味芳斎/大門

ご近所さんから「大門に辛いのあるよ」という情報を得て、フォーリンデブさんの記事で予習した後、慌てて向かいました。東京で最初に薬膳中華料理を出したお店らしいです。薬膳中華料理が何なのかは良く知らない。
麻婆豆腐。最近はナポレオンフィッシュのように醗酵調味料を多用して複雑性を高め、花山椒でビリビリとキメてくる麻婆豆腐が続いていたのですが、当店の麻婆豆腐は唐辛子でガツンと直線的に攻めてきて、ある意味新鮮でした。ドーンときてガシャーンとやられる感覚に近い。また、豆腐をグズグズにつぶしているため、密度が増してより液体に近くなり、見た目よりもボリュームがあるように感じます。
紅焼牛肉。当店のスペシャリテ。まず香るは八角。一瞬甘みを感じるのですが、あとからジワジワと侵食してくる辛さ。気づいたら汗だくに。不思議な料理です。ビールとごはん必携。
油淋鶏を半身で。「お時間かかりますが」と言われてはいたものの、10分程で到着。そう、当店は皿出しが異常に早い。これまで食べたことのある油淋鶏は、鶏のから揚げに甘いタレをかけておしまい、的なものばかりでした。しかし当店のそれは鶏を丸々揚げたものであり、味付けはごくごく薄め。肉をガッツリと食べている感満載です。気に入った。

印象的な皿が多く、味も良い。値段も安い。良いお店です。ただし店の雰囲気は場末の中華料理屋そのものなので、デートとかは少し違うかも。

食後、私と連れの2人とも強烈な眠気に襲われ、数時間眠りこけてしまいました。MSGのような舌ヒリヒリ感は無いのですが、眠気を誘う不思議な何かがここにあります。また、とってもお辛いので、当然に胃腸にダメージは来るよん。



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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。


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アタ/代官山

ATA。ナリサワおよびオーミラドー出身。「あなたなら絶対にドンズバで好きなはず」とグルメ仲間に紹介されたのは良いけれども、いつも予約が満杯で、結局1年越しでの来店。
 まずはシャンパーニュ。この先どんな料理が出るのかなあと、この瞬間が一番ドキドキします。
 今宵のメインということで、オマールを持ってきてくれました。いいですねこういうプレゼンテーション。無条件に楽しい。お前になら絶対にジャンケンで勝てる。
 秋なのでサンマのリエット。これがリエット?と、一瞬思いましたが、きちんとリエットしてました。表面をキャラメリゼしているのが面白い。
 サバの生ハムモツァレラとイチヂク。皿の名前だけ聞くと非常に魅力的なのですが、全然大したことなっかったです。
 シャンパーニュでは間が持たないのでリースリングへ。
 モンサンミシェルのムール貝にアイオリソースすなわちニンニクマヨネーズ。ムール貝は標準的でしたが、周辺の野菜が良かったです。
 じゃがバタ的なものにトリュフ。想像していたよりもトリュフの量が少なく、香りも貧弱でイマイチでした。
 オマールを焼いたやつ。間違いなく美味しい。ただし、美味しいのは作り手の手柄ではなく、オマールの手柄。
 爪の部分はグラタンに。こちらの手柄は作り手の手柄です。美味しかった。ただしもっと量を。
 料理も終盤に差し掛かっているのに思わずもう一本。
 つまみにチーズ。酒飲みモード突入です。
 「デザートは3種ありますが」とのことに「全部くれ」攻撃。まずはモンブラン。悪くないけれど、ちょうどこの時、パリのアンジェリーナの是非について議論していたので、霞んで映りました。
 連れが私を残して結婚するとのことだったので、プレートに祝い文字を。ちなみに彼女、日本で式を挙げるのですが、衣装はVera Wangで用意するとのこと。数ヶ月かけて2~3回寸法やら何やらでNYに向かうだと。憧れる。私は男だし、結婚は2回したことあるけどさすがにこれは憧れる。

と、そのとき隣のテーブルから「ホラね」みたいな声が聞こえてくるので「ホラってどういう意味だてめー」と絡んでみると、「いや、お連れ様、もうすぐ結婚するんだなあって。あなたたちどう見てもカップルに見えないから、どういう関係なのかなって話していたとこアルね」がーん『どう見てもカップルに見えない』とか心外すぎ。そんな歳離れてないんだけど。認めたくないものだな。

