陽より(ひより)/泉崎(那覇)

県庁の裏側にある「陽より(ひより)」。「INDIGO (インディゴ)」と並んで沖縄屈指の人気を誇る讃岐うどん専門店であり、ランチタイムには行列が生じます。住所は那覇市泉崎で、ハーバービュー通り沿いに位置し、国際通りからもアクセスしやすい立地です。
夜はおでん等も提供する居酒屋スタイルでの営業ですが、 ランチタイムは讃岐うどん専門店。近隣の勤め人が12時から13時にかけて一気に訪れるので、オペレーションは明らかに回っていません。待つのが苦手な方は13時以降に訪れると良いでしょう。また、座席の都合上、1-2人で訪れるのがベストです。
うどんに使用する小麦粉は香川県から仕入れており、自家製麺でコシが強く、のどごしが滑らかなのが特長的。表面はツルツルのピカピカで歯ざわりに弾力を感じます。出汁はいりことカツオから取られているようで、旨味が強く深みがあります。
「天ぷらうどん」のセットにはエビ天が2本に5種類の野菜。沖縄特有の衣の厚いボテっとしたものは趣を異にし、いわゆる内地で食べる天ぷらそのものです。
こちらは温かいうどん。冷たいものに比べると食感が優しく、弾力も伸びやか。この日は寒かったからか、13時頃には温かいうどん(のスープ)が売り切れていました。
かきあげ。サイドメニューには無く「かきあげうどん」として注文しないと手が届かないのでメニュー選びは慎重を期しましょう。細く細やかに切られた野菜が目を瞠る3D感覚で揚げられており、見た目も楽しいです。
こちらはサイドメニューとして注文した鶏天。一般的な味わいではありますが、東京の「うどん 讃香(さんか)」などに比べると価格設定が控えめで納得感があります。
ちくわの磯部揚げ。こちらも1皿で150円と親しみやすい価格設定。麺の大盛200円よりもサイドメニューのほうが安いうどん屋さんって珍しい。
素直に美味しい讃岐うどんでした。いずれのランチメニューも千円以下であり、色々つけても千数百円に落ち着くのも嬉しく、行列の長さにも納得です。次回は夜に居酒屋使いでお邪魔したいと思います。

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SOI 7(ソイナナ)/中目黒

バンコクから帰って来たばかりですが、タイ料理とはいつでも食べたくなるもので、この日は中目黒の「SOI 7(ソイナナ)」にお邪魔しました。目黒銀座商店街から少し脇に入った住宅街に位置し、静かな環境で食事を楽しむことができます。
店内はタイっぽい内装ながらも清潔に整えられており、バンコクの外国人向けのタイ料理屋といった風情を感じさせます。カウンター席の用意もあり、タイミングさえ合えば予約ナシのゲストも通しているようです。
良く飲む我々は飲み放題プランを付けてもらいました。当然にシンハであり、軽やかかつ爽快な味わい。キレのある喉越しが心地よい。
コース料理でお願いしており、着席してササっとツマミが並べられます。まずは「 ポッピア・ソット(生春巻き)」と「ポッピア・クン・トート(エビの揚げ春巻き)」。いずれも定番の味覚であり、この時点でビールを1杯飲み干してしまいました。
パック・ブーン。こちらもタイの定番料理であり、空心菜をニンニク、唐辛子、ナンプラー、オイスターソースで強火でサッと炒めます。シャキシャキの空心菜の歯応えとニンニクの香ばしさを楽しみます。野菜ながら酒がとても進むのだ。
ヤム・タレー。エビ、イカ、ムール貝などの新鮮な魚介類を、レモングラス、ライム、唐辛子、ナンプラー、パクチーで和えた爽やかで刺激的なサラダです。思いのほか辛みが強く、身体中の毛穴という毛穴から汗が噴き出してきました。
コーム・ヤーン。豚トロを炭火で香ばしく焼き上げ、ナンプラーやライム、唐辛子ベースのスパイシーなタレで味わいます。外はカリッと、中は柔らかく、豚の脂の甘みと炭のスモーキーさを楽しむ逸品です。
トムヤム・クン。こちらも定番のタイ料理ですが、当店はココナッツミルクが支配的で、辛味と酸味は控えめ。クリーミーな口当たりはインド北方のカレーのようなニュアンスすら感じさせます。
プー・パッポン・カレー。カニをカレー粉、卵、ニンニク、ネギ、ナンプラーで炒めた濃厚なタイ料理であり、ふわっとした卵と香ばしいカレーの風味が絶妙で、ピリ辛の後味が食欲をそそります。
パッタイ。モチモチの米麺をナンプラーや唐辛子でザっと炒めた台風の焼きそばです。エビのプリプリ感とモヤシのシャキッとした食感が調和し、甘酸っぱい調味も後を引く美味しさ。辛さ控えめで、タイ料理を食べ慣れていない方でも充分に楽しむことができるでしょう。
小さなデザートも付きます。シャキシャキとココナッツの繊維(?)を感じさせる仕上がりで、日本人ではなかなか表現できない味覚です。

