Azure Restaurant Slash Bar/蘭桂坊


「夜遊びしたーい!」とのリクエストがあったので、これまた日本で周到に調べ上げてきた私。もちろん香港のるるぶ的な夜と言えば、九龍のナイトマーケットを冷やかして廻るのが定番ですが、いわゆる「夜遊び」と言えばやはり欧米式。
したがって、今夜の盛り場は蘭桂坊(ランカイフォン)を選定しました。
100メートル四方にも満たない小さな街なのですが、夜も更ければ世界中の遊び人が集結。店に収まりきらない酔客が酒を片手に大声で大はしゃぎ。しかもその殆どが欧米人でもあるため、ココハドコアタシハダレ状態に持っていける魔空間。
その中でも、「ランカイフォンホテル最上階のバーがマジでイケる」と、香港帰りの友人より太鼓判を押されていた当店に突入です。
西麻布あたりにありそうな、独特の色気を放つインテリア。
最上階の開放感に目を見張る。高い屋根、広い窓、暗い照明。「やだー、タケマシュラン、あたしたちのことイケマシュランとか思ってんじゃないでしょーねー?」と、女を狂わせる魅力が当店にはあるようです。
私はギネスを飲んだのですが、気温と湿度に全くそぐわない液体でした。これは完全に私の失態。連れはモヒートを注文。シロップが少なく、またラムが安物なのか、コクが1ミリも感じられることなくイマイチなモヒートとのこと。
ノンアルコールのスイカジュースが脱衣所みたいな夜には一番しっくりくるような気がしました。「またビール飲んでる」とソムリエールたちは私の飲む物を良く見てる。暑いし炭酸がスカっとして気持ちいいじゃん、と答えると「ビールで心は満たされますか?」と、ギョッとする問いかけ。コンサートの最中に響く一発の銃声
テラス席は数が少なく争奪戦。酒を片手に夜景を望む当店のゲストはイギリスのユーロ離脱などどこ吹く風。時代は良くも悪くもなってない。いつだって今が最高。
それにしても彼女たちはイケてます。夜が更けるにつれ、ソコソコきれいな格好をした男女が集まって来るのですが、北風と太陽よろしく何処と無くだらしないコーディネイトなんですね香港の人々は。したがって、我々のテーブルは良い意味で浮いており、チラチラと視線が集まり店員もやたらと気にかけてくれます。
「ノンアルコールの飲み物なんてやめなよ!土曜の夜だぜ!」と、見ず知らずの店員がテキーラをごちそうしてくれました。もちろん彼の目的は彼女たちであり、マナーとして私の分も用意はしてくれましたが、一度も私の目を見て語り合おうとはしてきません。まあタダ酒に右も左もあるまい。

ゆうべは0時間睡眠で、バスと飛行機で断続的に眠っただけだので、さすがに睡魔が襲ってくる。「23時からはDJが入ってパーティになるから、もうちょっといなよ」と執拗に引き留める店員。美人はいいなあ、楽しいイベントが自動的に集まって来るんだもんな。

タクシーで帰路につき、支払いを済ませ降りようとすると、「いいかお嬢ちゃんたち、この男に気をつけるんだぞ」と、タクシードライバー。


今回の香港旅行を時系列にまとめました。下から上に向かってます。

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