パラオ ダイビング クルーズ vol.4~泳ぐ日本国憲法~

朝日の眩しさで目が覚める。朝食まで時間があったため、デッキで写真の整理。
船内では最後の食事なので盛り上がってしまい、
食べ過ぎです。東京では朝ごはん食べない主義なのに。
さて、本日はダイビング禁止日。ダイビングは圧縮された空気をたっぷり吸い、窒素が身体に溜まってしまい、そのまま飛行機などの高所に出ると窒素が膨張して死んでしまうのです。
したがって、お弁当を持って、ダイビングじゃなくても楽しめるポイントを巡ります。
ジェリーフェッシュレイク。世界的に有名な湖。
クラゲだらけである。彼らは外敵がいないため、進化の過程においてもともと持っていた毒だのシビレだのの攻撃要素を全て放棄してしまったのです。
触っても全然平気。完全なる無抵抗主義。水のガンジー。平和の象徴。泳ぐ日本国憲法。
素潜りで10メートル程沈み、水面を見上げると光が差し込み幻想的。
と、突然にスコール。ベトナム戦争のような水しぶき。一気に水面近くの水温が下がる。
小一時間滞在し、私は大変楽しめました。ある意味今回の旅行で最もショッキングな光景だったかもしれません。ブルーコーナーの絵は想像の範囲内だと思うのですが、この湖のクラゲ大量発生ぽよんぽよん触り放題という空間はかなり狂ってる。水着の中に入ってきたらどうしようとヒヤヒヤした一時でした。
ランチは近場の整備された無人島へ。ハイチのビーチをミニチュア化したような雰囲気。
我々のチーム以外は全て中国の方でした。
ひとりのマッチョなニーチャンがずっと「デッカイ波ガ来タゾー!ホイコーロー!ホイコーロー!」って叫んでたので、彼らのランチはホイコーローなのかと覗き見に行った所、何の事はない、スパムを焼いたものでした。ホイコーローってどういう意味?
我々のお弁当はカツ煮的なものが望外に美味。富士そばのカツ丼を超えてくる。ちなみに「名代富士そば」の「名代」は「なだい」と読むらしいです。「良く知られた」とか「評判の良い」みたいな意味。
お次はミルキーウェイ。砂の粒子が圧倒的に細かく、クリーミィな泥。
それらを身体に塗りたくって遊ぶのです。
少し乾かせば、絵を描くことだって可能。
童心にかえりつつも、心ゆくまで大人のどろんこ遊びを堪能させて頂きました。
自然にアーチ状に抜けた岩だとガイドにしつこく自慢されたのですが、小笠原の南島のアレに比べるとなんともないので、愛想笑いをするハメに。うーん、愛想笑いはしない主義なんだけどな。やはり海外だと人にやさしくなれますね。
コロール島(パラオで最も栄えている島)に到着。船に滞在したのは2泊3日だけなのですが、打率以上に打っている印象があります。
ホテルまではコロール島在住の日本人ガイドが送ってくれるのですが、こいつが典型的な海外在住の観光を生業とした小悪人で「夕食は決めました?○○というレストランは日本人シェフがいるパラオ料理屋で、大人気で超オススメです!行きますか?行きますよね?絶対予約が必要なので、今言ってくれたら手配しますよ!今ならまだ間に合います!」と、最後の最後でうんざりする。なぜ今すぐ決断を迫られる必要があるんだい?とあえて冷たく突き放してサヨウナラ。

それにしてもヘタな押し売りだった。「日本人シェフがいるパラオ料理屋」と勧められて行く人なんているんかいな。
器材を洗い終え、wifi目当てに近くのカフェへ。
パラオ産のパパイヤスムージー。パパイヤってそれ自体の味は薄く、サラダに用いて食感を楽しむものなので、スムージーにしてしまうと青臭いだけのなんやわからん飲み物でした。これは注文した方の責任である。
ちなみにお目当てのwifiは全くもって機能せず。画像はおろか、Gmailの低速回線モードすら読み込めない。
この回線の細さはパラオのせいなのか、この店のせいなのか判断がつかなかったので、「地球の歩き方パラオ」に「パラオでは比較的速い方」と紹介されていたカフェへ河岸を変える。
だがしかし当店もどんぐりの背比べ。これからパラオへ渡航しようと検討されている皆さんお気をつけて。パラオでは全くネットできませんからね。

往路の飛行機の前列4席が、典型的な水商売の女の子ふたりとお客のオジサンふたりの4人組だったので、彼女たちがネットに繋がらず営業活動がストップし、今ごろ発狂しているんじゃないかと気がかりでした。

「パラオ ダイビング クルーズ」シリーズ目次


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