年末年始に11日間のクルーズで海外へ vol.9~九份~


基隆から南へ10kmの山中にある街。コートダジュールの鷲の巣村もかくやと思わせる立地です。台湾映画「非情城市」の撮影に用いられ、赤い提灯が連なりレトロな雰囲気が漂います。日本においては「千と千尋の神隠し」のモチーフとなった(と憶測されている)村、と言ったほうが通りは良いかもしれません。
基隆駅近くの基隆客運バスターミナルから金瓜石行きバスで40分。120円(30元)です。おつりはもらえないのでお気をつけて。我々は小銭がなく、ふたりで60元のところ100元札を差し出し40元を丸損することとなりました。これは40元以上に精神的に悔しい出来事です。

外気温は20℃ほどであり、クーラー無しで快適のはずなのですが、車内はガンガンに冷房がきいており凍え死ぬかと思いました。原住民どんだけ暑がりやねんと毒づきながら周りを見渡すと、どの乗客もブルブルと震えており、ダウンジャケットまで着ている人までも。どうもこちらの人々は「エアコンをつけると空気がキレイになる」と信じているような気がします。
九份。あいにくの雨。ただしこの辺りは年間降水量が極めて多い雨の街であるため、この天候で普通とのこと。絶景!とは言い難く、まあよくある港町を望む景色です。
狭い路地にひしめく土産物屋と飲食店。期待していたよりも「千と千尋の神隠し」感は薄く、道後温泉のほうがそれっぽいかもしれません。また、この混雑具合、すなわち日曜午後4時の新宿伊勢丹食料品フロア級の人出の中でもバイクがガンガンに人を蹴散らしながら走り抜けて行くのでとても疲れました。

総合すると、それほど魅力的な観光地ではありません。何故こんなに人気があるのか疑問。短い旅程でしか訪台できない場合は、無理にここまで足を伸ばす必要は無いと思います。

お邪魔した飲食店は以下の通り。


■芋仔蕃薯/九份(台湾)
https://tabelog.com/taiwan/A5403/A540302/54000123/
九份のメインストリートから脇道に逸れ、細いトンネルを抜けた先にあるお茶屋さん。
お隣の「阿妹茶酒館」のほうが有名で混雑していますが、当店も負けず劣らずの景色を有しているため、静かに過ごしたい方は当店のほうが心地良いでしょう。
阿里山茶600元を注文。これにひとり100元の湯代がかかり、〆て800元(3,200円)です。え?そんなに高いの!?と顎が外れそうになったのですが、残った茶葉は持ち帰りできるので、家庭用のお土産茶葉を買うと思えば納得感があります。
お湯で茶器を温めてから、お茶を何度も異なる器に移し替えた後に口に含みます。一旦溜めて濃度を均一にする器、香りを嗅ぐためのみの器、飲むための器など、茶の道は中々に奥深い。
お茶菓子も出して頂けます。「梅ハ!特別ニ!オゴッタゲル!」と白髪の老女。そう、彼女は日本語教育を受けているのか、とても堪能に日本語を操るのです。


■頼阿婆芋圓/九份(台湾)
https://tabelog.com/taiwan/A5403/A540302/54000378/
九份名物と言えば芋圓(オーイン)。タロイモと小麦粉で作られるお団子です。芋圓を出す店はそれこそ団子のように軒を連ねているのですが、その中でも図抜けて人気があるのが当店。
タロイモと小麦粉だけでなく、抹茶味、ゴマ味など様々な団子が色とりどり。モチモチとした食感は、日本のお汁粉の白玉よりも野性味があり食べ応えがあります。

目を瞑って食べれば日本のぜんざいと大差なく、子供から大人まで楽しめる味。200円弱という価格設定も嬉しい。


■九份阿珠雪在焼/九份(台湾)
https://tabelog.com/taiwan/A5403/A540302/54000899/
クレープに粉末状のピーナッツ入り麦芽糖をまぶし、タロイモ味のアイスをのせて包んだ新感覚のクレープです。店員が着ているユニフォームにはパクチーが描かれているのですが、我々が買ったものには入っていませんでした。
味は想像通り素朴。安定して美味しい。160円という安さも立派です。食べ歩きに最適。



