阿城鵝肉/行天宮(台北)

「日本のガイドブックには載っていないですが、安くて旨いガチョウ料理があるんです」とお連れ頂きました。
平日19時に訪れて30分待ちの大盛況。われわれ以外は全てローカルのお客です。「台湾人は日本人と味覚が似てるから、ローカル客で混んでいる店に入ればまず間違いないですよ」

さて、この日はカメラの具合が悪かったので、ここから先の写真は全て公式ホームページの写真をお借りして説明を加えていこうという試みです。
スペシャリテのガチョウ肉。鴨のようにトゲトゲした鉄分は感じられず、全体として仄かに甘いです。デビュー当時の池脇千鶴のようなあどけなさがあり、目をつぶって食べれば豚の角煮と勘違いしてしまいそうな柔らかさ。
ガチョウ肉の脂をかけた(?)ゴハン。これは旨い。ほのかに香るケモノ臭さと脂の甘味。シンプルではありますが本質に迫る料理です。
腸詰は肉の味が濃く、脂の甘さが更にのる。スパイシーな味付けと共に感じる凝縮感にビールが進む。
お野菜もお忘れなく。ニンニクと塩気が強烈であり、極めて電流の通りが良い皿です。
ガチョウの血をプリンのように固めたもの。情熱的な血の味わいに、よだれ鶏のようなドロりとしたピリカラ味。好みが別れる料理ですが、私は大好き。世の中知らない料理がいっぱいあるなあ。

お会計は大人ふたりで合計4,000円。リーズナブルを通り過ぎて安すぎです。ランチが3,000円を超えたのは悪い冗談のような気がしてならない。今回の台湾において最も記憶に残ったお店でした。オススメ!


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