竹田城 城下町 ホテル EN(えん)/竹田(兵庫)

竹田城への登山道直下にある「竹田城 城下町 ホテル EN(えん)」。「木村酒造」という歴史ある造り酒屋の建屋をリノベーションしたホテルです。宿泊施設としてだけでなく、レストランやカフェ、観光案内所など竹田エリアにおける重要な観光拠点としての役目も担います。
宿泊施設はいわゆるホテル的な大きな建屋ではなく、竹田の街に点在する古民家をそれぞれ。つまりはコテージと管理棟といった関係に近い。我々は奮発して自室にお風呂のある広めの部屋を予約しました。
確かに広いのですが、うーん、ボロい。。。外界との隔たりは薄いガラス戸一枚であり、軽いパンチで割れてしまう勢いです。これはちょっとセキュリティ的にどうなんでしょう。同じリノベ案件と言えども「里山十帖」「御宿 富久千代」とは意識の高さが大きく異なる気がします。
リビングとは別に寝室も用意されているのですが、通路に段差があったり通路に頭をぶつけそうになったりと、とにかく不便。壁も薄く、枕元に耳栓が置かれている時点でお察しです。また遮光カーテンのような文明の利器は存在せず、夏場は朝5時ごろに朝日で目覚めることでしょう。
ミニバーにつき、ミネラルウォーターやコーヒーなどは無料なのですが、ビールについては図々しくも千円近くをチャージしてきます。
ウェットエリアは広いのですが、やはり無理くりリノベしているだけあって使い勝手が悪い。ちなみにアメニティは愛媛の「SILMORE(シルモア)」でした。
風呂場は広く、バスタブは木製で特大です。温泉ではありませんが、脚をノビノビできてリラックス。一方で、バスタブの無い部屋はいちいち公道に出て管理棟の大浴場に向かわないといけないので面倒かもしれません。
お手洗いはよくぞ古民家に最新鋭の便器を持ち込んだなと感心するのですが、ガラス窓で外から見えるは水は濁ってるわ虫は多いわで落ち着いて用を足せませんでした。
食事は管理棟脇にあるダイニングへ。どこぞの有名シェフが監修するフランス料理とのことですが、掘り尽くされた炭鉱とも言える時代遅れのコース仕立てであり、どこいなの披露宴といったお気持ちです。詳細は別記事にて
朝食は夕食に比べるといくらかマシでしたが、それでも余計な工夫、例えば卵料理を無理くりスフレ風にしたり、湯葉をパン粉チーズ焼きにしたりと、何故もっと自然体にできない・なぜスタッフの誰も疑問を呈しない、と考えることが多い朝食でした。
竹田城そのものは観光地として大変魅力的なのですが、竹田の街はその観光客を迎え入れるにヘボすぎますね。なんせ当館が一番の宿なのですから。竹田城を訪れる際は、竹田の街に滞在するのではなく、姫路や大阪、京都などに宿を取り、そこから日帰りツアーで訪れるべきだと結論付けさせてくれた宿でした。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。