ヒルトン小田原リゾート&スパ(Hilton Odawara Resort & Spa)

小田原駅から車で20分ほどの山あいにある「ヒルトン小田原リゾート&スパ(Hilton Odawara Resort & Spa)」。古くは「スパウザ小田原」と呼ばれた政治問題の鬼子であり、話せば超長くなるので気になる方は調べてみると良いでしょう(写真は公式ウェブサイトより)。
総工費445億円なだけあってハコそのものは実に堅牢なつくりです。ちなみに財源は雇用保険料であり、開業5年で8.5億円で小田原市に売却され(誤記じゃないですよ、はってんごおくえんですよ)、紆余曲折あって現在のオーナーは森トラストです。どうです?経緯が気になってきたでしょう?これらが政治問題の鬼子たる所以です。
閑話休題。我々は「和洋室デラックス」というお部屋にご案内頂けました。広さは54平米とのことですが、その数値以上の広さを感じさせる動線です。
ツインベッドとソファが配された洋室と和室からなるゆったりとした空間でであり、最大6名での利用が可能だそうです。広いのは有難いのですが、こういう部屋はバカ騒ぎするグループ客が泊まりがちなんだよな、、、と心配していると、案の定、上階からドスドスと走り回る足跡が聞こえてきました。やれやれ。
また、和室があるのは日本人として心なごむのですが、いわゆるPC作業には全く不向きであり、私のライフスタイルからすると部屋はもう少し狭くていいからデスクとチェアを充実させて欲しいなあというお気持ちです。
バルコニーからは相模湾が一望できます。東京から1時間のアクセスでこの絶景は見事である。このあたりの旅行ではみんな箱根や熱海に行っちゃうけれど、なかなかどうして小田原も悪くなりません。
6名まで泊まれるとのことですが、クローゼットはそれほど大きいわけではなりません。あくまでマックス6名なだけで、3-4人までで泊まるのが現実的でしょう。
ウェットエリアも広い。ベイシンはひとつだけですが、そのぶん化粧品などを広げるスペースが確保されており、これはこれでありよりのありな設計です。
バスルームも広々としておりバスタブ完備なのですが、当館はスパ施設が充実しているので、あまり活躍する場面はないかもしれません。
トイレは独立型で、これだけ歴史あるホテルで独立型という設計というのは珍しい。
さて、当館の目玉は何と言っても充実した共用設備でしょう。東京ドーム5個分の広大な敷地に屋内2面・屋外4面のテニスコート、ゴルフレンジ、卓球、バドミントン、フィットネスセンター、ボウリング場、カラオケ、ゲームコーナーなど、スポッチャのネタ元となりそうなほどの充実度合いです。
ホテル名にも記されている通り当館はとりわけスパ系の施設が充実しており、屋内外の温水レジャープールにガチ勢向けの25mプール、天然温泉大浴場にサウナ、岩盤浴などが用意されています(写真は公式ウェブサイトより)。結果として三世代での利用が多いのですが、子供はレジャープール、年寄りは温泉に溜まりがちで、25mプールはガチ勢歓喜な貸切状態でした。
他方、上級会員向けの設備は激ショボであり、チェックインは平会員と同様に行列に並ぶ必要があり、歯茎がげっそりします。また、「オーシャンラウンジ」と主張する空間もあるのですが、ただ単に鍵がかかっているだけの空間であり、いわゆるラウンジと呼べる代物ではないと覚悟しておきましょう。
いちおう17-19時にカクテルタイムが設けられているのですが、安いワインとビールとコーラが並べられる程度であり、ツマミも大学生の宅飲みレベルです。ただ、あまりに軽食がショボいためラウンジ乞食などは発生せず、純粋に食前酒を軽く楽しむゲストが多かった気がします。これはこれでラウンジのあるべき姿なのかもしれません。
夕食につき、ビュッフェが中心の「フローラ」は家族連れがえらいことになってそうなので、我々はロビー階にある「ザ・ロビーラウンジ」へお邪魔し、小田原名物アジフライを用いたフィッシュアンドチップスなどを楽しみました。カツサンドなどは我が心のカツサンド第1位かもしれません。詳細は別記事にて
朝食こそオールデイダイニングの「フローラ」へ。小田原と言えば海産物。アジを中心とした焼き魚など、魚介類にはかなり気合が入っているように感じられました。海鮮丼もセルフで作り上げることができ、ここまで魚介類が充実しているヒルトンは「ダブルツリー by ヒルトン富山(DoubleTree by Hilton Toyama)」以来かもしれません。
朝食後は再びプールを訪れスイスイ泳ぎます。ちなみにプールやフィットネスセンター、温泉などの施設はチェックインの前でも後でも利用することができるので、理論上は1泊するだけでとんでもない時間を当館で過ごすことができます。駅から無料のシャトルバスも出ているし、朝食は付いているし、価格設定を考えればかなり使えるヒルトンに感じました。

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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。