バーン・タム(Baan Tum)/新大久保

食べログの百名店エスニック部門に選出された「バーン・タム(Baan Tum)」。新大久保駅から大久保通りを東へ徒歩5-6分の雑居ビルの地下にあり、何とも味のある店構えです。食べログでは百名店に選出。
店名は「タムの家」という意味。もともとはタムさんという料理人が居たそうですが、現在はお店を譲ってタイに帰国したそうです(詳しいことは知らん)。2020年秋に店名を引き継いだままリニューアルオープンし、現在は感じの良いマダムがお店を取り仕切っています。なお、ゲストは私以外みんな女性でした。
アルコールは1杯500円前後であり、輸入モノのビールは700円といったところ。のんびりしていても退店を促されることはなく、ほぼオープンからラストまでダラダラと飲み続けてしまい、つまり居心地の良いお店です。
まずはソムタムでさっぱりと。量もたっぷり。ちなみにタムさんはイサーン地方の出身で、彼の地の料理が多かった気がします。
ガイヤーンは半身でお願いしたのですが、それでも結構なボリュームです。港区あたりでローストチキンを注文すると1羽5千円ぐらいするのに当店は1,500円。優しい世界です。
料理名は失念しましたが、平たく言うとエビカツです。連れはエビカツマニアであり、マックのエビフィレオですら満足できるほどにエビカツを愛しているのですが、その彼女が絶賛する美味しさでした。
プーパッポンカリー。いわゆるカニと卵のカレー炒めです。ソフトシェルクラブを用いているため殻ごとバクバクいけて食べ易い。それにしても、カレー味というのはどうしてこんなに美味しいのでしょう。人類の3大発明に加えたいレベルです。
トムヤンクン。辛味と酸味は控えめで、エビの風味がどっしりとした逸品。実に濃厚な味わいであり、どことなく味噌ラーメン的なニュアンスが感じられました。
デザートはココナッツ風味の蒸しプリン的なひと品。思いのほか温度が高く優しい味わいです。
この日はかなり飲んだのでひとりあたり7-8千円という支払金額でしたが、常識的な酒量であれば5千円を切るはずです。若い女の子がサラっと料理だけ食べて帰るといった使い方もOKなので、飲んで良し食べて良しの使い勝手の良いお店。目黒の某店のような真似事とはレベチです。新大久保という魔窟の懐の深さが感じられるお店でした。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。