ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化し◎〇△×と記した

年間を通じて外泊が多いので、ここ数年で滞在した高級・有名とされているホテルを一覧化しました。

◎〇△×と記していますが、これは私が滞在した時点における感想であり、価格や為替の変動、混雑度合い、当時のスタッフの対応など偶然に因る部分も多いので、話半分に捉えてください。また、ハイアットやヒルトンは最上級会員であり、ひらまつは株主なので、素で予約する場合とは対応が異なるかもしれません。

費用対効果も重要視しています。お金に糸目をつけないお金持ちの方々とは観点が異なることをご承知おきください。

ところで、私は子連れ客とそれをコントロールできない宿泊施設を憎んでおり、そういった客層が支配的なホテルは自然と△や×が多くなります。しかしながら、これは見方を変えれば家族旅行に向いたホテルを選ぶ指標となり得るかもしれません。


【ハイアット】
<北海道>

<関東>
△:ハイアットリージェンシー東京ベイ

キャノピーbyヒルトン 大阪梅田(Canopy by Hilton Osaka Umeda)

ヒルトンのライフスタイルホテルブランド「Canopy」の日本初進出ホテル「キャノピーbyヒルトン 大阪梅田(Canopy by Hilton Osaka Umeda)」が2024年9月に開業。グラングリーン大阪(うめきた2期地区開発事業)の北街区・ノースタワー内に位置し、JR大阪駅から歩いて10分ほどです。
ビルの13階から25階の高層階に位置し、総客室数は308室でブティックホテルという位置づけ。エントランスがヘンテコな位置にあるので、地上からよりもグランフロント大阪からの渡り廊下を辿り、看板に従って入館するのが確実かもしれません。
私は32平米の「ツイン プレミアムビュールーム」にご案内頂けました。内装の第一印象は「キャプション by Hyatt なんば」にそっくりで、大阪のイマドキのホテルはこうなのかもしれません。
現代的な家具と床から天井までの大きな窓が配され 、55インチの大型スマートテレビ  やBluetooth対応のVictor製スピーカーが備わります。スイッチ類やコンセント、ちょっとしたフックなど、欲しい所に欲しい設備が備え付けられており使い勝手は二重丸。
窓からはうめきた公園を直接見下ろすことができるのですが、再開発はまだまだこれからといったところ。写真の右手の方には淀川が穏やかに流れています。日当たりが良すぎて窓や壁が熱を持って膨張し、時折「バキっ」っと音がするのが少し怖い。
室内設備につき、特に目を引くのはレトロな冷蔵庫を模したミニバー。ネスプレッソとお茶類は無料であり、お水は用意された水差しで各階のウォーターサーバーに汲みに行くスタイルです。ボトルのミネラルウォーターは有料なのでご注意を。
ウェットエリアにつき、ベイシンはひとつですが物を置くスペースが広々としており使い勝手良し。バスルームもモダンな設えで、広々としたレインシャワーと小さなバスタブが備え付けられています。
トイレが独立型なのが嬉しい。32平米という限られたスペースの中で、これだけ水回りの独立性に配慮したホテルは珍しいかもしれません。
共用設備に参りましょう。フィットネスセンターは24時間利用可能であり、最新のテクノジム社製マシンを備えています。全308室という規模を考えれば悪くないラインナップであり、極めて清潔で、素晴らしい眺望も楽しむことができます。
上級会員向けのラウンジなどはありませんが、ロビーフロアにある「JaJa!Bar(ジャジャバー)」にて16:30-18:00の間に「ゴールデンアワー」が開催され、ゲストひとりにつきドリンク2杯とフィンガーフードが振舞われます。
ドリンクはテラスでも楽しむことができ、その居心地の良さはゴールドコーストの「ヒルトン・サーファーズパラダイス ホテル&レジデンス」を彷彿とさせます。飲み物や料理を充実させると途端にラウンジ乞食が増殖するので、これぐらいのそっけないサービスがちょうど良い。
朝食は11階のロビーフロアにあるレストラン「CC:CARBON COPY (シーシー カーボンコピー)」で楽しみます。ヒルトン系のホテルの朝食としては上位クラスのクオリティであり大満足。詳細は別記事にて。
ハード・ソフト共にレベルの高いホテルでした。ただ、やはり宿泊代金の高さがネックですね。「ハイアット ハウス 東京 渋谷 」に通じる費用対効果の悪さがある。ここで1泊7万円も支払うのであれば、もう少し上乗せしてフルサービスの「コンラッド大阪」や「ウォルドーフ・アストリア大阪」に泊まりたくなるなあ。

