ハイアットリージェンシー京都

「ワーク・フロム・ハイアット」という、ハイアットが展開するワーケーションキャンペーンを活用し、ハイアットリージェンシー京都に長期滞在しました。七条は三十三間堂すぐ近くにあり、住所が「三十三間堂廻り」なのがカッコイイ。
当館は地下1階・地上4階建ての低層ホテルであり、大箱が多いハイアットとしては珍しい造りです。それでもロビーの吹き抜けや外光の取り入れ方、緑豊か庭の使い方が上手く、実に開放的な雰囲気です(写真は公式ウェブサイトより)。


<部屋>
■ゲストルームツイン
私が予約を入れた際に選択できたお部屋は「ゲストルームツイン」のみでした。広さは28平米ですが動線が良く機能的にまとまっています。
ベッドはしっかりとしたつくりでありマットレスはやや硬め。私の好きなタイプです。ヘッドボード上のジャパニーズっぽいタペストリー(?)がいいですね。
デスクが少し変わっていて、円みを帯びたテーブルに椅子がふたつ並ぶスタイルです。2人でPCを広げるにはキツいですが、今回は別途ワークスペースをお借りできる(後述)ので問題ありません。ネスプレッソやお茶などは自由に楽しむことができます。
ホテルとしては珍しく、実際に窓を開くことができます。お庭の景色に癒される。小さなテラスっぽいスペースがありましたが下りるには大きすぎる段差があったので、恐らくは飾りなのでしょう。
ウェットエリアのつくりが良いですね。
28平米でありながらバスタブと洗い場が用意され、一般家庭のバスルームよりも広いくらいです。トイレも独立しており、スペースの使い方が本当に上手い。


■デラックスバルコニーツイン
滞在の途中で稼働に余裕ができたようで、ルームチェンジでより良いお部屋へとご案内頂けました。これぞグローバリスト(上級会員)の特権である。
広さは60平米と、先のゲストルームツインの倍以上の広さです。壁がナナメってる不思議な造りで目が錯覚を起こすのか、60平米というスコア以上に広く感じます。
ワークデスクは社長が座っていそうなほど重厚な造り。あとは椅子がハイテクなオフィスチェアであれば完璧なのですが、贅沢を言ってはいけません。
テラスが素晴らしいですねえ。気合を入れて紅葉狩りに出る必要が失せるほど素晴らしい眺めであり、都心のタワマンでは表現できないロマンチシズムを感じました。
ウォークインクローゼットも広く、完全に住めるレベルです。ただし当館はコインランドリーが設置されておらず、ランドリーサービスはバチ高いので、ユニクロで買った方が安くつくレベルでした。
ウェットエリアも広々。ベイシンは当然のようにふたつ設置されており、じっくりメイクできるよう椅子も用意されています。トイレはもちろん独立型。
バスタブがヒバ製で、それもかなり大きい。温泉ではありませんが充分に雰囲気の出るスタイルです。窓を開けば空と緑が見え、どうしても昼風呂の時間が長くなってしまいます。


<クラブラウンジ>
ハイアット系のホテルの多くにはクラブラウンジが用意されており、クラブフロア宿泊者やグローバリスト(上級会員)は自由に出入りできるのですが、残念ながら当館にはそのような設備がありません。その代わりに、館内の飲食店でのドリンクは同伴者分も含めて1杯無料となります。食事と合わせてもドリンクだけでもOK。

この仕組みはとても良いですね。「クラブラウンジ」と言ってもホテルによってクオリティは大きく異なり、リゾートホテルのクラブラウンジなどは子連れが走り回るフードコート状態で逆にイライラするくらいなので、この「有償の店が無料になる」という仕組みのほうが客層が保たれる気がします。
例えばロビー階にあるオールデイダイニング「カフェ 33」は、夕方以降はグっと空席が目立ち始めるので、そのへんのホテルのクラブラウンジよりもずっと雰囲気が良くなります。
地階にあるメインバー「Touzan バー」は17時オープンなので、夕食前に軽く1杯ひっかけてから夜の街に繰り出す、みたいな使い方にピッタリです。着物のおねいさまと社長みたいなカップルがしっぽり語らい合っていたりするので、間違っても子連れ客などはやって来ません。
どチャラいカクテルはもちろんのこと、ワインやビールなど酒の種類が最も豊富なので、アルコールにコミットしたい方は「Touzan バー」が一番でしょう。
2階の「トラットリア セッテ」でも利用できるのですが、こちらでドリンクだけを楽しむ際はハイチェアのカフェスペースのような場所に案内されるので、正直スタバと変わりません。ガチ食い(後述)する場合であれば窓外の緑も映えて魅力的な空間ではありますが、ちょろっと1杯ひっかけるだけの場合はあまり寛げないのでご注意を。


