うなぎと食事処 めぐろ大黒屋/目黒

権之助坂を下り目黒川を渡ってすぐの路地にある「うなぎと食事処 めぐろ大黒屋」。周りに飲食店は多いのに、当店はエアポケットのように静かな環境を手に入れています。
ご夫婦で営業されている小さなお店であり、テーブル3-4卓のみの丁度良いサイズ感。常連客が多いようで、みな店主と気軽にお話ししており実に楽しそう。当店には良い気が流れている。
どういう事情かバドワイザーの小瓶が330円という謎価格だったので迷わず注文。もはやスーパーで買うのと大差ない価格設定です。ちなみに日本酒は1合千円前後と、こちらも良心的です。
うな重やうな丼を注文すると、いくつかの小鉢も付随します。謎に立派な手羽元のスープが供され、これがきちんとした水炊き屋のそれと同等に美味しい。
こちらは追加で注文したホタルイカの沖漬け。日本酒を呼ぶ珍味であり、このひと皿が330円というのは実にお値打ち。
白焼きがやって来ました。トロトロとした口当たりが特長的で、まさに飲める鰻。地焼きの鰻ばかりを好んで食べる人生を送ってきましたが、なるほどこういったスタイルも悪くないもんですな。
焼鳥もあったので勢いでハツを注文。コリコリグニグニと心地よい食感で専門店に比肩する味わい。そういえば鰻屋のサイドメニューで焼鳥が置かれている店って多いですね。これが学生時代に授業で習ったシナジー効果というものでしょうか。
真打登場「うなぎ秀衡(ひでひら)」です。盃のようなドデカイ丼(?)にゴハンを盛り込み、鰻の蒲焼を贅沢にも2匹並べます。トロリとフワフワの間といった舌ざわりであり、ひっかかることなくザザザと一気に箸が進む。先の白焼きを含めると、今夜の私はひと晩で3匹も鰻を食べたことになります。
ゴハンはやや硬めに炊かれており、柔らかい鰻とは対照的な食感。バクゥバクゥと食べ進むスピードはトップギア。
肝吸いとお新香も付きます。最近の鰻屋は肝が入っていなかった別料金だったりすることが多いのですが、当店は気前良く全部コミコミ料金です。
ちなみに卓上にはスパイス類に鰻のタレなども並べられ、終盤は贅沢にも鰻のタレまみれで楽しむことができます。ゴハンの大盛が無料な点が尊い。
デザートにリンゴを切って頂きごちそうさまでした。
今回は派手派手に飲み食いしたのでひとりあたり1万円を超えましたが、普通の食事であれば5千円を切るでしょう。また、鰻だけでなく先述の焼鳥に始まり鳥鍋や漬まぐろ丼などの用意もあり、楽しみ方は無限大。次回はグループで訪れ飲み会利用してみたいと思います。

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