関西における本格的サロン・ド・テ文化のパイオニアとして、40年近くにわたり圧倒的な支持を集め続ける「サロン・ド・テ・アルション 法善寺本店 (Alcyon)」。食べログでは当然に百名店に選出されています。以前訪れたクレープ専門店「クレープリー・アルション (Creperie Alcyon)」は当店から分化・発展した姉妹店です。
ミナミでもトップクラスの急勾配の階段を昇ると難波の喧騒から隔絶された優雅なアンティーク空間が広がります。それに呼応してかメイド姿のコンカフェ嬢みたいなゲストも多く、ある種の聖地のようなニュアンスを醸し出しています。また、テーブルレイアウトはフランスのビストロやカフェに近い親密な間隔で配置されており、お隣に会話は丸聞こえとなることを覚悟しておきましょう。ちなみに我々のお隣は「モー娘」「北川莉央のSNS」「Y2K」「たかみな」「でんぱ組」などと、なかなか味のある古のトークを展開していました。
私は「アルションセット」を注文。スープにパン、メインディッシュに加え、デザートと紅茶が付いて1,980円と、食べる前から神現場な予感。スープはトウモロコシを土台としつつ、甘すぎず塩気もコクもある。
メインディッシュは「鶏もも肉コンフィ」を選択。お肉は低温の油でじっくり火入れされ、しっとり柔らかくジューシー。芳醇なきのこの旨味が溶け込んだ濃厚なクリームソースも王道の美味しさです。
セットに付くパンはグループ内にブーランジュリーを持つ当店ならではの仕立てであり、そのまま食べて美味しいのはもちろん、濃厚なきのこクリームソースを絡めて食べて幸あれ。
デザートは無花果のモンブランをチョイス。基礎の香ばしく軽快なメレンゲにミルキーな生クリームと濃厚なマロンクリームを重ねていき、そこに果汁をたっぷり含んだ無花果の優しい甘みと独特のプチプチとした果肉食感を載せていく。秋の味覚が口の中で華やかに響き合う季節感あふれる贅沢な味わいです。
連れは2,500円の「ワンプレートランチ」を注文。パテドカンパーニュを挟んだクロワッサンにグラタン、生ハムサラダ、蛸とブロッコリーのマリネ、スープなど、フランス料理らしいデリが華やかに並びます。
「ワンプレートランチ」にもデザートと紅茶が付き、彼女は「ピスタチオマニア」を注文。タルト生地の上に濃厚なピスタチオテリーヌを重ね、そこに甘酸っぱいラズベリーを忍ばせます。ひと口頂きましたが、これはべらぼうな美味しさ。そのへんのミシュラン星付きレストランのデセールを遥かに凌駕するクオリティです。
お茶はフランスの名門茶商「ジョルジュ・キャノン(George Cannon)」社から直接仕入れる天然のフレーバーティー。ポットでたっぷり提供されるので、同伴者と異なるものを選んで途中で交換こすると良いでしょう。
素晴らしいランチでした。これだけ楽しんで「アルションセット」が1,980円に「ワンプレートランチ」が2,500円という信じがたい費用対効果。外資系ホテルで同等のものを楽しめば5,800円ぐらいしそうな勢いです。何より40年前の難波でこんなガチのサロンをやろうと思い立ったのがすごいですね。系列のクレープ専門店「クレープリー・アルション (Creperie Alcyon)」も同様に素晴らしいので、ミナミを観光する際は是非どうぞ。
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