<レストラン>
■朝食
ハイアットリージェンシー京都のメインダイニング「カフェ33」。いわゆるロビー階にあるオールデイダイニングであり、宿泊者の朝食はココ一択です。
和朝食は確か4千円強と、ビジターがアラカルトで注文するには腰が引けてしまう価格設定ですが(宿泊者はもちろん込み料金)、デカいトレイにジャンジャン料理が並び、2段のお重まで付いてくる様は圧巻です。


■トラットリア セッテ
本館2階にあり、七条通りからもアクセスできる「トラットリア セッテ」。ホテルの飲食店としては珍しく石窯で焼いたピッツァが評判で、食べログ百名店に選出されています。特長的なのは食事の値付けの安さ。ピッツァが税サ込1,400円~という価格設定は、ホテルとしては世界的にも珍しいお値打ちプライスです。詳細は別記事にて


■カフェ33
https://www.takemachelin.com/2021/11/33lc.html
たびたび登場のオールデイダイニング「カフェ 33」。朝から晩まで開いていて本当に便利です。また、一般的にホテルのオールデイダイニングはホテルのオールデイダイニング味でありパっとしないことが殆どなのですが、当店は何を食べても結構美味しく、このクラスのホテルのオールデイダイニングとしては頭ひとつ抜けている気がします。生ビール(ブラウマイスター)が税サ込で1杯千円というのもホテルとしては大変良心的。詳細は別記事にて


■東山 Touzan
地階にある「東山 Touzan」。もともとは日本料理店ですが、近年は日本茶を主軸においたアフタヌーンティーにも力を入れており、物珍しさから一度試してみることに。

和のテイストを前面に打ち出したアフタヌーンティーというコンセプトは唯一無二のもの。加えて都心のホテルのアフタヌーンティーとは段違いの客層の良さであり、空間づくりや眺望も素晴らしい。京都に来た観光客が外資系ホテルのアフタヌーンティーに行こうとはなり辛いですが、ここはひとつ騙されたと思って訪ねてみましょう。オススメです。詳細は別記事にて


■ルームサービス
ルームサービスのメニューはかなり豊富であり、当館における全てのレストランのお料理が全員集合といった具合です。
値付けもレストランで食べる場合と同じであり、きちんとしたホテルのルームサービスとしてはお値打ち。きちんとしたナポリピッツァが税サ込1,400円~ってすごくない?


<フィットネスセンター>
入室して驚き、189という客室数からは考えられないほどの立派な設備です。土地柄か外国人が多く、彼ら/彼女らはフィットネス中毒でもあるため、それなりの仕様にしないとそっぽを向かれるからかもしれません。


<ワークスペース>
今回は「ワーク・フロム・ハイアット」という、ハイアットが展開するワーケーションプランで滞在したので、自室だけでなくワークスペースも利用することができます。
が、ある日は私があまりに直前に「ワークスペースを使いたい」と申し出てしまい、部屋のやりくりが上手くいかなかったのか、いわゆる会議室である「ボードルーム」を独り占めすることとなりました。恐縮オブ恐縮。申し訳ありません。
日を改めて、きちんと利用日時を相談した上だと、空いている客室を割り当てて頂けました。グランドハイアット福岡だとワーケーション専用のベッドの無い部屋が用意されるのですが、当館はガチ客室であり、息抜きにベッドでゴロンできるのが嬉しいです。
当館が位置する三十三間堂あたりは実に閑静な街で、集中して作業するに最適。窓から臨むグリーンにも心が洗われます。
客室なので、もちろんネスプレッソやお茶、ミネラルウォーターの用意もあります。
注目すべきは回線の太さであり、下りで250Mbpsも出ています。私はホテルに泊まるたびに、そのホテルは仕事ができる環境かどうかを調べるために必ずネットの速度を測定するようにしているのですが、当館は私史上最高速度を記録したホテルでした。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

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