以上を食べ、たらふく飲んでお会計はひとりあたり7千円強。ナカメでさんざん飲んでこの支払金額は大変良心的。お料理は日本人向けに上手くアレンジされており、万人受けする美味しさ。仕事の飲み会は一般的に和の店であることが多いですが、たまにはエスニックで攻めてみましょう。オススメです。

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目黒は焼鳥やトンカツ、カレーにラーメンと生活に密着した飲食店が多く、そのいずれのレベルも高い。地味ですが豊かな食生活が約束されている街です。
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鮎や(あゆや)/関(岐阜)

岐阜県関市の奥の奥、板取川沿いにある「鮎や(あゆや)」。1996年創業の老舗の鮎料理店であり、シーズン中は多くのメディアで取り上げられます。我々は旬も旬の6月にお邪魔することができました。
予約客は皆、板取川に面して設けられた川床席に案内されます。エメラルドグリーンに輝く川の水と、周囲の豊かな森林を眼下に望むことができ、名実ともにグリーン席。京都の商業主義的な川床に比べるとワイルドな誂えです。
我々は当日予約であり、その中で注文できる最高値の「上あじさいコース」を選択。3,850円です。まずは甘露煮で、板取川の天然鮎を2日がかりで丁寧に煮込んだ逸品。骨まで柔らかく甘じょっぱい味わいが心地よい。ちなみにお土産としても販売されています。
塩焼き。新鮮な鮎のほろ苦い風味と内臓の独特な旨味がシンプルな塩味で引き立ちます。皮はパリッと、身はふっくらジューシー。
鮎のから揚げ。カラッと揚がっており、外皮はサクサクで香ばしく油のコクが感じられ、塩焼きとはまた違った魅力を楽しむことができます。
コースとは別に追加注文で「山菜の天ぷら盛り合わせ」。春から初夏にかけての限定メニューであり、ほろ苦さと野性味あふれる香りが特長的。
骨カリカリ揚げ。鮎の骨をじっくりと揚げており、噛むと鮎のほのかな苦味と香ばしさが口いっぱいに広がります。骨のミネラル感と鮎の旨味が凝縮された奥深い味わい。スナック感覚で楽しむことができ、これはビールが欲しくなる。
こちらも追加注文で、鮎の刺身の「せごし」の部分を楽しみます。背骨に沿って薄くそぎ切りにした鮎の身でプリッとした弾力。味は淡白でほのかに甘く、瓜や青草のような爽やかな香りが印象的。ただ、独特の風味も強いので、好みは分かれるところかもしれません。
魚田。いわゆる鮎の田楽であり、甘じょっぱい味噌のコクが味噌に加わります。とは言え先の刺身にせよ、塩焼きのほうがやっぱり旨いよなあという気持ちもある。
〆に鮎雑炊。おお、これは美味しいですねえ。鮎から取った出汁をベースにしており、鮎の優しい旨味が米に沁み込みます。内臓の微かなコクが奥行きを加え、シンプルながら満足感のある味わいです。
以上を食べ、色々追加してもお会計はひとりあたり5千円程度で済みました。都会で食べる鮎料理の味わいの大半は輸送費であることを確信した瞬間です。もちろん一般の方が当店に辿り着くまでのコストは中々のものなので、近隣の観光スポット、例えば「モネの池」や高賀神水庵」、「21世紀の森公園」「板取川温泉」と併せて訪れると良いでしょう。

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epice t.(エピス)/広尾

2024年秋にオープンした「epice t.(エピス)」。南フランス方面の料理を提供するカジュアルなワインバーであり、広尾商店街に位置します。店名はフランス語で「スパイス」を意味するのですが、最後の「t.」はシェフのイニシャルであり、発音すべきかどうか私は知らない。
店内につき、1階はカウンター席と高さ高めのテーブル席(立ち飲み?)。2階はダイニングとなっているのですが、みな、1階でワイワイやってるお店です。

