釧路


釧路である。最高気温マイナス6℃、最低気温マイナス16℃である。
最近こういう自虐的な自治体多いですね。マネは良くない。
自慢の夕日。まったくもって普通である。
釧路は雪が降らないくせにいっちょまえに寒いから、道路がツルツル。すごく危ない。
フィッシャーマンズワーフ ムーという観光客向け商業施設へ。割高である。

ガッラガラ、この街は夕日と共に沈み行くのか。
市街地では常に公共の放送みたいなのが流れていて「エゾジカに注意してください」「沿岸に不審船をみかけたら通報を」という具合に、土地柄満載。
駅前に不気味なチャペル。この教会で結婚式挙げると一生ネタにされそう。
遠くに来たもんだ。
雪だるまのクオリティはさすがに高い。
完全にゴーストタウンである。
しかしこの街に燦然と輝く食べログレビュー100件超えの店!
釧路のソウルフード!スパカツ!全然おいしくない!ママーなんて店で出すな!
再びフィッシャーマンズワーフムー。観光客向けの屋台村へ。
さんまんまという、さんまの焼きおにぎりみたいなやつは結構うまかった。
しかしこの過疎っぷり。これでも週末です。

「釧路はそばが有名」と聞いたのでそばを食べたら極めて普通のそばだし、炉端焼発祥の街と聞いたので炉端焼を食べたら極めて普通の海鮮バーベキューだし。そもそもただの海鮮バーベキューのくせに、「発祥」と良くいいきれますよね。一方で、釧路ラーメンという、澄んだ魚介スープベースの醤油ラーメンみたいなのは結構うまかった。あと、地元民が集まる大規模海鮮居酒屋みたいなのは安くて結構良かった。毛ガニなんて2,000円だぜ。足は刺身に、胴体は茹でてもらいました。
和商市場という、これまた観光客向けの市場へ。
ここでは勝手丼が有名。総菜屋でごはんを買って、市場内をぐるぐる回り、カフェテリア方式でお好きな刺身を好きなだけ乗せていく。もちろん乗せれば乗せるだけ高くなります。食べログでは「観光客向け。高いだけ。全然美味しくない」と酷評されていたので、私もそのつもりで、旅の思い出づくりとしてお邪魔したのですが、覚悟していたほど高くなく、質も中々良いと感じました。
ウニやらイクラやらでは芸が無いと思い、釧路ならではのネタを集めてみました。たんたか、おひょう、そい、ししゃも、ほっけ、油カレイ、たら、さんま、にしん、八角、いか。あまり聞き覚えの無い魚たち。店のおばちゃんに説明を求めると、だいたいどれも「白身魚であっさり、コリコリしてる。美味しいよ!」とのこと。この人たちは何度生まれ変わってもコピーライターにはなれないであろう。ししゃもやほっけ、たらやにしんを刺身で食べれたのは良い経験でした。あ、イクラはおばちゃんがサービスで盛ってくれた。まあ、サービスというかなんというか、もともと込み料金なんでしょうけど。
ジビエたち。右上の写真とか胸が痛くなる。
さらば夕日の街。

お土産はホワイトサンダーなり。12個入り600円。お土産としては優秀。


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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

吉葉/両国

以前、八百長で人気のお相撲をサルコジレベルに酷評してしまいました。そして今回のターゲットはちゃんこ鍋。私は相撲だけでなく、ちゃんこ鍋にも違和感を持っているのです。

だって、ちゃんこ鍋ってすんごい高いと思いません?コースでしっかり食べて飲んだらひとり10,000円近く請求される。大した材料と調理でもないのになんでー???なので、極力ちゃんこ鍋とは関わらないような人生を歩もうと決めていたのですが、「両国に相撲部屋を改装したちゃんこ屋があって、土俵もそのまま残ってある」という情報をキャッチして、これは楽しそう。ソッコーで予約です。ただ、同日昼に寿司をガッツリ食べる予定もあったので、当店の前菜などいらん!鍋だけ食って帰ってやろう!と企てたのですが、「初場所開催中なので席だけの予約はダメ、コース頼め」と怒られました。やっぱオンシーズン。稼ぎ時なんでしょうねー。

両国駅から徒歩10分以上。18時頃に国技館の前を通ったらすごい人。そして毎日新聞より撒かれる号外。号外ってすごく嫌い。何かあったのかとギョっとしてしまう。恐る恐る受け取ると、「大鵬死去」でした。おそらくこの号外は国技館前でしか配られなかったことでしょう。

完全に住宅街で周りにランドマークも無く、地図を見ながらでも少し迷ってしまった。入店するとマジで土俵がある。しかも土俵すぐそばの席で不思議な気分。コースターが洒落ている。

前菜や刺身、焼物はうまくもなくまずくもなく。

ちびちびやってると次々に出されるので落ち着かない。

もっとゆっくりさせてくれよ。とその時、何十人も次々にお客さんが入ってくるじゃありませんか。とにかくすごい人。みんな相撲見終わって一気に流れてくるんでしょう。それを捌くためには次々出さないとしゃあないか。

メインのちゃんこ。

ナメていた。めちゃくちゃうまい。なんという上品なスープ。魚介や肉の旨味がじっくり溶け込んでいて、それでいてアクは完璧に取り除かれていて臭みなど一切なし。このスープ飲んだだけで、ああ、今日は来て良かった、と思えました。

