北米西海岸 vol.6~ワイナリー巡り~


さて本日はナパのワイナリー巡り。公共交通機関が未発達のナパにおいてワイナリー巡りをする場合、レンタカーでの飲酒運転が必須となるのですが、遵法意識の高い私はそれは最初に避ける手段。次にツアーに参加することが考えられますが、自分の行きたいワイナリーを巡ってくれるとは限らないのでパス。運転手兼ガイドを個別に雇うのは高すぎる。そこで大活躍するのがUBERです。
滞在しているセントヘレナより15分ほど北上した所に位置するCastello di Amorosa。ナパきっての観光名所ワイナリー。13世紀のトスカーナ様式のカッコイイお城なのですが、実は完成してから15年ほどしか経っていません。とてもディズニーランド感。
建材は全てヨーロッパからお取り寄せ。レプリカだったとしても、ここまで本気で作れば大したもの。地元の新聞では「ナパで最も美しい建造物」として評価されているそうな。
テイスティングを5種。おまけでプレミアムなシャルドネを頂けましたがちょっとやり過ぎ感があり普通のシャルドネのほうが良かった。パフォーマンスの一環なのか、白だろうが赤だろうがおかまいなしにグルグルと乱暴にスワリングされるのがすごく嫌でした。
事件発生。UBERが捕まらない。モバイルwifiの調子が悪いのかGPSの調子が悪いのか、現在位置すら捕捉してもらえず、住所を打ち込んでもうまくいかない。とりあえず少しだけ歩いてみたのですが、眼鏡屋の視力測定テストのような果てしなく続く一本道で断念。残る手段はヒッチハイクか、、、と頭を抱えていたころ、スマホが息を吹き返し、なんとか車を呼ぶことができました。
ところで田舎はUBERが強いですね。都市部だとlyftとUBERの差は感じないっですが、田舎ではlyftの使い勝手が非常に悪く、また、迎えに来ると言っておきながらドタキャンするドライバーが多いような気がします。UBERはペナルティがあるのかドタキャンは一度もありませんでした。
ランチはV.Sattui Wineryでピクニック。詳細は別記事にて。
Opus Oneへ。最強のボルドーをナパで作ることを目的として設立された、シャトー・ムートン・ロートシルトとロバート・モンダヴィの合弁事業です。ミーハーかもしれませんが、私は当ワイナリーのワインが大好きであり、今回絶対に訪れたいワイナリーのひとつでした。まず、名前が良い。交響曲第一番。
ナパにある他のワイナリーとは一線を画す高級感。まるで神殿である。団体客を受け付けていないのか、変なゲストは全くおらず、客層が非常に良かったです。ごちゃごちゃと装飾品がなくシンプルでスタイリッシュ。現代的な美術館のよう。
ウェルカムワインはOverture。Overtureとはタイガーとかファイヤーとかそういった類の話ではなく、Opus Oneのセカンドワインです。あまり流通しておらず、素人が安く買うにはココが一番。1本120ドルぐらいでした。価格に見合った味であり、若くても非常に飲みやすい。黒系果実の豊かなアロマと風味。
品の良い年配の女性がつきっきりで案内してくれます。ゲストは我々ともうふたりはモントリオール人。彼らもボルドーに行ったことがあるらしく、ボルドーブレンド大好き集団。
ボルドーのワイナリーと同じく完璧に清潔でハイテクです。
樽の並べ方ひとつとってもカッコよく芸術性すら感じてしまう。別に日本をこき下ろすオレカッケーというつもりはありませんが、日本のワイナリーはどうして基本的にダサいのでしょうか。
さて試飲。ヴィンテージは当たり年の2012。パーカーポイント96点。結構たっぷり入っています。濃厚な紫色でカシスやプルーンのような肉付きのよい香り。期待以上のまろやかな舌触り。肌理の細かさ。緻密な酸。完璧なバランス。長い余韻。ううむ美味しい。今回の旅行で断トツで美味しいワインでした。Overtureも決して悪くは無いのですが、本丸とは全くの別物と考えたほうが良さそうです。
ツアー後はテラス席でOpus Oneを飲みながらまったり。最高の体験でした。ひとり70ドル弱とワイナリーツアーとしては最高級ですが、2杯たっぷり飲めてこの値段と考えれば、大変リーズナブルだと思います。
オーパスワンから徒歩10分のロバート・モンダヴィ・ワイナリーへ。オーパスワンの親戚です。
なのですが、中国人団体ツアー客が大挙して訪れており、ビックカメラよりも酷い有り様でした。自撮り棒を振り回すのがとても危ない。テイスティングする気が失せてしまい、ものの数分で退散。
ホテルに戻ってドレスアップした後、ナパにおいてフレンチランドリーと双璧をなす三ツ星のThe Restaurant at Meadowoodへ。UBERの運転手も「Meadowood!まじか!超いいな!」と、誰もが認める街一番のレストランです。詳細は別記事にて。

ちなみにこのドライバー、ケビンと言って、3泊の滞在中に3回彼の車に乗る機会がありました。ナパのような田舎だとドライバーが限られるので、こういうことがよくあります。


「北米西海岸」シリーズ目次
今回の旅行ではこの本が心から役立ちました。食やワインに特化したサンフランシスコの紙媒体って意外と少ないんですよね。同じく西海岸を旅する友人に勧めると、5秒の立ち読みで買いました。オススメ!


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