Le Bonze(ルボーズ)/銀座

東銀座駅から歩いて5分ほどの場所、日本最古のインド料理店「ナイルレストラン」あたりにあるビストロ「Le Bonze(ルボーズ)」。青木健晃シェフは銀座の老舗フランス料理「ペリニィヨン」でそのキャリアを長く費やした後、2012年に当店をオープン。食べログでは百名店に選出されています。
雑居ビル3階のテナントであり、エレベータを降りるとすぐ入り口(写真は食べログ公式ウェブサイトより)。

ところで18時に予約を入れていたのでその7-8分前に到着したのですが、スタッフに予約名を告げるとすごくすごい嫌な顔をされ、しぶしぶと席に案内されます。着席後も「オープンは18時なのでそれまでお待ちください」と謎の宣言。なんだ、君?一体、揉めるのか?てゆーかあと数分なんだし、そんなことワザワザ言う必要ある?メニュー渡して放っておけばええんとちゃうの?てゆーかそもそも定刻になるまでドア閉めとけばええんとちゃうの?

この互いが不愉快になるシステムにつき、解決策はパっと考えただけで10個ぐらい思いつくのですが、敢えて塩対応に徹するという個性的な客あしらいは何かしらの哲学があるのかもしれません。
18時ピッタリにメニューが手渡され、この正確さは時報として活用できるかもしれません。しかしながらワインリストには記されていない欠品があり、一生懸命選んでも「それはありません」の刑に処されるので、予め在庫があるのはどれかを聞いた上でワイン選びに臨むと良いでしょう。
気を取り直してお料理。スペシャリテの「鳥の巣」はカダイフを巣に見立て、半熟卵を配置します。ベーコンのジュレで周囲を満たすのが面白い。簡単に混ぜてから頂くのですが、カダイフのサクサクとした食感や卵黄のトロっとした舌ざわり、ベーコンのコクと真新しい美味しさです。
「大地のサラダ」はその名の通り新鮮なお野菜がたっぷり。調味もシンプルながらセンスが良く、大地の恵みをモリモリと心地よく楽しむことができます。
「パテ・ド・カンパーニュ」は少し変わったカットであり、エアーコンディショナーのリモートコントローラーを薄くしたようなサイズ感。肉やらレバーやらナッツやらが色々と練り込まれており、丸ごと買って帰りたいほど旨かった。付け合わせのラペも手堅い美味しさです。
パンは「ジョアン(JOHAN)」の紙袋から出てきたので、恐らくそうなのでしょう。素朴な味わいですが、深みのあるバターをたっぷりつけてフランスそのものの味わいです。
メインは京都は七谷鴨のモモ肉をローストで。このひと皿は畢生の出来栄えですねえ。逞しい肉そのものの美味しさはもちろんのこと、付け合わせの野菜やキノコの調理も抜群で、最近食べたフランス料理の中では最も心に残ったメインディッシュのひとつでした。
以上の料理ならびにワインを1本ふたりでシェアし、お会計はひとりあたり8千円ほど。銀座という地でこのクオリティのフランス料理を食べ、この支払金額は非常にお値打ち。

ただし課題はホールスタッフの血の通わない接客姿勢で、素敵な時間を過ごしてもらおうという気概は食事中、1秒も感じませんでした。こんなことならシェフだけのワンオペで、あとは客がセルフサービスでやったほうが余程食事を楽しめることでしょう。料理と接客のクオリティに大きな隔たりがあり困惑したディナーでした。

食べログ グルメブログランキング


関連記事
「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
日本フレンチ界の巨匠、井上シェフの哲学書。日本でのフレンチの歴史やフランスでの修行の大変さなど興味深いエピソードがたくさん。登場する料理に係る表現も秀逸。ヨダレが出てきます。フランス料理を愛する方、必読の書。