ヒルトン・ガーデン・イン京都四条烏丸(Hilton Garden Inn Kyoto Shijo Karasuma)

2022年秋に五条にオープンした「ヒルトン・ガーデン・イン京都四条烏丸(Hilton Garden Inn Kyoto Shijo Karasuma)」。京都の市街地ど真ん中としてはヒルトングループ初めての開業です。京都駅から真っ直ぐ一本道でアクセス至便。地下鉄はもちろん歩きでも何とか辿り着くことができる距離感です。
客室数は250と中規模サイズのホテル。ロビーは天井が高く、明るくポップな印象ですが、「ヒルトン・ガーデン・イン」はヒルトンの低価格ブランドであるため、どことなく安普請な雰囲気は否めません。従業員のレベルは低く、その数も少ない。

一度スタッフが明らかなミスを犯したのでマナーとして謝罪はしてくるのですが、なぜそのようなミスが起きたのか理由を問うても「申し訳ありません」としか回答しないので、このホテルのサービスに組織としての成長は無いでしょう。
私はヒルトンのダイヤモンド(最上級)会員なのですが、アップグレードも何もありませんでした。これまで数多くのヒルトンブランドに泊まって来ましたが、繁忙期でもないのに何もナシというのは初めての経験です。
京都なので和っぽい雰囲気なのかなと思いきやそうでもなく、ところどころ抹茶色が散りばめられているといった程度でしょうか。ベッドには重厚感があり、低価格帯ブランドと言えども外資系の矜持を感じました。なお、テレビにキャストするような仕組みはなく、回線も遅い。
クローゼットは剥き出し方式で見た目としての広さを演出しています。スリッパは使い捨てではなく「消毒済」のものを使い回しタイプ。冷蔵庫の中は空っぽで、水とティーバッグのみが無料というビジネスホテルスタイルです。
ハンドソープやシャンプーなどは全てディスペンサー方式であり、アメニティは何もありません。SDGsだか何だか知りませんが、カミソリまでロビーのショップで購入というスタイルは如何なものか。女子が発狂する装備です。バスタブはなくシャワールームのみという潔い設計です。
トイレは独立式。あれこれとケチっていることが見え見えのホテルなのに、トイレの個室内に手洗い場があるのは驚きでした。努力の方向が色々と間違っているような気がします。
ロビーでお茶でもしようとセルフのコーヒーマシンの前まで向かうと、なんとコチラも有料でした。千円払えば飲み放題というわけわかんないシステムです。
私は利用しませんでしたが、フィットネスルームやランドリーも用意されているようです(写真は公式ウェブサイトより)。海のリゾートホテルでもないのにランドリーがあるというのはヒルトンとしては珍しく、長期滞在者向けのホテルなのかもしれません。
朝食会場は広々としており気持ち良い。案内まで待たされるようなこともなく、余裕のある運用です。ちなみに当会場はランチにもディナーにも利用されているようです。
朝食の内容も低価格ブランドとしては悪くなく、日本のビジネスホテルに比べると一線を画すラインナップです。エッグステーションがあると最高なんだけどな。
また和食もいくらか用意されており、外国人にとっては胸熱な瞬間かもしれません。味噌汁のほか謎にカレーうどんが用意されています。近くのインド人がそれにチャレンジしており私的にも胸熱でした。
パっとしないホテルでした。「ヒルトン・ガーデン・イン」ブランドだとは理解しつつもさすがにサービスを絞り過ぎであり、同じ低価格ブランドである「ダブルツリー by ヒルトン」とは全然違う印象を受けました。もちろん悪いほうにです。

ダイヤモンド会員特典も何もないので、平会員がOTAのセールで予約したり、上級会員に憧れて修行に訪れたりするのであれば悪くないのかもしれません。少なくとも私には英語が流暢なアパホテルぐらいにしか感じられませんでした。

もちろんこれはヒルトンに期待しているからこその感想であり、安くて清潔で便利でそこそこ広いホテルという意味では当館の利用価値は高いでしょう。でもそれならもう少し北上したところにある「ハイアット プレイス 京都 (Hyatt Place Kyoto)」のほうが私は好きだ。

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