牧野/新馬場

2階の広間を貸し切り大宴会。私は初めてお邪魔するのですが、複数回訪問している仲間も多いため、こういうお店はまず間違いない。
生ビールのサイズは5段階ぐらいあるのですが、オッサン20人がさんざめく会なので当然に「超特大」サイズ。1リットル入るんですって。全国の地酒がリーズナブルに取り揃えられており、そちらに興味が向いているのに飲んでも飲んでも減りまへん。
お通しは作り置きながらしっかりと味が沁みており甘心する。
お造り盛り合わせ。いやあ、いくつになっても刺身の饗宴には心が浮き立ちますなあ。鯛とカンパチが特に良かった。
なんとか「超特大」に片を付け日本酒へ。刺身を頬張り魚の旨味を舌に留めつつ、東一で整理する。私は幸せ者である。しかも結構リーズナブルな価格設定で、新馬場で最も素晴らしいお店間違いなし。新馬場ってこのお店しか知らんけど。
大ぶりのエビをつぶしたサトイモで包み、揚げて餡をかけた一品。わかり易い調理で文句なし。餡の一滴も残さず平らげました。
大勢での食事なので、色々な銘柄を試すことができるのが嬉しい。しかも何となくタケマシュラン酒担当みたいな雰囲気があるので、自分の欲望の赴くまま注文できるのは至福である。
フライ盛り合わせはアジ・イカ・エビだったっけな?ソースは市販のトンカツソースで。至って凡庸で評価が揺蕩う一皿。どうしてこうなった。少しだけ残しておいたビールで無理やり流し込む。
炊き合わせは穴子が輝いておりました。うまいうまいと喜んでいると、「あとからもっと、穴子来るからな」と心強いお言葉。
初めて口にしましたが、アフターが長くて好み。醤油や出汁にぴったりの食中酒。
七輪が並べられ、ししゃも焼き。適度な苦味が旨味へと変異し日本酒おかわり。
ミーハー過ぎるなど賛否両論ある酒ですが、個人的にはかなり好き。水蜜桃のように妖艶で米がどこまでも伸びていく。
スペシャリテの活アナゴ躍り焼き。心臓がドクドク身がピクピクと波打っており、良心の呵責
なんて感じません。皆は腹が膨れ始めたのかアナゴが余り気味となっており、私が好きなだけ食べてよいという天国のようなひと時。
お餅も出ます。大人になってから伝統的なお正月体験をすることが少なくなったので、このようなわかりやすいお餅を食べるのは久々でした。
炭水化物が続いて胃袋にトドメを刺す。 思い掛けず、と言ったら失礼かもしれませんが、思い掛けず美味しかった。麺にしっかりとコシがあり、最後の最後まで食べ応え抜群。

大満足です。近所に欲しいこのお店。今回でメニューの長短が理解できたので、お次はアラカルトでチャレンジしてみたいと思います。また来よう。


近くのお店



最も効率よくダイブマスターになる vol.21

「ま、まだ続いていたのか!?」と感じられた方は古参の常連客。そうなんです、ダイブマスターになりたいと考えてはみたものの、未だ達成できておらずレスキューダイバー止まりなのです。
言い訳は山ほどあるのですが、その中でも代表的なものは「器材を自前で揃えなければならない」ですね。私はモノを所有することを極端に嫌い、さらにはメンテナンスなど鬼門中の鬼門。この頚木が一掃されない限り私がダイブマスターになることは無いのです。まあ、自分にぴったりの器材を持ち適切に管理できてこそのプロでしょうから詮方ない。
那覇に到着。那覇に移住した古くからの友人と「黒うさぎ」で近況報告会。なんか妙に外国人が増えてない?と尋ねると、「特に中国人。スタバのテラスでスーパーで買った〆鯖とかカップラーメンとか食べてるの。『この席はコーヒーをお買い求めになった方のためです』って店員さんが説明しても理解してもらえないの。そういう人がひっきりなしにやって来るからみんな困ってるの」
翌朝早くに馴染みのダイビングショップにお迎えに来ていただき、慶良間方面へ。那覇の三重城港より小一時間でこの天国。
ドリーちゃん。やっぱ海っていいなあ。浸かってるだけで癒される。
魚も自由を謳歌しているのが素晴らしい。ダイビングをするようになってから、どうも水族館は好きになれないのです。
カメに遭遇。まるで空を飛んでいるかのように鷹揚な佇まい。
2本潜った後に昼食。食事にかける思いはショップによってそれぞれで、コンビニおにぎりだけのところもあれば、弁当屋で手配するところもある。当店は社長のお母さんが毎朝手作り。こういった形でオバァの手料理にありつけるのはハッピーです。
同船客のレスキュー講習を食事をしながらニヤニヤと眺める。2年前に私もやったことがあるのですが、若干小芝居じみた所があるのが気恥ずかしいのです。
3本目。岩陰に身を潜めた特大サイズを発見。
甲羅はフラフープほどの大きさ。水中でドッキドキ大興奮。

