兄弟ユッケ 本店（형제육회 본점）／広蔵市場ユッケ横丁（ソウル）

私が韓国に来る理由のうち8%ぐらいを占めるのが「ユッケを山ほど食べたい」です。今回も広蔵市場のユッケ通りへ。ミシュランに掲載された「プチョンユッケ（부촌육회）」が一番人気ですが、なんせ並ぶし中休みもある。なので今回はそこから数歩の「兄弟ユッケ 本店（형제육회 본점）」にお邪魔してみました。
「プチョンユッケ（부촌육회）」と違って朝から晩まで通しで営業しているので便利。多目的室のようなだだっ広い空間に、会議室の長机のようなものが整然と並べられています。韓国はひとりで外食する文化が一般的ではないのですが、当店は地元のおひとりさまも多いように見受けられました。
お通しのキムチ。白菜ではなく青菜のキムチであり、辛味だけでなくお野菜そのものの風味も強い。韓国のパンチャン文化は素晴らしいですね。お通しとしてきちんと美味しいし、野菜もたっぷり摂れる。
こちらもお通しとして出てくるスープ。恐らく牛のお出汁であり、お肉も入っています。程よく煮込まれた大根もしみじみ旨い。
名物のタコの踊り食い。ついさっきまで水槽で暮らしていたタコを引き上げて、そのままぶつ切りにした代物です。どういう事情かは存じ上げませんが、ここユッケ通りではユッケとセットで生の手長ダコが用意されていることが多い。全くビンビンにご存命であり、トッピングのカイワレがお皿から落ちて行くほどです。吸盤が皿にへばりついて食べづらく、口腔内にも貼りついてもう大変。
タコやユッケにつき定番は塩＋ゴマ油で食べるのですが、味噌っぽいタレや海苔もお出し頂けるので、包んで食べるのも大いにありです。
本題のユッケ。ユッケ単品でも良かったのですが、謎の麺が底に敷かれたブツをお願いしてみました。このひと皿で3千円ほどですが、トップのユッケ部分だけだと200グラムで2千円強といったところ。
とうとうでたね。。。これがもう、本当に美味しい。もちろん東京の焼肉店の合法ユッケと味そのものは大差ありませんが、外国で生肉を食べているという背徳感と、東京の数分の一の価格で楽しめるお値打ち感から余計にエキサイトしてしまいます。
麺につき、ビジュアル的にインスタントラーメンのようで特に期待していなかったのですが、これがビビン麺というか何というか、質感が輪ゴムのようにビョンビョンして歯ごたえが逞しくとても美味しい。勇気を出して注文して本当に良かった。
以上の注文で合計5千円ほど。今回は割とお高めの料理を注文したためこのようなお会計になりましたが、東京で同じものを食べることを考えれば圧倒的に割安であり、また、ユッケのビビンバ単品であれば千円かそこらという奇跡の価格設定です。

冒頭記した通り「プチョンユッケ（부촌육회）」に比べると使い勝手が良いので、「ユッケ食べにソウル行かない？」と弾丸ツアーを組む際にピッタリのお店に感じました。

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