北米西海岸 vol.7~おにまるず・イン・LA~

LAへ移動。朝の7時にチェックアウトしUBERを捕まえてサンフランシスコへ向かい、そこから飛行機というプラン。なのですが、UBERもLyftも全く捕まらない。ナパという田舎に加えて早朝であることが原因でしょう。こういう部分はちょっと困りものですね。

仕方なくホテルにタクシーを呼んでもらい、まずはナパのダウンタウンへ。そこから空港シャトルバスに乗り換えサンフランシスコに向かうことに作戦変更。なのですが、タクシーも全然捕まらず血の気が引きました。4社目でようやく「15分で行ける」と連絡を受けたのですが、全く来る気配が無い。UBERであればどこにいてあとどれぐらいで到着するのかスマホで見れるのに。結局10分遅れで迎えが来ましたが、あとどれぐらいで来るのかわからないものを待ち続けるのは苦痛でしかありませんでした。

なんとかタクシーに乗り込み急いで発進してもらう。すると、なかなかメーターを倒そうとせずどういうことかと問い詰めると「ダウンタウンまでは45ドルの均一料金」と言い出す。料金表を見せろと言っても「そんなものはない」の一点張りで、そんなのアンタの言い値じゃないかと声を荒げると「ああ、その通り」と開き直る始末。「ちなみにチップは別だから」と、火に油を注ぐお前ぶっ殺す。

私は適正料金で安全に目的地に辿り着きたいだけです。それなのに、なぜこんなにも苦労する必要があるのでしょうか。確信しました、近い将来、タクシー運転手という職業は消えてなくなることでしょう。今後発達するであろう自動運転と白タクマッチングアプリの連合軍に対し、タクシー業界に勝てる要素が1ミリも感じられません。転職するなら今のうち。
無事にナパのダウンタウンに到着し、シャトルバスに乗り換え空港に着き、なんとかLAに辿り着きました。

LAの空港からはホテルのシャトルバスに乗って一旦チェックインするのですが、そのシャトルバスの運転手も意味不明。我々は「レジデンス・イン・バイ・マリオット」というホテルを予約しており、「レジデンス・イン・バイ・マリオット」と記されたシャトルバスを見つけました。すぐに乗り込み、念のため「このバスはマリオット行き?」とドライバーに尋ねると、「違う」と驚きの回答。しかし車体にはデカデカとそう記されているので、大事をとってもう一度「もしかして、レジデンス・イン・バイ・マリオット行き?」と尋ねると「ああ、そうだ」と鷹揚に頷く。こいつはもうダメだ。

LAのバスやタクシーにはやたらと「UBER反対!」と貼られていましたが、そりゃそうだ、君たち何回生まれかわっても勝てないよUBERには。
さてそのホテル、ドライバーはどうしようもなかったですが、ハコ自体は素晴らしかったです。詳細は別記事にて。
荷物を置いてすぐにベニスビーチ。やっぱいいよなあこの空気感。なのですが、前回訪れた際よりも浮浪者もしくはその一歩手前の人々が増えたような気がし、饐えた様な匂いが漂います。
北上し、サンタモニカへ。東西冷戦真っ只中、ソ連首相として初めて訪米したフルシチョフは次の様に述べました。「アメリカ資本主義に見るべきものは何もないが、カリフォルニアの空気は素晴らしい」 。
海にコズメルのような美しさがあるというわけではありませんが、なんとも魅力的なビーチ。無条件で惹かれてしまう。
サンタモニカピアは牧歌的で最高の観光名所。何も無いといえば何も無いのですが、ビーチと同様に不思議な魅力があります。
ハリウッドへ移動。渋滞で1時間近くかかってしまいました。また、LAはサンフランシスコと異なり巨大な街であり、いわゆるLAと呼ばれる範囲は関東平野ほどの広さがあるため、さすがのUBER様と言えども結構な料金がかかりますのでご注意を。
おなじみチャイニーズ・シアター。世界で最も大きい劇場となるよう意図して1927年に建てられた中国風寺院建築の世界的に著名な劇場です。最近中国の大手家電メーカー「TCL集団」が命名権を取得したようで、今のところ「TCL・チャイニーズ・シアター」というのが正式名称とのこと。
俳優や女優のサインや足型などが刻まれたブロックタイルが敷き詰められており、世界的にも稀な、レンズの先が下へ向くという観光名所です。
遠くの丘陵に見えるのが名物ハリウッドサイン。近くまで行くと結構デカく、登ると結構高い。そしてこの看板から飛び降り自殺をした女優がいるのです。彼女の名はペグ・エントウィスル。女優として泣かず飛ばずの彼女は自らの将来を嘆き、HOLLYWOODのHの文字から身を投げ遺体として発見されます。ここからはいかにもハリウッドらしく、背筋がゾッとする話。彼女の自宅のポストには、彼女の死と入れ違いに映画の出演依頼が届いており、役柄は投身自殺をする女性だったとか。

と、その時、車から我々を伺う人影が。そうです、おにまるずが誇る最高ハイスペック男子が我々を迎えに来てくれました。相変わらずスタイルが良くイケメンで芸能人感がハンパない。あれ?BMWのコンバーチブルじゃなかったっけ?と車に乗り込みながら尋ねると「あぁ、あれ、買い換えた」と素っ気ない。渡米してまだ1年経っていないのに。
案内された先は彼の住まい。なんなんだこれは。アジアの危険地帯に赴任する駐在員であれば理解できますが、ここは家賃の高いLAのど真ん中です。クラフトビールを手渡しながら「なんかここに住んでるの、ヘンな奴が多くって。昼間っからプールサイドでビール飲んだり、何やってるんだか」と、いや、お前も同じだから。
「LAっぽい店を予約しときました。ロバート・デ・ニーロがオーナーのレストランで、アカデミー賞授賞式の後にハリウッドスター達がご飯食べにきたり映画の舞台にもなってるお店です」と完璧なディナーのチョイス。詳細は別記事にて。

相談があります、と身を乗り出す高身長。「LAにもタケマシュランファンが大勢いまして。今回、みんなどうしても会いたいと。差し支えなければ2次会で合流させても良いですか?」。それは大歓迎だけど、どうしてLAにいるのに東京のレストラン情報が必要なんだい?と問うと「帰国する時の食事の回数は限られているから、絶対に外したくない」。
2次会はワインバー。初対面の方も交えて記憶を無くす大宴会。詳細は別記事にて。


「北米西海岸」シリーズ目次
今回の旅行ではこの本が心から役立ちました。食やワインに特化したサンフランシスコの紙媒体って意外と少ないんですよね。同じく西海岸を旅する友人に勧めると、5秒の立ち読みで買いました。オススメ!


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旅行が好きです。油断するとすぐに旅に出ます。楽しかった大型旅行の先頭記事をまとめました。リンクに飛んでから、順々に次のページをめくって頂ければ幸いです。



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