さらには「あなた関西出身でしょう?」と唐突に質問を突きつけられる。な、なぜバレた?完璧に標準語を操っているのに。「確かに言葉は完璧な標準語だけれど、ノリと雰囲気が。だいたい東京の人間は『ホラね』のくだりで隣のテーブルに絡んだりしない」誰だよテメーはいきなり現れて好き勝手言ってんじゃねーぞ。ぐうの音も出ない分析。恐れ入りました。ちなみにあなたたちは不倫カップルにしか見えませんけどね。那覇行きのプレミアムクラスによくいる。
 「私がマレに行くたびにいつも寄るんだけど、たまたま横浜高島屋に出店したって聞いたから、買ってきてやっただよ」ということで
イケてる手土産。素晴らしいですねこういうことが自然にできる女性。

別れ際に披露宴に係るSave the dateカードを手渡される。うーん、感慨深い。嬉しいですね。もはや父親の心境です。よーしオジサン写真撮影頑張っちゃうぞー。



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「好きな料理のジャンルは?」と問われると、すぐさまフレンチと答えます。フレンチにも色々ありますが、私の好きな方向性は下記の通り。あなたがこれらの店が好きであれば、当ブログはあなたの店探しの一助となるでしょう。
日本フレンチ界の巨匠、井上シェフの哲学書。日本でのフレンチの歴史やフランスでの修行の大変さなど興味深いエピソードがたくさん。登場する料理に係る表現も秀逸。ヨダレが出てきます。フランス料理を愛する方、必読の書。


Ata
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ナポレオンフィッシュ/麻布十番


 台風前夜。十番は人もまばら。しかし当店はいつだって満員。
 お通しのバーニャカウダ的なやつ。 ひとり500円。この皿は3人前で1,500円。異常に高い。
味は悪くないだけにもったいない。
 連れは青島ビールのプレミアムボトルを飲んでました。「普通の生の方が美味しい」とのことです。
インパクト大のパクチーサラダ。これだけのパクチーを摂取できるお店、中々ありません。ただし、いわゆるパクチーよりもパクチーパクチーしておらず、ただただ爽やかなサラダに感じます。
よだれ鶏。たっぷりの香辛料と薬味に、風味豊かな激辛ソース。冷前菜として優秀。
葱油鶏。読み方わからんかった。こちらもよだれ鶏に近い調理であるものの、塩ダレにとにかく葱。自分でも作れそうという意味で、よだれ鶏のほうがいいかな。
麻婆豆腐。山椒のアタックが素晴らしい。米の欲求に襲われますが、今宵はたくさんの皿を試したかったのでガマンガマン。
酢豚を注文したら野球ボールみたいな肉団子が出てきます。
割るとこんな感じ。豚の角煮のような歯ごたえと舌触り。しかしソースは重めの酢豚のそれ。外側のカリカリなクリスピー感が食欲をそそります。連れの片方は「この皿が一番美味しかった」とのこと。
キャベツの貴州唐辛子炒め。面白い味です、塩とニンニクと唐辛子、、、まではわかるのですが、なんとも言えない手品のような風味が不思議に美味しい。なんだろなー、塩麹みたいに醗酵っぽい味わいなんですよ。絶対に素人の調味料では作れません。
海老とパクチーの蒸し水餃子。これは全然美味しくなかった。3人とも「別にだね」という評価だったので、注文するのは止しましょう、というかリストから落として下さって結構です。
マコモ茸とキノコと季節野菜の海南醤炒め。香り豊かな味わい、かつ様々なキノコの食感がアンビバレントでナイス。
〆に担々麺。あああやっぱクセになるこの味わい。心の底から美味しいです。3人とも一瞬で食べ切ってしまいました。
〆たはずなのに、近くのテーブルでとても美味しそうな皿を見つけたので、我々も勢いで注文。塩漬け卵の煮込みそば。こちらも醗酵系の独特スープに太めの麺。ぶつ切りのピータンがゴロゴロ。仕上げにパクチー。食べる人に拠っては絶対ムリな組み合わせでしょうが、当日のメンバーは美味しく頂きました。

いやはや、素晴らしい。東京の10,000円以下の中華だとダントツ好きです。何を食べても外さない。それでいて今まで食べたことが無いような刺激的な味付けが多く、とても楽しい。

ただ、酒が微妙に高いんですよね。あと、お通しとかそういうのとかで小金をせびってくるのが鬱陶しい。普通に料理の値付けを高くしたらいいだけなのに、何か理由があるのかなあ。もうちょい言えば、ホールスタッフがイケてない。ちょっとした物言いにイラっとしてしまう。そういう意味で、7~8,000円の料理ではあるものの、サービスは追いついていないとも言える。

難しいですね、仲間と気軽にうまいもんを食いに行く店なのかなあ。でも10,000円近くするのは気軽じゃないよなあ。気のいいJDとかがバイトで入ってくれるといいんだけど。



