なごみ宿安住庵(あんじゅあん、宿泊)/中村(四万十市)

四万十市は中村の高台にある孤高の一軒宿「なごみ宿安住庵(あんじゅあん)」。日帰り温泉や未就学の利用は断る小さな宿です。もともとは1964年に「ホテル中村」として創業し、2003年に現在の形へとリブランドオープンしました。
全9室のみなので、大規模ホテルのようにチェックインですげえ並ぶということもありません。1階はロビーにダイニング、大浴場で2階以上が客室というシンプルな構成です。
我々は特別展望室に予約を入れました。四万⼗川を眼下に⾒下ろす最上階の⾓部屋で、和室とベッドルームが用意されたお部屋です。夕方には美しく夕日が差し込みます。
ベッドでの生活に慣れた私にとって、和の旅館ながら有難い設備です。ただし建物そのものは大変古いので、隣室の戸を閉める音や屋上で人が歩く音などはかなり響くので、HSPの私はそのたびにビクビクしてしまいました。
ウェットエリアは親戚の家のような誂えであり、豪華ではないものの使い勝手は悪くありません。清掃もきちんと行き届いています。
バスルームもあるのですが、大浴場ならびに露天風呂を利用する方が殆どでしょう。私もお部屋のお風呂は使用しませんでした。
お手洗いも友達の家感があります。旧式ではありますがウォシュレット完備です。
共用の大浴場ですが、内湯と外湯があり、そもそも9室しかない宿泊施設なので常に空いていて大変居心地が良いです(写真は公式ウェブサイトより)。朝と夜で男女が入れ代わるの2パターン楽しめるのも吉。ヌルっとした質感もクセになります。
ディナーは高知の郷土料理「皿鉢」を少人数向けにアレンジしたものであり、宿泊代金から逆算すると大変お値打ち。何より皿鉢のプレゼンテーションは圧巻であり盛り上がること間違いなし。詳細は別記事にて
他方、朝食は夕食に比べると激ショボであり、大戸屋のモーニングと大差ありません。いや、それ以下です。きちんとした料理人を雇っているのはディナーだけなのかなあ。夕食は勝負で朝食は消化試合と割り切っているかのような落差を感じました。
ところでテーブル脇にGoogleマップへの投稿依頼があり、この朝食に対して皆どのように感じているのだろうと開いてみると、オーナーがクレームめいた口コミに対してマジレスしていて草生えました。こんなにこやかな絵で口コミを募集しておいて全力で反論だなんて、インターネッツ活用の道は遠い。

その他、一休などの予約サイトにおけるネガティブなコメントに対してもフルファイトしており、基本的に煽り耐性に乏しい宿なのかもしれません。ネット上の口コミなんて暇人が書くものだから放っておいて、度が過ぎれば法的措置を取ればいいだけなのに。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。