。量も多くナイスカロリーです。
以上を食べ、3,300円ほど。ドリンクを付ければ4千円に迫る勢いであり、ランチとしては高く感じてしまいますが、もうこれはきちんとしたレストランであり、いわゆるファストフードのハンバーガーとは別物と捉えると良いでしょう。近所の系列店の「HAPPY HOUR(ハッピーアワー)」もそうですが、上質な食事をのんびり楽しみに来るつもりで訪れると良いでしょう。

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白金高輪は粒揃いの佳店が多いです。ちょっと不便な立地も良いんでしょうね、若い子たちを寄せ付けることが無くて。

ぎをん 藤/祇園(京都)

天ぷらと言えば東京の食べ物だと思いがちですが、意外に京都でも活発な業態です。この日は祇園の「ぎをん 藤」にお邪魔しました。これぞ京都といったエクステリアに観光客歓喜。食べログでは百名店に選出されています。
店内も外装の誂えを引き継いでおり、京都の情緒あふれる町屋建築を上手く改装しています。広々としたカウンターが8席に個室がひとつ。接待というよりもデート向きかもしれません。

藤元健司シェフはリッツ大阪の「花筐」やリッツ京都の「水暉」で腕を振るい、2020年に当店を開業。リッツ時代にはミシュラン1ツ星にも輝いています。
土地柄仕方がありませんが、アルコールは割高です。小さい小さいマスターズドリームが千円で、日本酒は1合(?)2千円が当たり前。推しはワインらしいのですが、怖くてワインリストすらお借りしませんでした。
まずはタコの焼霜造りにモズク・ジュンサイ・ホタテ。天ぷら料理店の前菜としては大変凝っており、なるほど泡や白ワインが欲しくなる味覚です。
車海老のヘッド。サクサクとした歯ざわりに香ばしいかおり。今後の展開を予感させる凝縮さいた旨味。
エースで4番の車海老。カラっと揚がっていつつも内部はシットリ。文句なしに美味しいです。
トウモロコシは大変に糖度が高く、血糖値スパイク間違いなしの味覚です。ヘタなアイスクリームよりも甘いんとちゃうか。
胡麻豆腐の天ぷらにバフンウニを乗せ、黄身醤油をとろりと流し込みます。これはもう反則行為と言って良いほどの旨さであり、一発レッドカードでした。
キンメダイ。煮付けでコッテリと食べることが多い食材ですが、なるほど揚げ物(蒸し物?)として食べるのも乙なものです。
泉州の水ナス。アッツアツのジュワジュワであり、慌ててお出汁にザブンと漬けます。何とも瑞々しい味わいです。
琵琶湖の稚鮎。争奪戦とも言える希少な食材であり、ほろ苦くも若々しい味覚はビールが似合います。
そら豆。目を瞠るほど強く青い味わいであり、実はこれは仙豆だよと言われても納得していたかもしれません。
スペシャリテの「京丹波平井牛フィレの紫蘇巻」。サックリとした歯ざわりに滲み出る肉のエキス。旨味をきちんと保っており、煮たり焼いたりするよりも素材そのものを楽しめた気がします。
お口直しのサラダが美味しい。桜海老が山ほど散りばめられており、要約すると桜海老かもしれません。日本酒が進む進む。
山ほどの白海老を昆布で巻いて揚げました。これ、よく崩れないで揚げることができるよなあ。並の料理人であればかき揚げ間違いなしのテクったひと品です。
万願寺とうがらしを2色食べ比べで。これは面白い試みですねえ。一同思わず笑みが零れるプレゼンテーションです。
アワビ。そのままでも旨いのに、揚げて旨味を凝縮し、肝のソースをたっぷり塗って食べる多幸感といったらない。日本酒をおかわりだ!
ホワイトアスパラガス。フランス料理愛好家としてこの時期は週に10回は食べる食材ですが、なるほどここまでシンプルに食べさせる業態は珍しいかもしれません。アスパラのジューシーな甘味が堪りません。
〆はやはりエースで4番の車海老。今回は大葉を纏っており、程よく爽やかな香りを愉しみながらの終演です。
お食事は「かき揚げ丼」か「天茶」かスペシャリテの「卵黄の天麩羅御飯」かからのチョイスであり、初めてお邪魔する私は当然に「卵黄の天麩羅御飯」を注文。
上質な卵黄の天ぷらだけでなくキャビアまでトッピングされており、何とも贅沢なTKGです。
デザートはメロンにマンゴーにゴマのアイスクリーム。シンプルながらも上質な味わいであり、今宵も良い宴じゃったとしみじみする瞬間です。

以上を食べ、中くらいに飲んでお会計は3万円弱。流石に高価ではありますが、祇園でこれだけ飲み食いしてこの支払金額はリーズナブルと言えるでしょう。銀座で同質のものを愉しむことを考えれば心は安らかです。

お店に至るまでの街並みも素敵だし、店主も常連一見分け隔てなく優しい。「天ぷら八坂圓堂(やさかえんどう)」とはまた違った楽しみ方のあるお店です。

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京都はとにかく和食がリーズナブルですね。町全体の平均点が高いのはもちろん、費用対効果も良いことが多い。その文化に影響を受けてか、欧米系のレストランにも目が離せない魅力がある。
JR東海「そうだ京都、行こう。」20年間のポスターから写真・キャッチコピーを抜粋して一冊にまとめた本。京都の美しい写真と短いキャッチフレーズが面白く、こんなに簡潔な言葉で京都の社寺の魅力を表せるのかと思わず唸ってしまいます。