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年末年始に11日間のクルーズで海外へ vol.8~基隆~

日本人には馴染みが薄いかもしれませんが、基隆(キールン)は台湾を代表する港町です。巨大客船が接岸できる良港であり、鉄道を利用しての台北との接続もグッド。高層ビルこそ少ないものの、繁華街がどこまでも続くミドルクラスの都市。
ただ、名所名刹が少ないんですよね。そこにあるのは繁華街のみ。何でもあるけど何にも無い。仕方がないので我々はひたすら食べることを決意。

まずは観光案内所に赴き、この辺りで旨い店はあるか?とスタッフに尋ねる。「食べ物の好みは人それぞれです」という真理が返ってきました。ぐう正論であり、私は完全に押し黙ってしまい、彼も「大賢は愚なるが如し」とでも言いたいのか沈黙を貫く。

必死の思いで、じゃあこの辺で貴方が一番好きなお店を教えてくれ、と何とか食い下がります。すると、「イタリアラーメンの店はどうでしょう?」とのご信託。イタリアラーメン、と私は静かに繰り返す。もちろん彼は聞かれた質問に誠実に回答し、恐らく彼がこよなく愛しているお店を告げたつもりでしょう。しかしそんなアドバイスでは、人としては誠実であったとしても観光案内所のスタッフとしては0点である。

これ以上議論を重ねてギスるのも何なので、謝謝ありがとう、イタリアラーメン、きっと行くよ楽しみだ、と、本物であるにはいささか感じの良すぎる笑顔を残し、無料マップだけを手に取り観光案内所を出ました。
しかし捨てる神あれば拾う神ありとは良く言ったもので、その無料マップが大変良くできた代物であり、近くに「廟口」という屋台村がある情報を得ることができました。屋台村。なんて甘美な響き。
観光案内所から10分程歩き「廟口」に到着。ここからは各店舗ごとに個別に記していきます。なお、「廟口」の屋台はすべて固体識別番号が振られており、その番号を店名の後に付記しておきました。


■吳記螃蟹羹<5>/基隆廟口(台湾)
https://tabelog.com/taiwan/A5406/A540601/54000720/
蟹スープとおこわのお店。蟹スープとおこわのセットは廟口において定番の屋台。中でも当店は大混雑。
蟹スープ220円(55元)。蟹肉、タケノコ、キノコ類がタップリ入ったとろみの強いスープです。気前よく蟹肉が入っており、この価格でこのクオリティはすばらー。
おこわは当たり前に中華風であり、異国を舌で感じます。船内のべちゃついたごはんとは一線を画し見事な炊き加減。それでいて120円(30元)という奇跡。この価格でこれだけの料理を外食できるのであれば、台湾の主婦は家で料理することを放棄するに違いない。


■一口吃香腸<43>/基隆廟口(台湾)
https://tabelog.com/taiwan/A5406/A540601/54000692/
何とも食欲をそそるスパイスと肉の香り。その主を見遣ると長蛇の列。何事かと凝視すると、一口ソーセージのお店でした。
1粒30円弱(7元)。よりスパイシーなタレと生のニンニクもドッサリ添えられます。
バリっと焼かれた焦げ目を一息で噛み切ると、口の中に肉汁が溢れ出る。アジアを象徴するような味付けは、食べ進めるほどに食欲を刺激します。これは旨い。

思わずビールを飲みたくなりましたが、廟口では誰も酒を飲んでいないんですね。コンビニで買って持ち込んでいいものか、または酒を飲み歩いていいものか不明なので、臆病者の私は大人しく唾液を飲み下す。