菅野智子シェフは調理師学校を卒業後、都内のホテルやレストランでフランス料理やフランス菓子の経験を積んだそうです。活動の中心はケータリングや料理教室、商品開発支援などのようであり、面白い立ち位置です。
グラスワインは千円かそこらですが、中々たっぷり注いでくれます。ところでネット上の口コミには「ナチュールワインおいち♡」のような表記が散見されますが、メニューを見る限り、それほどナチュールを推しているようには感じませんでした。ここ10年でナチュールって言いたいだけの半可通が増えてきたように思えます。
ラタトゥイユ。トマト中心の組み立ててで汁気が少なく濃厚な味覚。いま貴方が相当しているラタトゥイユの数倍濃く、旨い。なお、当店は作り置きのデリが中心という戦略ですが、待たせることがなくバババと出てきて気持ちいいですね。アラミニュイットが全てに勝るとは限らないのだ。
サーモンのエスカベッシュ。サーモンの一切れ一切れがシャケ弁のそれのように大きく食べ応えあり。パプリカ・タマネギ・ニンジンなどの付け合わせもたっぷりで、心地よい酸と共にカラダがキレイになる気がします。
リエットは一旦フライパンで温めてくれます。熱で脂が溶けることにより風味が際立つようになりました。これはありよりのありだなあ。ゴハンと一緒に炒めてチャーハンとかもイケそうな気がする。
野菜のグリル。ガタガタのついたフライパンで焼くだけのシンプルな料理ですが、野菜の美味しさがダイレクトに伝わり、素直に美味しい。
アショア。バスク地方の豚肉の煮込み料理であり、スパイスとハーブが織りなす奥深い風味が特長的。スパイシー過ぎず濃厚で温かみのある味わいです。こちらをツマミにちびりちびりやるもよし、コロンと可愛いパンに合わせて食べるもよし。
以上を食べ、3杯飲んでお会計は7-8千円といったところ。「デリが中心」と聞いた上で伺い、実際その通りなのですが、量はしっかりな上にスピーディーなので、思いのほか躍動感のあるディナーでした。ワインだけ飲みにくるゲストも多いのですが、ワインバーとしては料理が充実しており独特のポジショニングです。日常に溶け込むフランス料理とワイン。ご近所さんの生活の一部となり得る素敵なお店でした。

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広尾は初デートに良い街です。謎にハイセンスな雰囲気と下町的な親しみやすさが同居する。飲食店も都内トップクラスの名店が比較的リーズナブルな価格設定に落ち着いています。
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

東京最高のレストラン2024
価格:2,420円(税込、送料無料) (2024/1/13時点)

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花笠食堂(はながさしょくどう)/牧志(那覇)

牧志公設市場近く、平和通り沿いにある「花笠食堂(はながさしょくどう)」。沖縄の食文化を象徴する存在として、長年にわたり地元住民と観光客双方に愛され続けているお店です 。黄色に赤文字の派手な派手な看板が目印で、店頭には食品サンプルが並び、沖縄の食堂らしい雰囲気を醸し出しています。
店内はまさに沖縄といった雰囲気。ランチタイムはギュウギュウ詰めで、場面で相席する旨の注意書きが掲示されています。テーブルには仄かに甘いアイスティーが置かれており、かつては「花笠食堂アイスティー」として沖縄限定でコンビニでも販売されていました(現在は終売)。このあたり「やんばる食堂」と似た芸風です。
私は1,500円の「エビフライ定食」を注文。ってあれ?これ、ほんとに注文合ってる?
私が軒先のショウケースで確認した「エビフライ定食」はコチラであり、もはやロウや塩化ビニール樹脂、シリコーン樹脂で製作された食品サンプルのほうが美味しそうに見えます。マクドナルドのメニュー写真とのギャップをも凌駕する完成度であり、「食品サンプル・オブ・ザ・イヤー2025」に当選確定です。
エビフライは食品サンプルの半分ほどの容積であり、千切りのキャベツも添えられていません。味は不味くはありませんが、旨くもない。学食で食べるそれと大差ない味覚です。
ソーキの煮付けも用意されるのですが、盛り付けが汚い。実に汚い。やはり食品サンプルとはビジュが天地の差であり、見て美味しくなさそうな料理は食べても美味しくないものである。
ライスは白米・赤飯・玄米から選ぶことができ、私は赤飯をチョイス。こちらは最も食品サンプルに近い外観であり、味も中くらいでした。
汁物は沖縄そばからイナムルチに変更してもらい、大正解。だってお隣さんが食べていた沖縄そばと、ディスプレイのそれが全然違うかったんだもん。ちなみにイナムルチとは沖縄県の郷土料理で、具沢山の味噌汁の一種。純粋な味覚という意味では、こちらが最もマシでした。
以上を食べて1,500円。これはない。すごくすごくない。よく知らない定食屋に凸して、勝手がわからずエビフライ定食を注文してアレが出てくれば、まあそんなもんかと納得するのですが、この食品サンプルを提示して客寄せしておいてアレは無い。

君たちがやりたかった仕事はこんなことなのか?胸に手をあててよく考えてみるといい。

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