レストラン・ブリーズ・ヴェール(Restaurant Brise verte)/芝公園

女子会にひっぱりだこのタケマシュランですコンニチワ。ザ・プリンス パークタワー東京のメインダイニング「レストラン・ブリーズ・ヴェール」。東京イチ東京タワーが見えるバーはお隣の「ステラガーデン」です。この日のメンバは皆おにまるの常連であり、月に1度は素敵なレストランでキャッキャウフフしようという関係。
「あれ?この前の火曜日のお金、払ったっけ?」僕から5万円借りて、それで払ってたよ、と芸術的な嘘をついてみたのですが既読スルーされました。同じメンバで数日前に飲んだばかりだというのに、仲の良い我々。
全員が泡で臨むところ、生ビールで足並みを乱す私。だって家から歩いて来て汗だくなんだもしょうがないじゃん。

それにしても、お会計の記憶無かったんだ。それなりに人数も居て割に複雑な計算してたけど。「お金のコトはキッチリしなきゃ!って、無意識のうちに考えているのかもね。女子の飲み会での支払いの姿勢って千差万別で、後が怖いから」
オードブルは「まぐろのカルパッチョ うずらの卵 粒マスタードとペドロヒメネス風味」。マグロそのものの味わいは凡庸ですが、これはソースが良いですね。シェリーの独特の香りとマスタードの爽やかさが溶け合い、前菜に最適の一皿です。

千差万別、か。バカな男が不必要に奢ったりするから、屈折した価値観の女性も生じてくるのでしょう。本当にモテる男は、大して親密でもない女にご馳走したりモノを買い与えたりはしないもの。無用なオゴリはカモられる側の象徴である。
パンはシンプルながら基本に忠実。クルミのパンがお気に入り。

男の支払い方も千差万別だけどね。女の子の前で「今日はオレのオゴリだ!ジャンジャン飲んで食べて!」とか言って気前良くカードで支払いつつ、後日男性陣にワリカン請求とか。「ひどーい!そんな男に『キャア!素敵!』なんて感じる女なんていないのに。良くて『ラッキー』ぐらいかな」得るものは何も無く、失うものは途轍もなく大きい千差万別。
魚料理は「スズキのソテー パセリと生姜風味 ビーツ風味の赤ワインソース」。生姜だけでなく全体としてオリエンタルな調味であり、食欲をそそる風味です。
肉料理は「仔牛バラ肉のブレゼ 黒ニンニクとヘーゼルナッツのプラリネ」。黒ニンニクの風味に迫力があり、ヘーゼルナッツの大人びた香りにグラっとくる。肉はとにかく濃厚な味覚であり、重厚感に溢れた脂もグッド。当店のシェフの料理にはインパクトというものが存在し、記憶に残り易いです。
ワインリスト上では一番安価な赤ワインなのですが、先の料理にピッタシカンカンで小躍りする。濃いルビー色が美しく、熟した黒系果実の風味にタバコの香り。樽香の複雑な味わいと凝縮感。思いのほか滑らかなタンニン。これでボトル5,000円弱(酒屋だと2,500円ぐらい)は優秀です。
デザートは「マンゴープリン ライムとミントの爽やかなジュレ」。こちらもマンゴーの素材感が際立っており、今何を食べているのかハッキリとわかる調理です。このお店の芸風タイプかも。
プティフールもたっぷり。カヌレとマカロンならびにボンボンショコラが印象に残りました。これだけをデパ地下で買えば2,000円ぐらいするんとちゃうか、というクオリティであるにも関わらず、今日のランチは酒込みでひとりあたり6千円強。このレストランのランチはいいぞ。
食後はコーヒーをチョイス。選択肢も豊富にあり、飲み終わればどこからともなくスタッフが現れ会話の邪魔をすることなく黒子のようにお代わりを置いて行ってくれるのが凄くいい。
座席から眼下の芝公園を望む。「良い天気だけど、カンカン照りってワケじゃなくて、ピクニックにちょうど良さそうね」なるほどそれは良いアイデアだ。良い着想には遠慮なく乗っかり、その場で具現化するのが私である。
ホテル地下2階のローソンで買い込み、2次会は即席のピクニック。時間がゆったりと流れており、ブランド品よりも浜辺と太陽に憧れるタイプの私にとって、最も幸せを感じる瞬間です。
シャボン玉先生のような方が突如芝公園に舞い降り、ハーメルンの笛吹きよろしく公園中の子供たちの興味を掻っ攫っていきました。せっけん水に工夫を加えるだけでこの集客力。
良い絵が撮れそうだったのでポジションチェンジし、東京タワーをアクセントに子供たちをフレームに収める。この1秒後、シャボン玉しか見えていない中央の水色のTシャツの男の子が私に激突しますお疲れ様でした。


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ホテル業界の神と随一のマーケターの共著。サービスする側/される側の両視点があり、「ホテルマンが感動するお客さま」「少しでもお得に、上質な部屋に泊まる方法」などの話題も興味深いです。