■天一香<31>/基隆廟口(台湾)
https://tabelog.com/taiwan/A5406/A540601/54000700/
魯肉飯の専門店。鹿港の魯肉飯では地獄を見たのですが、都会の専門店、しかも地元民が列をなしているのですから間違いないと踏み、入店。
甘辛く煮たトロトロのそぼろ肉が、たっぷりのタレと共にごはんに流し込まれます。うむ、これが本当の魯肉飯である。日本の魯肉飯はうっかりするとパクチーが入ったり、そぼろ肉ではなく角煮丼になったりしてしまうのですが、これこれ、これが本物です。


■滷排骨飯<21>/基隆廟口(台湾)
軒先に放り出されたテーブルで若者ふたりが一心不乱に掻き込む丼があまりに旨そうだったので思わず入店。「彼らが食べているものをひとつ、店内で食べます」と流暢なボディランゲージで注文。
魯鶏腿便當320円(80元)。鶏の骨付きモモ肉を丸ごと煮込み、たっぷりの野菜と共に頂きます。

ホロホロと崩れゆく鶏肉を口に含むと甘辛さが爆ぜる。程よい甘さのキャベツも優しく、ごはんもたっぷりで大層食べ応えがありました。
ちなみに、「便當」というのは日本語の弁当から転じた言葉。我々のように店内で食べても良いのですが、どちらかというとテイクアウト客が多かった気がします。それこそ飛ぶように売れ続け、我々の10分やそこらの滞在のうち30パックは売れていました。


■豬腳・蝦仁焿<22>/基隆廟口(台湾)
https://tabelog.com/taiwan/A5406/A540601/54001767/
豚足と海老みぞれスープの人気店。今回、最も行列が長かったお店です。
海老スープは日本では食べることのできない味。海老のすり身(?)を油で揚げ、酸味と甘味を伴ったたっぷりのスープで煮込んだ料理です。日本で食べる海老のチリソースを出汁でのばした味に近い。とにかくゴロゴロと海老が入っており、海老好きには至福のひと時。
オマケでチャーシューも注文。そう、当店は豚足ならびに豚料理でも有名。ちなみに台湾で「猪」という字は豚を意味するのでご注意を。


■陳記泡泡冰<37>/基隆廟口(台湾)
https://tabelog.com/taiwan/A5406/A540601/54000631/
泡泡冰とはカキ氷機で削った氷にシロップを加え、ひたすらボールで混ぜ合わせてシャーベット状に仕上げる台湾定番のデザートです。舌触りはパピコやスタバのフラペチーノに近い。
皆が注文していたオレンジ色の味を注文。セパージュは恐らくマンゴーとパッションフルーツ、若干のパイナップル。ただしフレッシュというよりは人工的な味わい。それでも200円もしない(45元)なので、食べ歩きに最適。


良く食べた1日でした。航海中の色を失った食生活をようやく挽回することができ、妻の機嫌も途端に良くなりました。

台湾の人々は食に対するこだわりというか、値段に見合ったものを求める傾向が強いように感じています。同じような料理の店が軒を連ねていていても、一方では大行列、もう一方では閑古鳥。日本人のように「混んでるから空いている隣の店でいっか」という妥協は一切見せません。

ところで、私が勝手にイメージしていた台湾B級グルメは小籠包とマンゴーカキ氷だったのですが、それらを見かけることはありませんでした。もちろん小籠包は上海のものだとは存じ上げてはいるのですが、それにしても見当たらない。場所的または時期的な制約なのでしょうか、誰か真相を教えて下さい。

■Ruth C. Coffee/慶安宮近く(台湾)
https://tabelog.com/taiwan/A5406/A540601/54001768/
最近台湾はコーヒーが流行っているらしく、チェーン店はもちろん、ルノアール的高級オッサン向け喫茶店から、シングルオリジンをハンドドリップで出すような気合の入ったお店まで百花繚乱。観光案内所ではこんなに格好良いマップが無料で配布されています。
我々は洋上でのデジタル・デトックスのリハビリを兼ねてwifiを有したスタイリッシュな「Ruth C. Coffee」というカフェへ。天明の打ちこわしを想起させるボロボロの通りにポツンと佇む、場違いにセンスの良いお店です。
店主はアラサーで当然に英語を操る。客層もオシャンティー。表参道あたりの気取ったカフェをそのままコピペしたようなお店です。
店主の心意気を見込んで最高値のシングルオリジンコーヒーを注文。驚きの640円(160元)です。肉まん1個あるいは麺1杯100円の国でこの価格設定は勇気が要るだろうなあ。

