中目黒駅から歩いて7-8分の場所にある「tsumugi（ツムギ）」。2023年春にオープンしたばかりのフランス料理店であり、「Bistro HiNGE Nakameguro （ビストロ ヒンジ ナカメグロ）」の並びにあります。ド高級店が少ない中目黒に久しぶりの大物登場です。
店内は厨房に面したカウンター席が10ほどに、コの字型カウンターの個室もあるようです（写真は食べログ公式ウェブサイトより）。津野一平シェフは日本橋「たいめいけん」で料理人のキャリアをスタートし、麹町「エメ・ヴィベール」や銀座「レカン」に「ロオジエ」、飯田橋「ソンブルイユ」などバリバリのグランメゾンで腕を鳴らしてきました。
カツオは藁で燻し香りを付け、また、酒盗を忍ばせ旨味を増強させます。底にはバターナッツが敷かれており、興味深いサラダ仕立てです。
マダコは煮込んで柔らかくした後に、衣を付けてカラっと揚げました。何とも手の込んだ調理であり、本日一番のお皿です。
スペシャリテのサーロイン。「田村牧場吊るし熟成短角牛」という大変ありがたいお肉だそうで、なるほど肉の味わいに深みがあり旨味も強い。他方、ほのかに甘い香りも感じ取ることができ、何とも豊潤な味覚です。
デザートは洋梨のコンポート。花びらのように美しく組み立てられており可愛らしい。底にはマスカルポーネを用いたクリームに生姜の泡を聞かせてオシャレな味わいです。
以上のコース料理が税サを含めると1.8万円ほどで、ここまでは悪くない価格設定なのですが、冒頭記した通り酒が高いので、なんやかんやでひとりあたりの支払金額は3万円と相成りました。
うーん、「炎水（えんすい）」と似たような感想で、中目の食事としては高いなあ。一方で、料理の味は確かなので、昼食にお邪魔し水でいいですみたいなランチおばさんにとってはミラクルな費用対効果を誇るでしょう。用途を上手く見極めて訪れましょう。
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