Palm Beach Seafood Restaurant/シンガポール


シンガポール女子が「日本の有名なブロガーが来るから集まって!」と、お友達を掻き集め総勢7人での大宴会を開催してくれました。しかしそのような説明が必要な時点で私が有名であるはずがないので気恥ずかしい。新手の羞恥プレイです。
大人数なのでタイガービールのジャグ(ピッチャー)を注文。「ごめんなさいね、子供連れてきちゃって。他の日だったらヘルパーに預けて飲みに出ちゃうんだけど、今日はヘルパーがお休みで」シンガポールは香港と同様にお手伝いさん社会です。当該夫婦はもちろんのこと、同棲カップルもお手伝いさんを使用中。1回あたり6時間で150ドル(12,000円)程度と非常にリーズナブル。
注文は全て在住者にお任せ。見知らぬ土地で旨いものを食べるコツです。

「昨日は1日かけて『タケマシュラン』を慌てて予習させて頂きました。シンガポールに長く住んでいると、日本のレストラン事情とか全然わかんなくなっちゃうんですよね」貴重な休日を私のくだらない文章に付き合って頂き身の縮む思いです。
海老しんじょう的なもの。日本の海老しんじょうよりも良い意味で下品な逸品。荒々しく海老をすりつぶし豪快に揚げ切った先頭打者ホームラン。本日一番のお皿です。

「ごめーん遅れて〜!寝過ごしちゃった!」ただ今18時45分。壮大なる寝坊。なんと大らかなお国柄。
空芯菜とイカと厚揚げ(?)の炒め物。と、思いきや想定外の冷菜で驚きました。冷えているので味付けが物足りなく感じ、また、イカには度を越した透明感があり薄っすらとした味わいです。
豚肉でしょうか。角煮ではなくトロリとしたチャーシューのような風貌。
別盛の肉まんの皮みたいなものに挟みます。
これが実に美味しかった。しっとりとした生地はミルキーな味わいで甘い。肉は臭みが出る一歩手前の極限まで火が入れられており、大胆なハーブ使いも食欲を増進してくれます。
本題のチリクラブ。日本のエビチリのカニバージョンのような料理です。野球のグローブほどの大きさのスリランカクラブ。チリソースと味噌、トマト、ニンニク、卵などが合わさったソース。カニの旨さはもちろんのこと、このソースが格別です。
中華風の甘いパン。先のチリソースと相性抜群。病みつきになる味わい。ちなもに当店のチリソースは「マイルドなほうですよ」とのこと。

「ねえねえ、あたし、前掛けしてる男性を見ると萌えるんだけど」と寝坊女子。なんの話だと詳しく聞くと、当店や焼肉店のようにソースや油が飛び散る系の店で手渡されるエプロンをつけた男に胸がときめくらしいです。

「焼肉屋とかでさ、必死で女の子口説いてるのに絶妙に間抜けな格好のシュール感、たまんないわ」ううむ、これは私に口説いて欲しいという意味ですねわかります。
〆の炭水化物。きしめんよりもブロードバンドな麺に海産物、たっぷりの餡。魚介の出汁に醤油に似たベクトルの味付け、麺というよりワンタンを食べているかのような興味深い料理でした。

食べきれないのでお持ち帰りをお店にリクエスト。しっかりした造りの容れ物に用意して下さいました。「基本的に家で料理をしない国だから、外食とか持ち帰りとかがすごく発達してるの。UberEatsとか、みんなバンバン使ってるんだから」

とても良いお国柄だと思います。バレンタインチョコにせよ、日本における手作り原理主義的風潮は社会的損失ですよね。素人のお前が作った料理なんぞ旨いはずがなかろう。それぞれ人には得意分野があるのだから、シンガポールのようにライフスタイルの大部分を外注すればよろしい。「おふくろの味」なんてものは都市伝説。日本ももっと外食やお手伝い文化が進めばいいのにな。


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シンガポール目次

シンガポールはどのようにして国力を高め、国際的なステイタスを上げているのかが整理されています。防衛・外交・労働・経済・教育・環境・農業・情報・交通について網羅的に知ることができる名著。

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