エチオピアの大層立派な農園のものらしいです。ドリップ中はまるで居合い抜きでもしているかのように真剣な表情の店主。注文してから到着まで20分近くかかりましたが、その長い待ち時間が逆に心地よく感じました。

一言で述べると透明感。雑味が一切なく、しかしながら余韻は長い。酸味がとても強く苦味は稀薄。私の全然好きじゃない方向性のコーヒーではありますが、このコーヒーは本物であることはきちんと理解できました。
妻はカプチーノ。これは中の上と言ったところ。目立った特長はありません。

あくまで当店の真骨頂はサードウェーブ的な妙技でしょう。まさか台湾の馴染みのない港町でここまでレベルの高いコーヒーに出会えるとは恐ろしい子。


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年末年始に11日間のクルーズで海外へ vol.7~鹿港(観光編)~


鹿港(ルーガン)。清代には貿易で大変栄えた重要港。宗教関連グッズや提灯屋、建具屋など、一風変わった商店が軒を連ねる地方都市です。
まず驚いたのは、英語や日本語が全く通じない点。「台湾は英語ができて普通。統治時代の名残もあって、日本語も結構通じる」と、したり顔をする自称台湾通がたまにいますが、あれ、真っ赤な嘘ですからね。台北ならそういう場面もあるかもしれませんが、地方に行けば全然無理です。
バイクが多くて疲れます。歩いているその脇をビュンビュンとバイクが走り抜けていくので、接触されはしないかと絶えず気を使います。また、四輪車も謎の動きをすることが多く、欧米感覚でいるとストレスを感じる交通事情でした。

タバコを吸う人がすごく多いです。もちろん歩きタバコです。バリっとしたビジネスマンをひとりも見かけませんでした。とても暑い国なので西洋的なドレスコードが育ちにくいのかもしれません。

中国のように人々が大声で怒鳴りあったりはしておらず、日本のごくごく普通の人々の声量程度です。また、中国のように道端にゴミが散在していません。どうしてルーツは同じなのにここまでマナーが異なるのか首を傾げてしまいました。
小学生のジャージはジャッキー・チェンです。でもジャッキー・チェンは香港か。

それでは昨日のグルメ特集に引き続き、鹿港の個別名所について述べましょう。

■ 天后宮
鹿港で最も重要な史跡であり、観光の中心地です。が、個人的にはあまり魅力を感じませんでした。やはり宗教施設というものは信心があってこその存在。お祈りを捧げる傍らで写真を撮り続けるのも無粋なので足早に立ち去りました。


■ 龍山寺
こちらも宗教施設ではあるのですが、観光の中心地から離れており、物好きな観光客をチラホラと見かける程度で居心地が良かったです。刮目すべきは釘を一切使わない建築術。空が青く、ふと沖縄の気候を思い出す。


■ 摸乳巷
デブは通り抜けることが難しい狭い路地。だから何というわけでもないのですが、所々絵になります。


■ 第一市場
沖縄の牧志公設市場のような雰囲気です。特筆すべきはバイクたち。食材がたっぷりと並べられた狭い通路にまで傍若無人に乗り込んできます。市場周りは屋台や飲食店なども多いですが、昼過ぎには店じまいするのでご注意を。


■ 九曲巷
鹿港で最も有名な路地裏。名前の通りクネクネ道。古い建物も多くフォトジェニックな空間です。本当はくまなく歩き回りたかったのですが、半グレのような野犬が徒党を組んで我々の行く道を阻んでいたので、回れ右して立ち去りました。


