Monsoon Restaurant(モンスーンレストラン)/ヤンゴン



ミャンマーについての情報は手に入り辛く、いきおいガイドブックに頼りがち。こちらの本でイチオシに挙げられていたお店が当店、Monsoon Restaurant(モンスーンレストラン)。
ヤンゴン中心部(ジャンクション・シティからタクシーで10分)にありアクセス至便。イギリス植民地時代のタウンハウスを改装したレストラン。内外装ともにコロニアル調。
ヤンゴン在住の外国人に絶大な人気を誇る高級ミャンマー料理店であり、我々を含めゲストの全員が外国人でした。ミャンマー料理だけではなく、タイ・ラオス・カンボジア・ベトナムなど周辺諸国の料理もメニューにオンリストされています。
地元のビールである「ミャンマービール」。ものすごいネーミングセンスです。日本の一般的なビールをやや軽くした風味であり、アジア料理に合わせるにピッタリ。
料理はアジア特有の一気同時供出スタイル。どの皿も2〜300円であるため気兼ねなく注文することができます。ここのところ香港・シンガポールはもとよりタイまで物価が高くなってきましたが(日本円が弱くなっただけ?)、ミャンマーはまだまだこれからという印象です。
魚のサラダ。サラダというよりは大きめにほぐしたツナとタマネギをアジア風に調味したツマミというイメージ。タイ料理とは異なり辛・酸・甘が弱く、複雑な味わいがマイルドに溶け合います。旅行先というバイアスを考慮しても絶品である。
ナスを焼いて(?)煮込んだもの。味噌煮込み、とまでは言いませんが、実に日本人好みの味付けです。大ぶりでジューシーなナスを旨味の強いタレを絡めて食べる。普通の日本人であれば大概は気に入る味わいでしょう。
モヒンガー (Mohinga) のスープ。モヒンガーとはミャンマーの国民食である麺料理。ライスヌードルをナマズなどの魚の出汁で頂きます。ちょっと塩気が強いかなあと感じましたが、妻は旨い旨いと何度もおかわりしていたので好みはひとそれぞれ。
ライスヌードル。春雨のような細さでありコシは無く、私好みではありません。が、妻は旨い旨いと何度もおかわりしていたので好みはひとそれぞれ。
こちらはモヒンガーに加えるトッピングたち。
おせちもいいけどカレーもね。エビのカレー。私はエビが好きすぎて、エビさえ入っていれば公平な評価ができなくなってしまうのですが、それを差し引いても抜群に美味しいカレーです。ビスクのように濃密で脱力しそうなほど良い香りがする。味わいも香りに準じて旨味が強い。

無尽蔵ともいえる膨大な量のエビが放り込まれており、見た目ほど辛くはなく最後まで冷静にカレーそのものの美味しさを楽しむことができます。もしかすると2018年に食べたカレーの中で一番かもしれません。
カレーと併せて食べるライス。日本米とは異なり香りが豊か。カレーに浸して食べるにピッタリでした。
フレッシュジュースの「ゴールドラッシュ」。マンゴー・パイナップル・バナナのミックスジュースです。説明不要の美味しさですね。それでいて300円かそこらで飲めるのだから堪らない。
お会計は驚きの2,500円。ひとりあたりじゃないですよ、ふたりでの総額ですよ。大のオトナがそれなりに飲み食いしてこの支払。店の客層ならびに雰囲気は上質で、サービス陣も感じが良い。加えて早い・安い・旨い。東京の物価の高さは何なんだと頭を抱えてしまった瞬間です。

もちろん外国人向けの店なので本来的なミャンマー料理とは味付けが異なるのかもしれませんが、それ以前に料理として本質的に旨い。ミャンマーを訪れた際には是非どうぞ。人気のお店なので予約をお忘れなく。


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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

https://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g294191-d1382876-Reviews-Monsoon_Restaurant-Yangon_Rangoon_Yangon_Region.html