バロワーテラス/千駄ヶ谷


半分芸能人とランチ。当日朝早くから私は用事があり、荷物が死ぬほど多く服装もダサくなる予定だったので、その旨事前に伝えておくと、「じゃあ私もダサい服装でいくわ」との返信。いいですねえこういうウィットに富んだやりとり。
バロワーテラス。千駄ヶ谷という渋い土地にオアシスのようにセンスの良いお店(写真は公式webサイトより)。初夏にテラスでビア・パーティなんかしたら最高だろうなあ、と妄想していると、時間通りに彼女が到着。なるほどノームコアなコーディネートが決まっている。

それにしても彼女との待ち合わせは楽でいい。どこを歩いていても彼女にだけスポットライトがあたり、すぐに見つけることができるのです。
「あけましておめでとう。どう?最近?」と秋波を送る彼女。僕は年末年始にクルーズでのんびりしてきたよ。そっちは?

「最低。相変わらず経営者のパーティみたいなのに連れて行かれてさ。ああいう会には一流の人は絶対に来ないから価値なんてないの。誰と付き合ってるだの、いくら稼いでるだの、バカみたい」何かの本で『真の紳士は寝た女の数と収入については語らないものだ』と書いてあったことを思い出しました。
メリメロ・サラダランチ。暴力的なまでの野菜量。これで1,300円というのは非常にお得。野菜も旨い。なんでも当店のコンセプトは『野菜嫌いも野菜が好きになる』であり、旬と産地に一家言。WE ARE THE FARM的なノリを感じました。

「どうしたの?サラダだけで済ますだなんて」実は私、近々シンガポールに行く予定があり、水着にもなるだろうから、摂生を続けているのです。
ドレッシングは2種たっぷりと。確かに理不尽と言ってよいほどの野菜の量なので、これぐらいのドレッシングは必要になるのかもしれません。

「へえ、そういうの気にするんだ。私は一年中水着だから、人前で脱ぐのなんて何でもないけどね」見てよこの写真、と鼻先までに近づけられたディスプレイには、完璧なボディラインを湛えた水着姿の彼女。太ももから足先にかけての筋肉の付き方が美しく、思わず見惚れてしまいます。うっすらと窺える腹筋のライン、縦に1本美しいベリーボタン。私のアタラクシアが乱される。待ち受け画像にしようかしら。
連れはローストビーフのサンドイッチ。爆発的な盛り付けで彼女の頭ほどの大きさがあります。テーブルのそこかしこで嬌声が上がる。

「ねえねえ、それじゃあさ、今度一緒にプール行こうよ」じぇじぇじぇ!それはまずい。今風に言うとスプリングセンテンスである。「ふうん、意気地なし」
セットのコーヒーはプラス100円。ビールでも350円と非常にリーズナブルなお店でした。隣のテーブルで食べていたプレートランチみたいなのも大迫力で思わず魅入ってしまいます。この店が近所にある住民に嫉妬する。
「ちょっと歩こうよ」と神宮方面へ。この辺りは東京のど真ん中であるのに人通りは少ないので、お忍びで会うにはうってつけ。

「ねえねえ、○○さん(私の名)って不思議だよね。ふたりきりで2回も会ってるのに両方ともランチだけ。でも、こうやって昼間からお散歩できる関係って最高じゃない?長い目で見るとあたしたち、とっても素敵な関係になれるんじゃないかしら」嬉しいことを言ってくれるねえ。確かに、初ピンアポから薄暗い穴蔵みたいな店で酒を飲ませようとする輩は童貞としか思えない(電通調べ認知度98%)。
外苑前あたりに空いているカフェがあったので立ち寄る(写真は公式webサイトより)。
面白いテーブル配置ならびにインテリア。我々は人目を避けるように2階奥のボックスシートへ。
本日は徹底的に健康を目指してアサイーヨーグルト。

ねえ、今度はいつ会おうか?と遠慮がちに訊ねると、「来週のこの日なら時間作れるかも。ちょっと仕事次第になるけどね」それじゃあさ、飲みに行こうよ、ふたりで酔いつぶれるまで飲み明かすの、と身を乗り出す彼女。

僕はこうして草食に振舞っているけれど実は肉食のロールキャベツ系男子かもしれないよ?酔うととんでもないことをするかもしれない。それこそ確実に文春されて、ふたりともこの街じゃ生きていけなくなる。「何いってんの、そんな度胸ないくせに」。

前回は1年以上間隔が空いたのに、今回は1ヶ月しか空いていません。次回は1週間です。これは恐らく恋ですねわかります間違いありません自信が確信に変わりました。

そうそう、芸能界と付き合うもしくは身内が芸能界入りする場合、絶対にこの本は読んでおきましょう。私は「絶対」のような断定的な表現は避けることにしていますが、この本は「絶対」です。

沢尻エリカ、鈴木あみ、北野誠、セイン・カミュが干された経緯、SMAP解散騒動の前提、能年玲奈独立の裏事情などが緻密に活き活きと描かれています。決してゴシップではなく、ジャーナリズム。読むと震えが止まりません。


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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。