■ 古市街
作られた(復元された)古めかしい通りです。やや人工的な趣であり、お台場の施設を想起させます。訪れる人々も観光客ばかり。


■ 鹿港芸術村
こちらも作られた空間。見るべきものは特にありません。

というわけで、ややマニアックな観光地であり、台湾に初入国する者にとってはガッカリすることの多い街でした。ひねくれたことを考えずに、台中に入港したのだから大人しく台中市内に行けば良かったと反省。


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グルメブロガーの苦悩2017

2016年の1月に当ブログの記事を食べログに移行し、その後の記事もミラーリングするようにしてから急に有名になりました。
「ちょづいてんじゃねーよオマエのことなんて誰も知らねーよ」と思った貴方の感覚は正しくて、世間一般で言う「有名人」からは程遠い私ですが、飲み屋で隣のテーブルの全くの他人が私のことで議論していたり、電車で隣り合わせたOLが当ブログを読んでいたり、怪しげな業者から連絡が来るようになったりと、それなりに私の周囲は変化しつつあります。

「ブレイクするっていうのはバカに見つかるってことなんですよ」という有吉弘行の発言は実に興味深く、私の行動原理は何も変わっていないというのに、(バカかどうかはさておき)これまで接してこなかった様々な人種が私に接触を図るようになってきました。

すごく嫌な思いをすることも増えました。私がコントロールできない「何か」が襲ってくるという、ずっしりと重い恐怖感。少しずつ「何か」が失われていく寂寥感。記録の意味を込めて、現在の私の気持ちを整理しておきたいと思います。


<サクラの片棒>
「現在、特定のお店について食べログ レビューを書いていただける方を募集しております。もし、お受け頂けるということであれば、記事を書いていただきました後にささやかながらお礼金を差し上げております。

金額は、記事を書いていただきますことで報酬15000円、もし、書いていただきました記事によりまして、お店の点数が上がりました場合には、貢献度に応じまして最大10万円までの報酬をご用意いたします。」

こういう連絡が頻繁に来るようになりました。予見はしていましたが、やはり気持ちの良いものではありません。驚くべきは報酬の安さ。俺ってそんな貧乏臭い記事書いてるのかな、と暗い気持ちになってしまいます。

私見ですが、こういう誘いに乗るグルメブロガーは殆どいないと思います。高々数万円で自己のブランドを失墜させるはずがない。専業ライターはさておき、私のように収入源が別にある人間の書く記事は、基本的に信用できると考えて良いでしょう。


<上場企業ですら滅茶苦茶>
出版社などの品の良いスジからの執筆依頼などは理知的に応対しているのですが、春先に実に腹立たしい事件がありました。上場企業からのオファーだったので、まあ外すことはないだろうとタカを括っていた自分が甘かった。

平たく言うと、当該会社の運営するサイトに私の記事を転載(翻訳)させて欲しいとの依頼であり、顧問弁護士と相談した上で、
  • 私の記事を転載する際は、その都度、私から許諾を得ること
  • 加筆/修正/翻訳する際は、加筆/修正/翻訳後の記事を私に事前確認させること
  • 写真には転載元およびクレジットを入れること
  • 各記事の末尾に転載元およびクレジットを記すこと
  • 私から記事の削除要請があった場合は、直ちに応じること
  • 私に著作者人格権を行使させること
  • これらの条件を満たす契約書を交わすこと
という、社会人として当然の前提条件を求めました。

そこからの対応が異常に遅い。1本のメールのやりとりに数日間のリードタイムを要します。私はメールの返信などその日のうちに必ず済ませるのに、先方は何の音沙汰も無く平気で数日間放っておくのです。向こうからのお願いのくせにふざけた会社です。

次に、嘘をつく。一度カフェでの面会に応じた際に「Aさん、Bさんなどの著名な方にもご賛同頂いております」などと涼しい顔で言うクセに、私が実際に裏を取ると(グルメブロガーのコミュニティは狭い)、それらは全て真っ赤な嘘でした。