ちなみに今回のダイビングの趣旨は、パラオへ向けての復習です。1ヶ月後にヒルズ族とパラオへダイブクルーズに行く予定なのですが、あまりに下手だとガイドが見かねてイケてるポイントへ案内してくれなくなるので、最低限のスキルを保持していることを示す必要がある。というわけで今回はドリフトの楽しみ方、カレントフックやシグナルフロートの使用法などを懇切丁寧にご指導頂きました。
それにしても美しい。見上げると空と海の青が溶け合ってシグナルフロートどころじゃない。
夕食はリニューアルオープンしたばかりのフレンチレストランへ。どグランメゾンで那覇フレンチ界の寵児となること間違いなし。
翌日は本島西側のポイントを巡る。なんともミステリアスなサンゴがお出迎え。
ソフトコーラル特集。わだつみの声が聞こえてきそうな程の神秘性。
本日のランチも手作りです。360度海に囲まれて摂る食事の旨さったらない。
お菓子も大量に。10年ぶりぐらいにサッポロポテトを食べましたが、やっぱ美味しいですね。

ところで、沖縄だけでなくパラオにも中国人観光客が急増し、パラオでのエチケットからあまりにもかけ離れた行動を取り続けるため、パラオ政府が中国からの航路を制限したんですって。

ここ数年の経済成長に反比例して中国はずいぶんとホットポテトな立場に置かれるようになりました。個人単位では魅力的な人が多いのに、民族単位だと途端に後ろ指をさされるのが悔しい。うまく文化的なすり合わせができれば良いのだけれども。
海中に置かれた浄水場(?)の設備。サーモクラインが目に見えるほどの温水が噴出されており、それをめがけて熱帯魚が集まってくるのです。
マンチェスター・ダービーのように鮮明なコントラスト。でもこれ、ガイドさんがライトをあてて下さったおかげなんですよね。撮影用のライト買おうかな。
カマスの大群と合流。網を張って全部塩焼きにしてしまいたい。
陸に上がってログづけ。ここでもたっぷりお菓子をご馳走になりました。海中で消費したカロリーを取り返す。
夜は飲み屋街でナンパされ、4次会までお供することに。

金曜夜着、月曜朝発の3泊4日と慌しいスケジュールではあるものの、仕事の穴は一切開けないキメの細やかさ。充実を具現化した週末。

やっぱ沖縄いいですね。適度な距離と適度な異文化、何も不自由することのない都会性。またちょくちょく来ることにしようっと。


「最も効率よくダイブマスターになる」シリーズ目次



栄町飲み屋巡り vol.1/安里

当サイトの主力記事は高級レストランについてなのですが、意外にも根強い人気を誇っているのが「立石飲み屋巡り」「赤羽飲み屋巡り」のような、酒亭をハシゴするプラン。

今回の沖縄旅行の主眼はダイビングであり、酒場巡りをするつもりなど毛頭なかったのですが、数奇なめぐり合わせの結果としてそうなってしまったのでご紹介。

元々は最近沖縄に移住した元同僚と食事をする予定だったのですが、彼の都合が悪くなってしまい当日の17:30に私がスーパーフリーになってしまった。

慌ててネットから情報を収集し(ホント便利な世の中になりました)、ゆいレールの「安里」という駅に「栄町」という飲み屋街があり、その中でもとりわけ「ルフュージュ」というお店が人気のようだという結論に至り、すぐさま電話で予約。

それにしても中国人観光客が多い。ゆいレールに乗っているのは観光客と高校生と中国人のみである。現地の大人はみんな車かタクシーで移動するのです。

■ルフュージュ(Refuge) http://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47012608/
安里駅の改札を左に出るとネオンサインがお出迎え。数分歩いた先の路地にある小さな小さなお店が「ルフュージュ」です。
18時になったばかりだというのに既に満席。それもそのはず、この価格設定だからです。東京の半額。
オリオンの瓶ビールでキックオフ。
真鯛のオイル漬け。これで400円は奇跡である。ウチの近所のピーコックよりも安い。味も普通に美味しく大満足。
サンマとウニチーズテリーヌ。450円という奇跡的な値付け。SOUL'd OUT風に述べれば「ミラコゥ」である。チーズが若干ヤボったくウニの風味を邪魔しているのが残念。一方でサンマはチーズの濃い味をしかと受け止め、総体的には申し分ありません。
煮豚の四川風ピリ辛ソース。ものすごいボリュームと脂身の多さでついに箸が止まってしまう。思っていたほど香辛料が主張しておらず、付け合せの酢漬けでなんとか食欲を誤魔化していると
トドメの汁無し坦々麺。200g近くある麺。味は都心の専門店かそれ以上。なぜこの料理が500円で提供できるのか不思議でなりません。

