旦那の悪口を言う女は一生幸せになれない

先日、カフェの隣席に、夫に対する恨み辛みを延々に語り合っているママさん集団がいました。「稼ぎが低い」「家事を手伝わない」「子育てに協力しない」「姑がウザい」を手始めに罵詈雑言の百貨店。生涯の伴侶に対してよくもまあここまで毒づくことができるものだと、嫌悪を通り越して爽快感すら覚えました。妻に感想を求めると「悪口が好きな女子は一定層存在する」と歯牙にもかけない。悪口大会がエンタテインメントだなんて文化的スラムではないか。

断言します。旦那の悪口を言う女は一生幸せになれません。

旦那の悪口を言う女に絶対的に欠けているもの、それは想像力です。確かに「稼ぎが低い」「家事を手伝わない」「子育てに協力しない」「姑がウザい」というのは残念なことではありますが、そのような人生は充分に予見可能ではなかったでしょうか?外野の私からすると、中くらいの学歴で中くらいの会社に勤めている中くらいの男を夫に選び、あなたが専業主婦となった時点であなたの人生は大勢が決した、と評価せざるを得ません。決してエリート主義を礼賛するわけではなく、「配偶者のスペックによってその後の人生はある程度想像できるでしょ?」という、ダビスタ程度の簡素なシミュレーション能力を求めているだけです。

かくいう私も一度結婚に失敗しているのですが、今から思えば暗い未来は充分に予見可能であったと反省し、そのような判断を下した私自身に全ての責任がある、との結論に達しています。参考までに前妻のスペックは「高卒」「9歳年上」「バツイチ」「片親で母親が水商売出身」「低収入」「タバコを吸う」「大酒飲み」「かなりかわいい」でした。これだけのフラグが立っているのにも関わらず勢いのみで結婚を決めた23歳の私。体を張った社会見学。この事件のおかげで私は「身に降りかかる災難は全て自身の判断ミスの積み重ねが原因」という自責の念を獲得することができ、以来、物事に対して不満を持つことが極端に少なくなりました。そう、「自責」というキーワードは近年の自己啓発本の流行ではありますが、その感覚を私は2006年に体感していたのです。

話を戻しましょう。旦那の悪口を言う女には、自身のスペックを客観的に評価する能力も欠けています。「稼ぎが良い」「家事を進んで手伝う」「イクメン」「姑が素敵」という条件を満たす夫に相応しいスペックを、果たしてあなたは兼ね揃えているのかと問いたい。仮にその仕様をあなたが満たしていないとするのであれば、それはあなた自身の努力不足・怠慢に他なりません。割れ鍋に綴じ蓋。ビジネスの世界と同様、結婚生活にもフリーランチが存在することはありません。

旦那の悪口を言う女は課題解決能力も乏しい。夫に対して不平不満があるのならば、徹底的に議論して改善を求め、互いが妥協できる落とし所を探れば良い。議論の余地が無いのであれば、諦めて受容(達観)するか、さっさと離婚すれば良いでしょう。

「そんなに簡単に離婚なんかできないよ、生活もあるんだから」という声の主に欠落しているのはリスク管理能力。離婚した瞬間に生活が立ち行かなくなるだなんて、どれだけ能天気な人生を送ってきたのでしょうか。死別を含め配偶者と離縁するキッカケというものはそこらへんに転がっており、長澤まさみがあなたの夫に言い寄ってくる可能性も無い事は無いのだから、それに備えてセーフティネットを自分自身で確保しておくべきです。今からでも遅くはありません、意味の無いテレビ番組を見るのを止めてスキルを磨き、経済的自立を目指しましょう。公認会計士とか手軽でいいと思いますよ。特に受験資格はいらないし専門学校費用も安い。通信制高校2年生16歳でも合格できる試験です。

旦那の悪口を言う女は一生幸せになれません。そう、旦那の悪口を言うから幸せになれないのではなく、旦那の悪口を言う女はそもそも幸せになるために必要な能力に乏しいのです。

公衆の面前で夫の悪口を並べ立てるという行為は自身の無能ぶりを全世界に向けてプレゼンテーションしているのと同義です。何か不都合があると思考停止して自己正当化を図る非生産的な人間だ、と評価されるのがオチです。黙ってさえいればあなたの無価値が露呈することもないのだから、夫への不満は胸の裡にしまいこみ、ママ友仲間がそのような話を始めても、いつも静かに笑っているだけに留めましょう。

と、ここまで読んでイラっと来たアナタ!だめですよー、私の悪口なんか言ってちゃ。悪態をついても物事は何も前には進まない。それよりも「なぜ私は不愉快な思いをしたのか」を徹底的に自己分析し、諸悪の根源をとっちめることを一丁目一番地としましょう。あなた自身が魅力的な女性になった頃には、このようなくだらない記事には目もくれないでしょうから。


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