ショックでした。このバカたれとのやり取りはさておき、このような無茶苦茶な行状を上場企業が主導する時代。グラウカス・リサーチ・グループよろしく思いっきり空売りを仕掛けてから当該事実を実名で公表してやろうかとも考えましたが、面倒なのでやめました。君子危うきに近寄らず。冒頭の「バカに見つかる」の典型例です。


<飲食店の嫌われ者>
『「お代は結構ですから悪く書かないで下さい」とシェフに懇願された話』や『3ヶ月前にトラブった例の店からの電話が鳴り止まない』などは極端な例ですが、飲食店が眉をひそめる存在であることは確かです。警戒された中で摂取する食事に味もへったくれもありません。この問題については、偽名で予約したり、同行者に予約を取ってもらうことで解決しつつあります。

「お店の中でタケマシュランって呼ばないでね」と同行者にお願いすることも多く、ちょづいてんじゃねーよオマエのことなんて誰も知らねーよ、という気持ちにさせてはいないかと申し訳ない気持ちで一杯なのですが、身バレした際の微妙な空気感は味わった者にしかわからない疾苦なので、念のための自衛なんだなと、温かい目で見守って下さい。

昔に比べて露悪的な表現も避けるようになりました。「タケマシュラン、最近守りに入ってつまんないよね」と評されるのは私としてはかなりきついのですが、あまりにステークホルダーが増えすぎて自由に形容することが難しくなってきたのは確かです。面白い深夜番組がゴールデンタイムに移動した途端に味気なくなるのと同じかもしれない。

ところで、「素人が偉そうにモノを言うな」「あいつは飲食店で働いたことが無いから何もわかってない」という批判を頂戴するのですが、客の99.9%は素人なんだからそれで良いじゃん。素人にあれこれ言われたくないなら、プロ限定の会員制にすればいい。

「あそこのシェフ、記事読んですごいムっとしてましたよ。結局タケマシュランが指摘した通りに料理変えてたけど」この感覚がとてもわからない。ムっとするぐらいならそのままの料理を貫き通せば良いのに。例えば私が「お前のブログは読むに値しないよね、時間のムダ」などと言われたとしたら、私はとてもヘコみ反省し改善するだけであり、怒りの感情なんて絶対沸かないのになあ。人はそれをプライドと呼ぶ。

いずれにせよ、飲食店側はネット上の口コミを過大評価しすぎだと思います。みんなそんなに気にしてないですよ。清潔で親切で美味しくてリーズナブルなお店であれば、黙っていても客は来るのにな。


<あたしの好きな店を悪く言わないで!>
これは女性にしか言われたことがないので、女性のOSにプリインストールされている感情なのかもしれませんが、「あたしの好きな店を悪く言わないで!」と、たまに言われ、ホームシックに浸ってしまいます。

私は世界で最も素晴らしいレストランはナリサワだと結論付けているのですが、決して万人ウケする料理ではない上に立派な値段を請求されるので、仮にナリサワを酷評する人がいたとしても「ああ、合わなかったんだな、気の毒に」程度にしか思いません。

私は「賛否両論おおいに結構じゃないですか」という思考回路なので、「あたしの好きな店を悪く言わないで!」という感覚を全く理解できず、「嫌なら読まなきゃいいじゃん」と見当違いな応対をしてしまい、その女の子からは見事に嫌われてしまいました。

話は変わるのですが、これまた女の子数名から「ゴハン行こ!飲んで食べて5,000円ぐらいのお店、おさえといて」と指示を受けたので、麻布十番の費用対効果に大変優れた店を予約し、味と価格ならびに雰囲気には大変にご満足頂けたようなのですが、帰り際、「どこ住んでるの?え?麻布十番!?よくもまあ自分の家の近くの店を指定するよね」と呆れられたことがありました。

これが八王子や浦和のお店であり、そこに私が住んでいてわざわざお越し頂いたのであれば、そう非難されても納得できるのですが、東京のど真ん中のお店を指定して、彼女たちからのリクエストを全て満たしたというのに、どうして彼女達の気分を害してしまったのか答えを導くことができず、頭を抱えてしまいました。

