CHOWCHOW(チャウチャウ)/渋谷

2020年秋に奥渋にオープンし瞬く間に評判を集めた「CHOWCHOW(チャウチャウ)」。飲食店やホテルの運営、商業施設プロデュースなどを手掛ける「THINK GREEN PRODUCE」が本社ビル1階で営業する店で、これで失敗したら終わりやなという決意が感じられます。
店内はカウンター席とテーブル席がバランスよく配置されており、30席近くあるでしょうか。軒先にはテラス席もあって、オーチャードロードを行き交う人々を眺めながら外飲みするのも良いでしょう。
ナチュラルワイン推しの店です。なのですが、スタッフによって知識レベルのバラツキがあり「ワインリストは無くお好みを聞きながらお出しします。サッパリ系とスッキリ系、どっちがお好みですかぁ~?」と意味不明なコンサルティングを展開する者が現れました。人を選んで注文しましょう。
戻りガツオと梨のサルサメヒカーナ。カツオの風味が強く、梨のニュアンスはナシでした。連れも無言である。
牛ハツのタリアータ。この料理はとっても美味しい。牛ハツの健康的な鉄分に魚醤での調味、山ワサビのアクセントが良く合う。写真の色合いがヘンテコになってしまって本当に申し訳ないと思います。
ハモのフリット。和食のチマチマした料理の10倍ぐらいの破壊力があり、ハモ喰ってんなあという心地に導いてくれます。バターナッツの程よい甘味も温かみがあってグッドです。
穴子とポルチーニのスパゲッティ。このパスタもドンズバで私好みで、いわゆる鮨屋の穴子とは方向性が全く異なる美味しさを展開します。ポルチーニの香り高さとジューシーな穴子の食感がベストマッチ。必食のひと皿です。
こちらは仔牛ラグーとジロール茸のタリアテッレ。フォークでホロホロと崩れる仔牛が美味。一方で、もっと赤っぽいソースを勝手に想像していたのですが、先のパスタとニュアンスが似ていたので、もっと違う料理を選択すれば良かったかもしれません。冒頭の「サッパリ系とスッキリ系、どっちがお好みですかぁ~?」でサービスとの対話を打ち切った私の判断ミスという意見もあります。
メインは仔牛ロース炭火焼。思っていたよりも炭火炭火しておらず、どちらかというとシットリとした口当たりで優しい味わいです。ちなみにこちらの仔牛はブルターニュ産で、基本はイタリア料理なのですが食材はフランス産のものが多いのが印象的でした。
デザートは色々注文してみんなで分け合いました。私のお気に入りは「えみチー」で、コッテリと濃厚なチーズの風味が心に残りました。
以上を皆でシェアしながら食べ、結構飲んでお会計はひとりあたり1.6万円。コンセプトが入念に練られた奥渋らしい店で、同じ渋谷の「遠藤利三郎商店」をよりカジュアルにした感じ。お友達同士でワイワイ楽しくやりましょう。

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