値段が値段なだけに大した量は来ないだろうとタカを括っていたのが間違いでした。煮豚と汁無し坦々麺に悪戦苦闘していると、突然隣の客に声をかけられる。「お兄さん、この街、初めてでしょ?」推定45歳の女性。すわ美人局かと腰が引ける。「またナンパしてる」と彼女の連れの男性も困り顔。
「もう、無茶苦茶な注文の仕方をしてるから、さっきから気になってしょうがなかったのよね」とグラスワインをご馳走になる。「この街はね、少しつまんで、少し飲んで、すぐに次のお客に席を譲って、他のお店に移動するのがルールなの」。なるほど、沖縄のサン・セバスティアンというわけですな。「わかったらホラ、次、行くわよ」


■末広 http://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47012913/
「末広」。ワインバーです。
ここでは何もつまむことはなく、彼女はボトルを1本注文し、私はご相伴にあずかるだけ。何も食べてないし、金も払っていないので評価は致しかねます。


■GRATO http://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47013880/
ボトルが空になったのですぐさま次のお店へ。GRATOという、雑居ビルの5Fのお店。
テラス席もあったりとシャレオッティで見方に拠っては非常に魅力的なお店。初対面の中年夫妻に栄町武家諸法度を押し付けられながら飲むのではなく、もっと自由に楽しみたかった。
一応イタリアンなお店だったので、イタリアのものをお願いしたのですがことごとく品切れ。仕方なしにチリのカベルネです。まさか那覇で見ず知らずの中年と南半球の洋酒を酌み交わすとは。
前菜盛り合わせが豪華。メロンの熟し方は言うこと無しだし、牡蠣のパテは艶姿たる味わい。店員のひとりが「新小屋(あらこや)いってきまーす」と言って出て行ったので、新小屋って何?と尋ねると、「ん?すぐそこの飲み屋」との回答。ちょっと待て休憩時間に飲みに行くってどういうことだ、と気色ばむと「何言ってんの?栄町あるあるサー」とけんもほろろである。
続いてシラー。このあたりで奥さんはグラスは倒すはワインはこぼすわで正真正銘の酔っ払い。「○○さん今日はご機嫌ですねえ」と店の兄ちゃんにも心配され、その原因は私にあるのですねデュフフ。
〆にリドヴォー。これまたきちんとした調理であり、都心の平均的なビストロよりも腕は上。全く底が伺えない街である。

〆は沖縄料理がいい、と遠慮なくリクエストすると、「うーん、近くに『んっ』っていう名前のお店があるけど、そこを独立した人が出したお店のほうが今は人気あるんだよね。国際通りの近くだけど」

■おりじん http://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47012289/
ということで、タクシーに乗って到着です。「おりじん」というお店。確かに24時を周っているのにほぼ満席。人気の程が伺えます。
彼女たちは泡盛のボトル。私は翌朝のフライトだからという理由にもならない理由を述べてビールに戻ります。
お通しが妙に豪華。これで一人前。手前の卵が美味しかった。
どぅる天。沖縄の食材である田芋をふかし、豚肉やかまぼこ、しいたけなどを和えて丸めて揚げたもの。もっちりとしたコロッケのような味わいでジャンク一直線。結構好き。
らふてー。これは王道。安心する。
ゴーヤちゃんぷるも基本に忠実の一皿。当店の料理は良くも悪くも標準的で、東京の沖縄料理屋で食べるそれと案に違うことはありません。国際通りの近くだし、観光客相手ということも多分にあるのでしょう。

それにしても不思議な夜でした。居心地の良さについ時計を外したくなる。私は天文学的な愛嬌と壮大なノリの良さを併せ持つ人徳の怪物であるため、飲み屋で他人に声をかけられることはままあるのですが、ここまでの仮初な関係は珍しい。

結局のところ彼女たちは夫婦ではなく、互いがバツイチで色々と事情があるため8年も付き合っているのに結婚には至っていないとのこと。それ以外の氏素性は何も聞いていないし、連絡先も交換していない。

ふたりは今夜も若者に声をかけ、楽しく飲んでいるだろうか。いずれ彼女たちがふたりでひとつの幸せを見つけることができればいいのにな。

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ヒールからスニーカーまでイケます。三ツ星店もいいけど、場末の飲み屋街も魅力的。