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CC:CARBON COPY (シーシー カーボンコピー)/キャノピー by ヒルトン 大阪梅田

「キャノピーbyヒルトン 大阪梅田(Canopy by Hilton Osaka Umeda)」の朝食会場である「CC:CARBON COPY (シーシー カーボンコピー)」。11階のロビーフロアにあり、お隣の「!JaJa!Bar(ジャジャバー)」の空間も朝食会場として併せて開放されています。
基本的にはビュッフェスタイルの朝食ですが、オムレツなどややこしい料理はテーブルからのオーダー制。300室程度のハコの割には料理のラインナップが充実しているように感じます。ちなみにゲストの体感90%以上が外国人であり、海外旅行気分も味わうことができます。
料理は西洋料理の定番が幅広く揃っており、とりわけサラダの種類の多さには目を瞠るものがあります。フルーツも充実しているのは当然として、筑前煮にお豆腐、漬物にゴハンやお粥など、和食もたっぷり用意されていました。
パンやペストリーの種類も豊富で 、ヨーグルトやシリアルは自分でトッピングをカスタマイズできるステーションが設けられています 。
また、飲料のセレクションも素晴らしく、フレッシュなジュースはもちろん大阪らしい「ミックスジュース」やスムージーなども取り揃えられています。お腹たぷんたぷんやで。
ところで、ホテルのダイニングコンセプトとして「大阪のストリートフードをモダンかつプレミアムにアレンジ」することが掲げられており、串カツやタコ焼き、牛すじ煮込みなども用意されています。特に牛すじ煮込みはそのへんの居酒屋よりも遥かにレベルが高く、何度もおかわりさせて頂きました。
ちなみにオーダー制の料理は「お好み焼きオムレツ」を注文したのですが、何のことは無い、オムレツにソースとマヨネーズがかかっているだけでした。もちろん美味しいですが特別感は無く、であれば「大阪風肉すじうどん」にすれば良かったかなあ。なお、ネット上には「大阪風牛すじ煮込みのエッグベネディクト」なる料理の情報もありましたが、私がお邪魔した際はメニューに掲載されていませんでした。
ヒルトン系のホテルの朝食としては上位クラスのクオリティであり大満足。ビジターだと4,500円とのことで朝食としては背筋が伸びる価格設定ですが、外資のブティックホテルとしては悪くないディールでしょう。宿泊の際は朝食付きプランでどうぞ。

