ユーゴ・デノワイエ/恵比寿

ユーゴ・デノワイエ。「世界一の肉屋」とニューヨークタイムズが評したことで有名。ジョエル・ロブションやアラン・デュカス、ピエール・ガニェールなど、フランスの名だたるトップシェフたちから絶賛される肉職人です(写真は公式HPより)
「牧場地から皿の上までが肉職人の仕事」と言い切り、「1頭あたり最低1ヘクタールで放し飼い」「ストレスを与えないよう輸送は家族構成で」など、ユニークな哲学をお持ちの方。
2015年11月に恵比寿店がオープン!したのは良いのですが、ぜーんぜん予約が取れない。久しぶりにうんざりするほど予約が取れませんでした。しびれを切らし、「ランチであれば予約なしでOK」という不確かな情報のもと突入です。

「どこでもお好きな席どうぞ~。空いてる席に荷物置いてもらって結構ですよ~」と拍子抜けするほどあっさり入店できました。スタッフの女の子のノリが良く、色々と話しかけてくれるので癒されます。彼女曰く、「ランチは大体いつでも入れて、ディナーの飛び込みであってもカウンター席ならば大丈夫なことが多い」とのことです。
また、食べログでは、「フランスのリムーザン牛、すなわちユーゴが手がけている肉は入荷が安定していなく、結局は日本産を食べることになる」と酷評されていましたが、私がお邪魔した際はフランス産の牛がショーケースに整列していました。
「肉屋のサラダ」ということで、CDほどの大きさの豚の肩ロースハムがテロンと広がっております。もちろんハムの下はサラダであり、味はどぎついものの結構好きなドレッシング。ピクルスやクリスピーな食感の何かも入っており、楽しめました。
メインはステーキ。熊本のあか牛です。冒頭のユーゴの哲学が実践された肉なのかどうか疑わしいものはありますが、それを差し引いても純粋に美味しい。150gとは思えないほど迫力のある肉質で、赤身の味が濃い。今日も1日、頑張る。
個人的なツボは付け合せのポテト。いわゆるフランスでよく出される、甘い甘いジャガイモを良質の油でじっくりと揚げたホクホクタイプ。ガリっとした大粒の塩も食欲を刺激します。
バケットは至って普通です。少々胃袋に余裕があったため、アボカドチーズバーガーを追加で注文するか5分ほど悩む。
デザートは柚子のタルト。ランチセットにおまけ程度につくケーキ、と正直侮っていたのですが、良い意味で裏切られました。つまり、美味しいのである。柚子独特の香りを上手に引き出した上で、タルトとしてのボリューム感も確保。いいゾ~これ。デザートに満足できたので、アボカドチーズバーガーはまた次回。
コーヒーで〆。ごちそうさまでした。

食べログでは厳しいコメントが多く、点数も伸び悩んでいますが、個人的には3,000円切るランチでこのレベルなら大満足です。

スタッフたちが醸成するお店の雰囲気も極めて良好。適度な距離感を保ちつつ、フレンドリーで快活な接客。カウンターからは、シェフが厳しいながらも温かい眼差しで後進を丁寧に指導している姿が丸見えで、非常に好感が持てます。自分が料理人ならこういうお店で働きたい。

次回は是非、夜にお邪魔して真打のリムーザン牛を試してみたいです。その際は客単価が10,000円を余裕で超えてくるので、それに見合ったサービスや客層が維持できているかがポイントとなりそうです。味は心配していない。また来ます。




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恵比寿も十番に負けず劣らず良い街ですよね。1度住んで、片っ端から食べ歩いてみたいなあ。余所者ながら印象に残ったお店は下記の通り。
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ユーゴ・デノワイエ 恵比寿店

昼総合点★★★☆☆ 3.5
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