御膳房/六本木

御膳房。六本木界隈のランチでは松六家に次いで評判が良いお店。中国雲南省の料理を主体とした中華料理屋さんです。
芋洗坂を下った右手にある、他を寄せ付けない風格のあるエクステリア。
土日祝日ランチ限定で、特別なコース料理通常8,000円のところを4,200円という魅力的なオファーがあったのですが、夜はタテルヨシノでハイカロリーな予定だったので控えめにする必要あり。したがって、私はランチセットを注文。
ランチセットに自動的に付随する卵スープ。傑出した味わいというわけではありませんが、滋味に溢れた優しい味で美味しかった。小さい器だから映えないけれど、大人数で食べる用の巨大な器であれば迫力があるでしょう。
冷奴にタレをかけて水菜をのせた小鉢は印象なし。あってもなくても評価は変わらない。
豚肉の黒酢炒め。これは美味しかった。今あなたが想像している味よりも2割増しで美味しいと思います。豊かな脂を湛えた豚肉を一旦こんがりと揚げて旨味を閉じ込めラブ注入、その後丁寧に切りそろえられた野菜と共にふんわりと黒酢で包み込む。ビール!ビールゥゥウ!
麻婆豆腐は見た目とは裏腹に楚々とした趣き。おそらく名前も知らないような薬膳スパイスが使用されているのでしょう。なぜかフルーツを連想させるような果実味豊かな味わいを感じました。それでいて結構辛い。悶絶するほどの絶品とは言えませんが、興味深い一品です。
ライスはおかわり自由なのですが、あまり精魂込めて炊いたようには感じられません。若干べちゃついていてイマイチ。
意外にもお漬物が素晴らしい。これにもスパイスが多用されているのか、実に不思議な味わいで面白かったです。もっと食べたい。
連れは汁なし担々麺セット。汁なし担々麺に、私のセットと同様に小鉢やらゴハンが付随します。
ピーナッツが大量。味わいは妙に甘い。唐辛子や山椒がビリビリときいた担々麺とは対極にある物腰が柔らかい味わいで無難なタイプです。F-ZEROで言えば青の車体。好みに拠るのでしょうが、私はあまり好きではありませんでした。
杏仁豆腐は味そのものは悪くないものの、舌触りがぶっきらぼうでクリーミーさに欠ける。
お茶は無料でおかわり自由なので中華料理店の美徳ですな。

評判に違わず満足できました。ただ、同じ価格帯であれば400メートル先の飄香に軍配があがります。ただそれは飄香のレベルが高すぎるだけであって、別に当店を悪く言うつもりはありません。

ちょっと衛生面に欠けるのが気になったかな。ハコとしては立派なのですが、通路の掃除が行き届いておらず、お手洗いに行く途中にチラリと見えた厨房も散らかっていたし、何よりお手洗いもあまり綺麗ではなかった。全体的に薄暗いお店なので目立ちはしませんが、気になる人は気になると思います。


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当店の近所の中華料理店は下記の通り。どの店も圧倒的にランチがお得です。十番で中華は昼がオススメです。
  • ナポレオンフィッシュ ←中国の少数民族料理。今までに無い調味料の使い方!当店に限っては夜も良いです。
  • 飄香 ←夜は高級店ですがランチは驚くほどリーズナブル!
  • 永新 ←単品モノは高いですが、スープの旨さに悶絶!
  • 登龍 ←ギョーザが1人前2,000円という地獄。
  • 御膳房 ←ここもランチ。ランチコースもありますが、一番安いセットメニューで充分。
  • 富麗華 ←中国飯店グループの旗艦店。ですが、高いだけです。
  • 紫玉蘭 ←富麗華のセカンドライン。ランチは800円~と一気にお得に。
  • 麻布十番グルメまとめ ←ほぼ毎日、麻布十番で外食しています。その経験をオススメ店と共に大公開!
東京カレンダーの麻布十番特集に載っているお店は片っ端から行くようにしています。麻布十番ラヴァーの方は是非とも一家に一冊。雑誌なので売り切れ注意!


御膳房
昼総合点★★★☆☆ 3.0