cafe h(カフェ アッシュ)/県庁前(那覇)

那覇市久米。ゆいレール旭橋駅または県庁前駅から海に向かって進んだ雑居ビル2階。かき氷の名店「千日(せんにち)」あたりです。建物やエレベータがかなりボロいため通り過ぎてしまいがち。
店内はカウンター数席にテーブル2卓ならびにソファ席。窓から覗くグリーンが美しく、海外のレストランにお邪魔したかのようです。

大城由規也シェフは中伊豆のオーベルジュや都内のフレンチレストランで活躍された後、首里で当店を開業した後に久米へ。ご実家(?)は農園を営んでいるそうな。
アミューズはサトイモのムースにヘーゼルナッツ。え!?ナニコレ美味しい!!ナッツの食感や柚子胡椒のアクセントなどにセンスを感じます。
続いて北海道産のホタテ。カボチャのペースト(?)を敷いた上でホタテを配置し大根で挟み込みます。サラミの塩気や切り干し大根の食感、柑橘の風味。あたおかな組み合わせながら完璧な調和。
自家製パンも上々。那覇の住宅街にある何でもないカフェと完全に侮っていました。当店は本物です。
野菜のスープにはニンジン・玉ねぎ・セロリ・レンズ豆などなど。トリュフの香りを湛えた泡泡の配置も良く、スープの土台を支えるブイヨンもしっかりしています。
メインは沖縄県産鶏むね肉のロースト。いわゆる南仏系の簡素な調理であり、たっぷりのオリーブの香りが鶏肉の清涼な旨さを引き立てます。量もしっかりですが、酸味がきいてスイスイ食べることができます。
デザートは自家農園のバナナアイスにコーヒーのムース(?)。それぞれ骨格のある味わいであり、仕上げにマッカランをひと吹きして大人の味わいへと向かわせます。
紅茶で〆てごちそうさまでした。お会計はひとりあたり3,300円。どひゃー、何なんでしょうこの費用対効果の良さは。コスパを抜きにしても本格派のフランス料理であり、本物中の本物です。はっきりいってハレクラニのメインダイニング「シルー (SHIROUX)」の妙ちきりんな料理なんかよりも全然レベルが上です。
今回は一番安価なコースでお願いしましたが、これは次回にディナーで訪れて、最高値のコース、加えてワインもしっかりと選びたいところ。かなり意表を突かれました。これだからレストラン巡りはやめられない。

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1年で10回沖縄を訪れることもあります。1泊15万円の宿から民宿まで幅広く手がけています。
TACが世に出した一風変わった沖縄本。もはやガイドブックではなく参考書の域です。非常に情報量が多く、かつ、うまく整理されており読みやすい。大判ではないので持ち歩きやすいのも素晴らしいです。オールカラーの割に高くない。数多ある沖縄ガイドブックの中では突出した存在です。