ヴィーダ ロカ(vida loca)/寄宮(那覇)

2020年8月に開業した音楽とメキシカンの店「ヴィーダ ロカ(vida loca)」。場所は「寄宮(よりみや)」という地域であり、観光客にとっては壺屋やちむん通りから東へ進み「カラオケまねきねこ」のある辺りと言えば分かりやすいでしょうか。真っ直ぐにのびるサボテンが目印です。
店内はゴツゴツした男っぽい内装で、DJブースの設置やレコードのコレクションが印象的。オリジナル商品などの物販エリアもあります。一見空いているように見えますが、フードデリバリーからの注文が多いようで、厨房はフル稼働していました。
まずはタコスの「カルニタス」。お肉は豚肉です。これは、生地が美味しいですねえ。沖縄のタコスって、タコスといっても揚げワンタンのような微妙な味わいのものが殆どですが、当店のそれは生地そのものが美味しく、ナポリピッツァは生地そのものが旨い的な方向性に似ているような気がします。
ブリトーはソースを赤と緑から選ぶことができるのですが(どん兵衛みたい)、今回は緑のソースを選択。パクチーと緑トマトベースの味わいであり、思いのほか穏やかな味わいです。
生地の中にはお肉がギッチギチに詰まっており(今回は鶏肉をチョイス)、程よく柔らかく穏やかな味わい。ゴハンはピラフっぽい立場で、先のソースと溶け合いメキシコ雑炊のような独特の味わいです。
こちらは「ビリアタコス(BIRRIA TACOS)」。長時間煮込んだ牛肉を具材としたタコスであり、付随するソープにディップしながら食べるという初めての体験です。
タコスの旨さはもちろんのこと、このスープが美味しいですねえ。肉エキスがビンビンに滲み出たビーフシチューに多種多様なスパイスも含まれているようです。これ単体でとても美味しいスープです。
以上で3,200円。那覇のランチとしてはかなりの高価格と言えますが、この味わいは唯一無二のものであり、そのままそっくり東京に移設しても勝負できるクオリティに感じました。タコスの方向性としては恵比寿の「KIYAS(キヤス)」に似てるかな。いずれにせよ、沖縄のタコス文化とは全く別物と捉えて訪れましょう。

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沖縄通を気取るなら必ず読んでおくべき、大迫力の一冊。米軍統治時代は決して歴史のお話ではなく、今の今まで地続きで繋がっていることが良くます。米軍の倉庫からかっぱらいを続ける悪ガキたちが警官になり、教師になり、ヤクザになり、そしてテロリストへ。沖縄戦後史の重要な事件を織り交ぜながら展開する圧巻のストーリー構成。オススメです。