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当店の近所の中華料理店は下記の通り。どの店も圧倒的にランチがお得です。十番で中華は昼がオススメです。
  • ナポレオンフィッシュ ←中国の少数民族料理。今までに無い調味料の使い方!当店に限っては夜も良いです。
  • 飄香 ←夜は高級店ですがランチは驚くほどリーズナブル!
  • 永新 ←単品モノは高いですが、スープの旨さに悶絶!
  • 登龍 ←ギョーザが1人前2,000円という地獄。
  • 御膳房 ←ここもランチ。ランチコースもありますが、一番安いセットメニューで充分。
  • 富麗華 ←中国飯店グループの旗艦店。ですが、高いだけです。
  • 紫玉蘭 ←富麗華のセカンドライン。ランチは800円~と一気にお得に。
  • 麻布十番グルメまとめ ←ほぼ毎日、麻布十番で外食しています。その経験をオススメ店と共に大公開!
東京カレンダーの麻布十番特集に載っているお店は片っ端から行くようにしています。麻布十番ラヴァーの方は是非とも一家に一冊。雑誌なので売り切れ注意!


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日本料理TAKEMOTO/代官山

グルメ仲間より猛プッシュを受けたので、行くしかありません。代官山の並木橋方面。レザンファンギャテとかあっちのほうです。
 和食とは思えない風貌。個室もある模様。
 獺祭の泡で乾杯。 獺祭を作ってる蔵はもうじき拡張されるらしく、流通量がめちゃ増えるらしいです。
 湯葉と茄子にウニにジュレ。食べる前からわかってる。美味しいんです。ウニの量も気前良くカミッテル。
 水菜(だったっけな?)に蟹肉、さらには筋子。なんてわかりやすい。フレンチに比して和食の経験が私には乏しいので、こういうわかりやすい食材、わかりやすい味付けのほうが簡単に入ってくるのです。
 淡路のハモに岩手の松茸。国産でこんなに巨大な松茸を出してくれるなんて嬉しいなあ。一目見た瞬間、脊髄反射で「美味しいはずだ」と洗脳されてしまいます。
 カツオにヒラメ、アジ、イカ。イカが美味しかった。あとはあまり印象に残らず。
 全国でも20数件しか取り扱っていない、幻のお酒らしいです。私にはボリューム感が強く感じたのですが、連れはうめえうめえと飲んでいたので、好みなのでしょう。
 気になる身がチラ見えする。
 スペシャリテの鯖の棒寿司。肉と米の比率がたまりまへん。本日一番のお皿でした。もっと食べたい丸ごと食べたい。
 ノドグロにバイ貝。ノドグロって高級とされているわりに思ったほど高くなくて、味も大したことないと感じることが多いのですが、この皿はとても美味しかった。ジュワリと感じる肉汁い皮の程よい焦げ目。最高です。バイ貝も臭みのない大ぶりな身に旨味がたっぷり詰まっていて満足しました。
 すっぽんの鍋にアワビ。(私を含めて)和食素人であれば聞いただけでヨダレが出そう。
 ああなんて贅沢な。スープが滋味に溢れており、それでいてスッポンの身にもしっかりと味が残っていて素晴らしかったです。
 お食事は
 サンマごはん!いいですね季節感たっぷりで。
 旨味の強い食材なので、直感的に美味しいことは美味しいのですが、米がイマイチだったかもしれません。まあおかわりもできたので量で満足してしまったです。
 漬物はまあ普通。
 みそ汁は濃すぎでやや厳しいか。
デザートは葡萄にナシ、リンゴのカキ氷でサッパリとクローズ。

非常に満足できました。お酒込みでひとり2万円を切ってくるのは素晴らしい。食材や味付けもストレートで理解しやすく、和食の入門としては完璧なお店だと思います。バランスが良いんですよね、全てにおいて。また来たいと思います。ごちそうさまでした。



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和食は料理ジャンルとして突出して高いです。「飲んで食べて1万円ぐらいでオススメの和食ない?」みたいなことを聞かれると、1万円で良い和食なんてありませんよ、と答えるようにしているのですが、「お前は感覚がズレている」となぜか非難されるのが心外。ほんとだから。そんな中でもバランス良く感じたお店は下記の通りです。
黒木純さんの著作。「そんなのつくれねーよ」と突っ込みたくなる奇をてらったレシピ本とは異なり、家庭で食べる、誰でも知っている「おかず」に集中特化した読み応えのある本です。トウモロコシご飯の造り方も惜しみなく公開中。彼がここにまで至るストーリーが描かれたエッセイも魅力的。