ブラインドドンキー(the Blind Donkey)/神田

サンフランシスコの人気レストラン「シェ・パニース」のヘッドシェフと目黒のビストロのシェフがコンビを組んで神田に開業。キャバクラやらなんやらの夜の街を抜けると唐突にシャレオッティなエクステリアが出現。
店内は今風の温かみのあるスタイリッシュな内装。音楽大き目客層はヒロユキ・マチダ多めな雰囲気です。奥に団体客がいるのか手を叩き奇声を発して笑い合う様は、賑やかを通り越して耳を圧するばかりである。
オマケに店員の香水がキツい。ワインを出すフランス料理店で香水くせぇったぁどういう了見だ。ケミカルな香りを振りまく本人も悪いが注意をしない同僚はもっと悪い。ワインを置くのは形だけで愛情は無いのだろうと判断し、ビールで通すことにします。
スナック、アペタイザー、メイン、デザートから1つづつ選択するピリフィクスコースであり、私のスナックは「フェンネルサラミ」としたのですが、これがマジでスナックというか、薄切り3枚のみで色々と心が閉じました。
続いては花ズッキーニと新玉ねぎのフリットを選択。自然派と言えば聞こえは良いですが、ごくごくシンプルな調理ならびに調味であり、華のない退屈な料理に感じました。加えて先のサラミからこの料理が供されるまで30分を要しており、なんで予約してお邪魔してるのにこんなに待たされなあかんのやろと泣きたい気分です。ぴえん。
メインは追加料金をベットして鴨のコンフィ。なのですが、やはり待たされること山の如しであり、なんと先のフリットから50分も時間が経過しています。私の記憶では2020年で最も車間距離のあったディナー。そんな気分の中で味わう鴨のコンフィの味わいほど感情を逆撫でするものはない。
デザートはスモモのコンポートにヨーグルトのアイスクリーム。おお、これは結構美味しいぞ。特にスモモのコンポートなど絶品の域である。であればこそ、キミとは違う形で出遭いたかった。
ひと通りを食べ、少し飲んでお会計は1万円弱。うーん、やっぱりこう、「シェ・パニースの!」のような企画モノのお店は満足度が低い傾向にありますね。事前情報ナシに訪れれば、オシャレだが妙に手際の悪い割高なビストロとしか捉えられないでしょう。被告はメガネ指紋ベタベタの刑じゃ。

食べログ グルメブログランキング


関連記事
神田は良い街です。東京駅すぐ近くと至便であるのにも関わらず、5,000円も出せばしっかりと飲み食いができるお店が多い。気長に開拓していきたいと思います。

月刊『散歩の達人』のハンディ版。チャラついていない大人向けの硬派なガイドです。地図が解かり易く名所旧跡の紹介もしっかり。神田周辺をお散歩する際には是非。