このように、異性からの批判については「何故怒られているのか理解できない」ということが多く、やはりこれは人間のOSレベルで異なる論点なのかもしれません。男女どちらが優れているという話ではなく、遺伝子レベルで違うこと。


<オススメの店は?>
「オススメの店は?」と聞かれると憂鬱になります。

「恵比寿で良いお店ある?」と聞かれたのでロブション、と即答すると「高すぎだよ。そうじゃないことぐらいわかるでしょ?」と怒られたことがあります。こちらは大真面目に答えているというのになぜ怒られるのか。

「あなたはズレてるのよ。意地悪しないで、もっと普通の店を挙げてよ」ズレていると評価している私に対して普通の店を聞きたがるキミが悪い、と返すのをグッっと堪え、じゃあレストラン間とか?と述べると「だからさあ、そういう気取った店じゃないんだよね」と、何故か私が非難されることになる。

「きちんとした和食屋でタバコ吸える店あるか?」これはひょっとしてギャグで言ってるのか?と表情を読み取ろうとすると、大真面目な顔だったりするのでリアクションに困る。

「ねえ、十番で良い店ない?ワインが飲めて、雰囲気があって、若い子があんまり来ない落ち着いたお店で、飲んで食べて5,000円以内」閉店後の俺のフレンチか。

「銀座の和食で飲んで食べて8,000円以内。個室で20人の宴会ができるとこ」私はぐるなびか。その価格帯でまともな和食店なんてないですよ、と必死の思いで回答すると、「お前はズレてるんだよ」と、また怒られました。

外食に係る議論の前提となる知識が欠落しており、知識が欠落していることにつき無自覚である方との議論はグルーミーでしかありません。

とは言え、自分のお気に入りの店を紹介し、「すごく良かった!さすが」と言われるのはそれはそれで嬉しいです。私もなるたけ的確な提案をしたいという構えはあるので、そのような質問をなさる際は、せめて目的・最寄り駅・予算・人数・同行者との関係ぐらいはお伝え頂ければ助かります。質問が具体的であればあるほど回答も具体的になる。まあこのあたりは常識的なビジネススキルに準じることでしょう。

「気になる人がいて、今度ディナーの約束があるんです。いい店ありますか?港区で、カウンターの店で、ふたりで飲んで食べて3万円までで、1回だけチューしたことある人とです!」ここまで開いた心で飛び込んでくれると、私も腕をまくるというものです。


<ヘンなオジサン>
会食に招待されることが増えました。ここは私の悪い所なのかもしれませんが、『友達でも無く仕事の付き合いも無いほぼ初対面からの招待なのだから、誘った側のオゴリでしょ?』という価値観が私の中にはあり、実際にご馳走になることが殆どです。ここ炎上ポイントかもしれません。

しかし、思いっきりワリカン請求してくるヘンなオジサンもたまにいます。興味の無い店を指定され、好みでない料理を口にし、自慢話を延々聞かされ、私のプライベートを根掘り葉掘り詮索され、「じゃ、今日は1万円でいいよ」。1万円もあれば大切な人に立派な花を贈ることができたのに…と自身の見る目の無さを悔やみます。へのへのもへじみたいな顔しやがってチクショウ!

「それは○○さん(私の名)がすごくお金持ちで社会的地位も高いと思われているからですよ」何それ超勝手じゃん。私はマックで朝の9時から朝の9時までバイトしてるかもしれないのに。そもそも相手の収入や地位に拠っておもてなしの態度をコロコロ変えるなど不届き千万。

一番酷かったエピソード。ふたまわり年上の自称経営者のオジサンから「タケマシュランの読者で、是非一度お食事をご一緒したい」とお誘い頂いたのですが、指定された店は新宿の雑居ビルの何でもない個室居酒屋。この人、本当に読者なのか?というモヤモヤ感。

