東京和食 りくう/恵比寿

「大衆ビストロ ジル(JILL)」を始めとして全く美味しい料理をリーズナブルな価格で提供するジリオングループ。私にとっては恵比寿~目黒エリアにおけるスパダリな存在なのですが、和の新業態として「東京和食 りくう」を開業。恵比寿駅から中目黒方面に歩いて4-5分に位置します。
店内は思いのほか広く、カウンターが7-8席にテーブル席がいくつかと個室もあります(写真は公式ウェブサイトより)。客単価は1万円を余裕で超える中々のお店なのですが、居酒屋のようにワイワイやりながら飲み食いするグループが多く、みんなお金持ってるんやな。
系列の「酒場シナトラ」と同じテンションでお邪魔したのですが、お酒は結構高いですねえ。生ビールは800円ですが、ごくごく小さなグラスであり、一番安い日本酒が100ミリリットルで千円です。一合換算で1,800円だぜ。
付き出しで3品出てきたのですが、あからさまに作り置き感が出ており正直微妙です。とりわけ「玉子豆腐 雲丹乗せ」はウニの品質が完全に和室界隈でした。
他方、お椀はバリっと旨味がきいて印象的。エゾアワビと茄子の取り合わせも心地よく、京料理のお椀とはまた違った暴力性を感じました。
剣先烏賊と叩きオクラ。これはまあ、普通に美味しいのですが、もったいぶらずに次のマグロと一緒に盛りつければ手っ取り早いのになあというお気持ちです。
本マグロは程よく酸味が感じられ王道の味わい。赤いダイヤモンドと呼ぶにふさわしい味覚です。
車海老と銀杏の南禅寺蒸し。車海老の美味しさは当然として、思いのほか湯葉湯葉しており食べ応えがあります。
焼物はマナガツオ。こちらも悪くはないのですが、勉強会で出るちょっと立派なお弁当のオカズの域を出ません。
シャインマスカットの白和え。お口直しという位置づけでしょうか、続く肉料理の前にこのようなひと品が出るとは極めてフランス料理的です。
仙台牛とマコモダケのねぎま焼き。シンプルな調理ならびに調味であり、暖衣飽食を体現するに相応しいひと品です。グラスの赤ワインが進む進む。
〆のお食事は秋鮭とイクラとキノコの土鍋ご飯。これはもう、反則技とも言うべき外観であり、本日一番のビジュ担と言えるでしょう。
味も文句なしであり、藤川球児のストレートのような、ど真ん中真っ直ぐの味覚です。
デザートはマンゴープリン。ごちそうさまでした。以上のコース料理が1.2万円で、軽く飲んでお会計はひとりあたり1.5万円といったところ。料理のひとつひとつは悪くないのですが、どこか表情に乏しく無個性であり、それでいて立派な請求金額だなあというお気持ちです。系列の「酒場シナトラ」であれば、どんなに派手に飲み食いしても1万円でお釣りが来るので、色々と考え込んでしまった夜でした。

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