美味餃子店/太子(香港)

 
香港はドルペッグ制を採用しているため、基本的に香港ドルは米ドルに連動します。つまり円安の我々にとっては非常に厳しい闘いを強いられるわけで精神的につらい、つらすぎる。奥の手として、こういうこともあろうかと昔レートの良い時期に換金しておいた香港ドルをタンスの奥から引っ張り出し、現金のみOKの名食堂を巡ることに。
この日は「美味餃子店」にお邪魔しました。香港の飲食店は英語名が併記されていることが殆どなのですが、当店は漢字オンリー。つまり、どローカルなお店です。場所は太子駅から歩いて5分ほどです。
私はもちろん広東語を話すことができず、お店のおばちゃんも英語ができなかったので、互いに目配せをし頷き合い相席にお邪魔することに。言葉が通じないを通り越して常連のような扱いである。
メニューは壁に貼られたこちらのみ。タイ語や韓国語だと秒で諦めグーグルレンズの翻訳にお任せなのですが、漢字は何となく雰囲気でわかるので、当てずっぽうで指差し注文。
飲み物メニューは無かったのですが、セルフで勝手に冷蔵庫からコチラを取り出し、「今からオレはコレを飲むからな」とスタッフにアイコンタクトで宣言。世の中なんとかなるものである。
おー、来た来た、全く予定通りのブツがやってきました。いわゆる日本で言うところのスープ餃子であり、小サイズ7粒入りで50ドルです。大サイズ10粒入りでも55ドルで、あんまし値段は変わりません。
中味はニラと豚肉。とにかくギッチギチにニラが詰まっており、この時わたしは恐らく日本人で最もニラ臭い男だったという自信があります。スープも複雑な味わいであり、麺を入れて食べても美味しいでしょう。恐らくそういうカスタマイズもできるはずです。
こちらは焼餃子。なのですが、餃子の皮がちょっと変わっていて、日本人が一般的に想像する生地よりも全く薄く、パートフィロと評しても良い程の口当たりの軽さです。
具材はキクラゲと豚肉。キクラゲって、ラーメンにチョイチョイのってるぐらいでしか口にする機会がないので、これだけ大量のキクラゲを一気に食べたのは生まれて初めてです。この時わたしは恐らく日本人で最もキクラゲ臭い男だったという自信があります。
卓上にあったカブの漬物のような存在も程よく辛く後を引く美味しさ。ただ、ただですよ。以上を食べて缶ビールを1本だけ飲んで116HKD≒2,200円というのはちょっと高いなあ。もちろん為替のタイミングもあるかもしれませんが、店の雰囲気の割には高く感じてしまいました。残念。

食べログ グルメブログランキング

関連ランキング:中華料理 | 旺角 モンコック


関連記事
それほど中華料理に詳しくありません。ある一定レベルを超えると味のレベルが頭打ちになって、差別化要因が高級食材ぐらいしか残らないような気がしているんです。そんな私が「おっ」と思った印象深いお店が下記の通り。
本場志向で日本人の味覚に忖度しない中華料理が食べたいかた必読の書。東京の、中国人が中国人を相手にしている飲食店ばかりが取り上げられています。客に日本人は殆どいないのですが、コロナ禍で海外に行けない今、ある意味では海外旅行と同じ体験ができる裏技が盛りだくさん。