セブにオッサンがひとりで行くとこうなる<4日目>~岡田和生が私財を投げ打って挑戦するカジノリゾート~

■ホテルタクシー
リゾートから空港へのアクセス。ホテルから普通のメータータクシーを呼んでもらうことも可能なのですが、「時刻指定で予約はできないし、呼んですぐに来るとは保証できない」とスタッフが言うので、ホテルのシャトルサービスを利用しました。
メータータクシーであれば300円ぐらいで行ける距離を、シャトルサービスであれば1,500円程度とおよそ5倍。しかし日本円の絶対値で比べれば1,000円程度しか変わらないので、旅先での不安を廃し安全と定時性を買うという意味で、シャトルサービスを利用するほうが良いでしょう。
Uberも存在はするのですが、台数が限られていることと、対して安くない割に現金決済を求められるなど、Uberの利点がほとんど感じられない運用なので、あまり期待しないほうが良さそうです。


■ジョリビー(Jollibee)/空港(セブ)
ジョリビー(Jollibee)をご存知ですか?フィリピンで宗教めいた信仰を獲得しているファストフードチェーンであり、『各国においてファストフード業界のトップシェアを保持しているマクドナルドが、唯一フィリピンでシェア第1位になれない原因』で名を馳せました。詳細は別記事にて。


■プラザラウンジ(Plaza Lounge)/空港(セブ)
セブ空港の出国審査後にはそれほど飲食店が多くなく、ショッピングで時間をつぶすにも力不足。そうした際に頼もしい味方となるのがラウンジです。各航空会社の上級会員はもちろん、プライオリティ・パス( https://www.prioritypass.com/ja )保有者も入室することができます。
広くはないものの食事はしっかりとしています。Jollibeeで出前してもらうほど度胸のない方は、コチラで腹を満たすと良いでしょう。


■セブ総括
あっと言う間の3泊4日間でした。セブ空港に着いてから先はずっとリゾートに引きこもっていたので、セブひいてはフィリピンの本質を全く理解できていないかもしれませんが、私なりに感じたことを整理しておきたいと思います。
やはり安全性を軽視するお国柄は9年前から変わっていません。交通ルールなど有って無いようなものであり、隙あらばセンターラインを割り込み対向車線でフルアクセルの追い越し追い抜き合戦。その車が10人以上を載せた軽トラ(ジプニー)であったりするから開いた口が塞がらない。普段の生活においてはのんびりとしているクセに、運転となると途端にせっかちで最悪な運転マナー。この二面性はどこから来るのかと、心理学の権威に研究して欲しいところです。
信号機が無いことについては既に述べましたが、慢性的に交通機関がマヒしており事故が多く、そのくせ保険などの制度も整ってない(誰も加入していない)のはどうにかならんもんか。

また、セブではリゾートにしかいなかったので見かけることはありませんでしたが、マニラに滞在していると、カジュアルに重火器が見え隠れする衝撃。レストランの入り口には「重火器お預けコーナー」があるし、電車に乗るためのボディチェックはもちろん、ショッピングモールに入る際、ひいてはエスカレータでフロアが変わるだけでもボディチェックが存在するのは辟易しました。

こういった安全に対する高コスト体質は勿体無いことこの上ありません。当該コストを経済や教育に振り向けることができれば、今とは全くことなる将来が待っているのではないか。いつか強力なリーダーが勇気を持って刀狩りを押し進めてくれると良いのだけれど。
衛生状態が極めて悪いのも困りものです。もちろん経済力に因る部分もあるでしょうが、私にはそこらへんにポイポイ物を捨てることに抵抗がない国民性に真の原因があるような気がしてなりません。陸の上ではもちろん、海の上であっても平気でゴミを投げ捨て油を垂れ流す。陸はさておき海は世界と繋がっているのだから、ここはグローバルな機関がワリカンで支援する価値は充分にあると思います。
国民のほとんどが敬虔なカトリックであることは結構なことなのですが、中絶が絶対NGというのは厳しいですね。望まない子供、極端な例では強姦で妊娠してしまったとしても絶対に産まなければならない社会。「子供に罪はないから」が論拠らしいですが、被害者女性にも罪は無いんだから、養育コストを被害者女性ならびにその一族に負担させるのはいかがなものか。そのあたりは行政が負担するなり引き取ってあげるなりするべきだと思うのだけれども、まあ、このあたり外人であり無宗教の私がアレコレと言う話ではないのかもしれません。

もちろんネガティブな論点ばかりではなく、明るいニュースもたくさんあります。
まずは人口構成。日本の逆三角形な人口構成とは正反対に、フィリピンのそれはキレイなピラミット型であり、いつか人口ボーナス(総人口に占める働く人の割合が上昇し、経済成長が促進されること)が訪れることは確実。さらに国民のほとんどが英語を自由に操ることを加味すると、ふとしたきっかけでアジアの覇権を握ることもあるのではないか。英語とITの親和性は非常に高いので、アジアのシリコンバレーとなる蓋然性は、日本のそれよりもよっぽど高いでしょう。実際に「ITパーク(外資系企業やIT企業が入った高層ビルが連なる地域一帯)」という壮大な社会実験も順調に進んでいます。

地熱発電が盛んなのもいいですね。地熱発電の容量はアメリカに次いで世界第2位というエコ国家。熱帯由来の豊かな自然と海洋国家という特質を併せて活かすことができれば、最先端の意識高い系カントリーとして、30年後の国家の在り方を描くことができるかもしれません。そういうコンセプトを持った、フィリピンの開発を後押しするファンドなどがあれば喜んで投資したいです。
そんな折、2017年3月に「オカダ・マニラ」がグランドオープンしました。フィリピンに未来を見出した岡田和生が私財を投げ打って挑戦するカジノリゾートです。
岡田和生とは日本のパチンコ機やパチスロ機、ゲームソフトなどの大手製造メーカーである株式会社ユニバーサルエンターテインメントの創業者。アメリカ・フォーブスの長者番付の常連であり、日本の高額納税者ランキングでは1999年に第1位に輝いた大富豪。そんな彼が投資先としてゾッコンにほれ込んだ地、フィリピン。なんだかワクワクしますよね。私も同じく日本を除いたアジアにおいて、最も気になる国は断然フィリピン。今後の動向に注目です。


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