自由が丘で成功を収めた「立呑み中華 起率礼(きりつれい)」の次の一手は道玄坂で「立食 型破離(KATAYABURI)」。雑居ビルのメザニン的なヘンテコなポジションに入居しています。入口が見つけづらいので、同じビルの1階に入っている人気立ち飲み店「嚔(アチュー)」を目印に探すとよいでしょう。
客席はスタンディングカウンターのみで構成されており、着座席や個室設備は設けられていません(写真は食べログ公式ページより)。収容人数は詰めれば15人ぐらいは入るのかなあ。肩が触れ合うほどの親密なグルーヴ感が醍醐味です。
ビールやサワー、ハイボールなどはいずれも700円前後。立ち飲みとしては高めですが、立地を考えれば、まあ、こんなもんでしょうか。私はビールばっかし飲んでいましたが、丁寧に水出しした台湾茶を用いたお茶割などが人気のようです。よだれ鶏。かなりの分厚さで食べ応えあり。しっとり柔らかく、パサつきが少ない。タレは覚悟していたほど辛くは無く、瑞々しい鶏肉の淡白な旨味を引き立てる良くできたタレントマネジメントと言えるでしょう。
秋に脂がのった戻り鰹を中華の紅油(ホンヤウ)ソースで味わう一皿。いわゆる四川風の辛いソースであり、普通に美味しいのですが890円は高いかな。近所のスーパーで質の良い生カツオがサクで似たような価格なので、ついつい比べてしまいました。
大根餅パルミジャーノ。軽く焼いているのか表面はカリッと香ばしく、仕上げに削られたパルミジャーノの塩気とコクが加わることで大根本来の素朴な甘さを際立たせます。モダンで遊び心のある点心です。
五目春巻きはシンプルな仕様であり王道の味覚。軽快に揚げられた皮の心地よいクリスピー感と、溢れ出す熱々の餡のコントラストが際立ちます。カラシは自家製(?)で発酵させているのか一般的なものよりも奥行きが感じられ、春巻き本体よりも記憶に残りました。
熟成麻婆豆腐。豆の風味が強い豆腐に挽肉から出る旨味、調味料の複雑なコクが層になって感じられます。どこかに熟成の工程を加えている、ただ辛いだけでなくじっくりと時間をかけて醸された調味料の深いコクが主役となり、じんわりと旨い。
〆にチャーハン。ダイスカットされたチャーシューにレタスを合わせており、ご飯全体をコクのある黒色に染め上げているのが特長的。見た目のインパクトも楽しく、パラパラに炒め上げた米がリズムを生んでいます。
以上を食べ、3杯飲んでお会計は7千円ほど。立ち飲み屋としてはまあまあ高めですが、このクオリティの料理を予約なしにフラっと訪れてパっと食べることができるのは素晴らしい。今回のようにしっかり食事を楽しむのも良し、0次会や2次会にも良しと、使い勝手は無限大。こういうお店がサラっとあるのが東京という街の凄い所である。
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それほど中華料理に詳しくありません。ある一定レベルを超えると味のレベルが頭打ちになって、差別化要因が高級食材ぐらいしか残らないような気がしているんです。そんな私が「おっ」と思った印象深いお店が下記の通り。
- チャイナハウス龍口酒家(ロンコウチュウチャ)/幡ケ谷 ←東京の10,000円以下の中華だとダントツ好き
- 中華銘菜?陽(センヨウ)/東高円寺 ←率直に美味しくアラカルト可なのが嬉しい
- サエキ飯店/目黒 ←切れ味抜群
- ShinoiS(シノワ)/白金台 ←めちゃ美味しいんだけれど高いんだよなあ
- 4000 Chinese Restaurant/西麻布 ←王道中の王道の中華料理ですげえ旨い
- センス(Sense)/日本橋 ←あれだけ香港に通い詰めた結果、日本の飲茶が一番とは実に複雑な心境
- 南方中華料理 南三(みなみ)/四ツ谷 ←素晴らしい、何も言うことは無い
- 蓮香(レンシャン)/白金高輪 ←日本人が一般に想像する中華料理のイメージを打破する多彩な魅力
- 中華バル 池湖(いけこ)/渋谷 ←度を越した費用対効果
- 紫玉蘭/麻布十番 ←税込800円は神のなせる業
- VELROSIER (ベルロオジエ)/河原町(京都) ←フランス料理みたい
- 開化亭(かいかてい)/岐阜駅 ←過剰なものは何も無く、足りないものも何も無い
- Mott 32(卅二公館)/中環(香港) ←この中華料理はちょっと東京には無い
- Lung King Heen(龍景軒)/中環(香港) ←総合力という意味では香港における飲茶で私的ナンバーワン