嫌な予感というのは当たるもので、部屋に入ると、なぜか20歳そこそこの綺麗な女の子が座っています。「ああ、この子、よろしくね。ちょっとアレだから呼んだんだ」ちょっとアレとは何か。

まあそこは察しの良い私ですから、男芸者よろしく自称経営者のオジサンを軽やかに持ち上げ、「キミたち若いんだから何でも好きなもの食べて」と居酒屋メニューを勧められ、食べたくも無い唐揚げなどを必死で胃袋に詰め込みました。「○○ちゃん(私の名)はさぁ~」と、まるで私を部下のように扱うことについてとても気に障ったのをよく覚えています。

宴もたけなわ、彼女がお手洗いに立った際に自称経営者のオジサンが発した一言。「2万円ちょっとだから、1万円よろしくね。あと、領収書、オレもらっていい?」ショッキングピーポーマックス。開いた口が塞がりません。しかし気の弱い私はすぐにあきらめて、手切れ金にとっとと1万円を置き、「ちょっと次あるんで~」と店を飛び出し、慌てて着信拒否ですブロックです。この世の果てまでサヨウナラ。

後日談。偶然に先の女の子と会う機会があり、少しだけお茶したのですが、彼女が開口一番「○○さん(私の名)、あの自称経営者のオジサン、嫌いでしょ?」と話を振ってきます。

どどどどどーしてわかったんだい?と問うと「そんなの見ればわかりますよ。でも、私からすると、逆に好印象だったけどな、必死に彼のこと持ち上げてあげて」ウフフと小さく笑う彼女。

いやあ、実はカクカクシカジカで、自分よりふたまわりも年上の大して親しくもないオッサンが、向こうのお誘いのクセにクソ不味い居酒屋で平気でワリカンにしてきたことが本当にショックでさ、と、経緯の全てを彼女に伝えると「アハハ、○○さん、何もわかってないのね」

どういうこと?と慌てて問う。「あの人、その手口で有名なの。美味しいものご馳走するからって若い女の子を集めてお食事会。で、毎回男性も連れてくるの。ワリカン要員のために」吐き気をもよおす私に構わず彼女は続ける。

「だから、彼が連れてくる男性は常にご新規さん。そりゃそうよね、偉そうにされて、部下のように扱われて、知らない女に奢らされて」と猫のような目をキョロキョロとする彼女。

「毎回、『ああ、今夜の被害者はこの人かあ』って申し訳なく思うんだけど、まあ、そこは許してね。私たちも、少しは嫌なことに耐えているんだから」少し首を傾げ、小さくウインク。嫌なこと?

「タクシーで妙にカラダをすり寄せて来る。あと、必ず一緒に写メ撮られて、その日のうちに確実にタグ付けされるの。その日のうちに、確実に。彼の娘さん、あたしと同い年だってのに、何考えてるんだか」



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名古屋うなぎランキング2017


まず最初に誤解の無いようお断りしておきますが、私はそれほど鰻が好きではありません。
鰻って、ただの焼き魚のくせして異常に高くないですか?感動の絶対値としては秋刀魚も鰻もそう変わらないのに、鰻のほうが20倍ぐらい高い。もちろん美味しくは食べることができるのですが、その費用対効果の悪さから積極的に取り組もうとしないのです。したがって、私は物凄く鰻ならびに鰻屋について、検察官のようにシビアに評価しています。

しかし名古屋だと、東京の3割引くらいで鰻を食べることができる(ような気がする)ので、名古屋に用事がある際には意図的に鰻を食べるようにしています。

そうこうしているうちに、名古屋における鰻に係る記事がたっぷりと貯まってきました。記録のためにも整理しておこうと思い立つ。

店名をクリックすると詳細記事に飛びます。今後の加筆・修正もある予定。

【とにかく旨い】
「せっかく名古屋まで来たんだからお金なんて気にしない!」と言う方向けのランキングです。私の価値観は割とこれに近い。
  1. 木屋/市役所
  2. うな富士/鶴舞
  3. あつた蓬莱軒/栄