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焼鳥 火團 (かだん)/白金台

偉大なる「鳥しき」の潮流であり、その門下から巣立っていった「やきとり阿部」グループの4店舗目として2023年にその扉を開いた「焼鳥 火團(かだん)」。白金プラチナ通り沿いのビルの2階に位置し、エントランスのタッチパネルで「201」を呼び出し、中から解錠してもらいます。
店内はわずか8席の親密なカウンター席のみで構成されています(写真は食べログ公式ページより)。カウンターの背後には大きなガラス窓が広がっており、明るい時間帯であればプラチナ通りの美しい銀杏並木を望むことができます。そう、当店は16時オープンです。
アルコールにつき、ビールの中瓶が950円で、サワー類も1杯千円弱。立地やコンセプトを考えれば、まあこんなもんでしょうか。串焼きはゲストがストップと告げるまで次々に提供されるスタイルであり、2周目に突入する強者もいるとのこと。
お通しに葛豆腐と肉味噌大根。前者は滑らかな舌触りが特長的で、口に入れるとすっと溶けるような繊細さがあります。肉味噌大根は鶏の旨味が凝縮された肉味噌のコクと大根の甘みが互いを引き立て合い、食欲をそそるひと品です。
さっそく串焼きに参りましょう。まずはササミのサビ焼き。表面をサっと炙り、中心部はレアに仕上げられています。ツンと鼻に抜ける本わさびの爽やかな辛味と香りが加わることで、全体の味わいが引き締まります。
かしわ。いわゆるモモ肉の部分であり、鳥の王道とも言えるひと品。強い火力で焼き上げることで表面はパリッと香ばしく、中の肉はジューシーさを保っています。程よい弾力のある食感も心地よく、鶏肉そのものの美味しさを存分に味わえます。
大根おろしは粗目に仕立てられており、お代わりも気前よくジャンジャン持ってきてくれます。隠し味にオリーブオイル(?)がかけられており、ある意味では大根サラダに近いポジショニングである。
ぎんなん。表面は軽く塩が振られ香ばしい焼き目がついていますが、中はモチモチとした食感。ぎんなん特有のほろ苦さは和らいでおり、噛むほどに広がる滋味深い味わいが癖になります。
ヤゲンなんこつ。コリコリとした軟骨の食感はもちろんのこと、その周りについた肉の部分が非常にジューシー。この肉から溢れ出す旨味とコラーゲンのとろりとした舌触りが、軟骨の食感と融合しています。
ハツ。プリプリとした独特の弾力と、シャキッとした歯切れの良さが特長的で、臭みは一切なく、ハツ本来の持つ濃厚な旨味と鉄分由来の風味が凝縮されています。
厚揚げ。外側はカリッと香ばしく、内側はクリーミーな口当たり。余分な油は落ちており、大豆本来の豊かな甘みと香りが際立ちます。
うずらの玉子。口に含むと中からとろりとした黄身が溢れ出し、この濃厚な黄身が甘辛いタレと絡み合い、まろやかでコクのある味わいを生み出します。プチっとした白身の食感と、とろける黄身のコントラストが絶妙だ。
大黒しめじ。その名の通り、大きく肉厚な大黒しめじを丸ごと焼き上げた、見た目にもインパクトのあるひと品。傘の部分はプリプリとした弾力があり、石づきの部分はシャキシャキとした心地よい歯ごたえが楽しめます。
手羽皮。余分な脂を落としながら焼くことで、外側はカリカリ、クリスピーな食感に仕上がっています。それでも内側には皮本来のジューシーさとコラーゲンのもちもち感が残っており、この食感の対比が堪りません。
せせり。よく動かす首の肉であり、引き締まった肉質と強い旨味が印象的。脂の乗りも程よく、ジューシーでありながらもしつこさを感じさせません。
砂肝。シャキシャキ、コリコリとした独特の小気味よい歯ごたえが最大の魅力であり、臭みは全くなく、噛むほどに凝縮された旨味と仄かな鉄分が口の中に広がります。
ヤングコーン。シャキシャキとした食感を残しつつも非常に甘味が強いのが特長的。調味も含めてとんがりコーンみたいな味がする(誉め言葉です)。
もずく酢。酸味が立ちすぎておらず、口の中の脂をさっと流しリフレッシュ。
ハラミ。しっかりとした肉質と弾力のある歯ごたえが心地よく、程よく脂も乗っており、他の部位とは一味違った濃厚な味わいを楽しむことができます。
厚めに切られたレンコンを素焼きにしたシンプルなひと品。炭火でじっくりと火を通すことで、れんこんの水分が適度に飛び、外側は香ばしく中はホクホク。
ねぎま。鶏肉の脂と旨味が焼かれる過程でネギに移り、ネギは香ばしくとろりとした食感に。肉の旨味とネギの甘味が一体となった完成された味わいです。
手羽先。皮はパリッと焼き上げられ旨味が非常に濃厚。骨にかぶりつくと、ゼラチン質のぷるぷるとした部分と、ジューシーな肉の旨味が一体となって口の中に広がります。骨の周りの肉が最も美味しい、と言われることを証明するひと品です。
ちょうちん。鶏の卵巣(キンカン)と、卵管(ヒモ)を一緒に串に刺した逸品で、口に入れるとプチっと弾け、濃厚でクリーミーな味わいがとろけ出す。甘辛いタレと濃厚な黄身が絡み合う瞬間は、まさに至福。
〆のお食事は担々麺。濃厚な鶏出汁をベースとしているのか、クリーミーでまろやかな口当たりながら複雑で奥行きのある味わいがある。香り高い胡麻の風味と程よい辛さの肉味噌も加わり、これは予期せぬ傑作だ。

以上を食べ、軽く飲んでお会計はひとりあたり1.2万円。「鳥しき」の流れを汲む安定感のあるオペレーションであり、全ての料理が及第点を超えて来る。個人的にはビッグサイズでムシャムシャするのがタイプなので、当店の小ぶりなタネは物足りなさを感じましたが、まあ、好みは人それぞれ。予約は取りやすく静かな環境なので、使い勝手の良いお店です。

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焼鳥は鶏肉を串に刺して焼いただけなのに、これほどバリエーションが豊かなのが面白いですね。世界的に見ても珍しい料理らしく、外国人をお連れすると意外に喜ばれます。
素人にとっては単に串が刺さった鶏肉程度にしか思えない料理「焼鳥」につき、その専門的技術を体系的に記しています。各名店のノウハウについても記されており、なるほどお店側はこんなことを考えているのかという気づきにもなります。