食べ始めて1時間ほど過ぎたころ、土俵に噺家っぽい人が登場して小話をしつつ、元呼出(相撲で太鼓叩いたりする人)の超エラい名人みたいなのが出てきて目の前で太鼓を叩いてくれる。これがものすごい迫力。しかもNHKの相撲中継のイントロみたいな馴染みのあるやつですごく面白かった。

「今日、相撲観てきた人~?」「ハーイ!」って観てきてない客は我々だけでしたごめんなさい。みんなガチの相撲好きばっかりが集まってるから場の一体感がものすごい。1,000円単位のチップが飛び交っていて違う世界を垣間見ました(チップって税務署が捕捉できないから税金取られないんだよないいなあ)。お願いすればそのショータイム(?)に出ている人たちと写真も撮ることができるし、ちょっとしたお話もできる。なんともゆるーい、おっさん向けエンターテインメントです。

雑炊とデザートを頂いておなかいっぱい。ご馳走様でした!

料理だけ見れば割高かもしれないけれど、マジで土俵がある点、その土俵にあがってポーズとったりしても周りの客は温かい目で見守ってくれる点、ショータイムがある点などなど、楽しめる要素が盛りだくさん。外人とか連れて行ったらめちゃくちゃ喜ぶだろうなー。ヘンなジャズバーみたいなのより全然楽しい!以前は色々と文句ばっか言ってしまいましたが、もう少しだけ長い目で相撲業界を見守って、自分も色々と勉強してみようかなと考えた一夜でした。

ところで、女性がガンガン土俵に入って写真撮ってたりしたけどイイの?とすこし疑問に思ったのですが、特殊な土俵(国技館のとか特定の神社のとか)でなければ別に問題ないとのこと。女相撲と言ってキャットファイト的な見世物もあるみたいなので、女は土俵ダメってわけじゃないんですね。またひとつ教養を獲得しました。



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和食は料理ジャンルとして突出して高いです。「飲んで食べて1万円ぐらいでオススメの和食ない?」みたいなことを聞かれると、1万円で良い和食なんてありませんよ、と答えるようにしているのですが、「お前は感覚がズレている」となぜか非難されるのが心外。ほんとだから。そんな中でもバランス良く感じたお店は下記の通りです。
黒木純さんの著作。「そんなのつくれねーよ」と突っ込みたくなる奇をてらったレシピ本とは異なり、家庭で食べる、誰でも知っている「おかず」に集中特化した読み応えのある本です。トウモロコシご飯の造り方も惜しみなく公開中。彼がここにまで至るストーリーが描かれたエッセイも魅力的。


ちゅらぬうじ/喜瀬

ザ・リッツカールトン沖縄のメインダイニング。もともとは喜瀬別邸というホテルのメインダイニングで落合務がプロデュースしたことで話題となったのですが、リッツカールトンに運営が変わり、落合氏は抜けた模様。現在のシェフは大阪リッツのスプレンディードにいたイタリア人ですって。いいなこういう転勤って。
お察しの通り、むちゃむちゃ客層が良い。私が今までお邪魔したレストランの中で最もアッパーな雰囲気を醸しだしていました。ワインリストも超絶分厚く、こんな僻地でこれだけの品揃えは参りました。
アグー豚のムースをチューブに入れたやつ。おお、ブセナと違ってやや変化球。今風じゃないですか!
パンたち。すごく美味しかった。冷めないように、特殊なホッカイロみたいなので器が常にホカホカでした。やるな、ちゅらぬうじ。
しかし味は別に普通であった。
本部牛のカルパッチョ。豆腐ようのソースが素晴らしい。沖縄食材を見事に取り入れています。
レンズ豆のスープ。これは別に美味しくない。甘くないお汁粉みたい。インドの道端で似たような豆のスープを食べたことを思い出しました。
太刀魚のパスタ。非常にあっさりとしているのですが、魚のうまみがストレートに伝わってくるもので、とても美味しかったです。レシピとしてはそれほど難しくなさそうなので、今度自宅で作ってみよう。太刀魚は高いからタラで作ろう。
オマール海老にホタテ。どうしたちゅらぬうじ、突然投げやりじゃないか。こんな誰でも作れる料理なんて、らしくないぞ。沖縄はどこへ行った沖縄は。美味しいけれど納得がいかないお皿でした。
メインはニュージーランド産のラムにフォアグラ。完全に沖縄をシカトである。基本に忠実。安心安定のラム。しかし沖縄まで来て食べるものではない。
ドルチェはホワイトチョコレートに京都の抹茶。迷走もいいところ。
前菜までは沖縄料理とイタリア料理が融合して素晴らしいと感じたのですが、後半は万人受けする無難なものとなって非常に残念。ここで食事する客は非日常を楽しみに来ているのだから、お店側はその期待に応えて頂きたい。島野菜のバーニャカウダ、シークワサーでマリネ、アーサを練りこんだパン、キャビアを海ぶどうで代用、島とうがらしでアーリオオーリオエペペロンチーノ、石垣牛でビステッカ、アグー豚でサルシッチャまたはカツレツ、ドルチェは黒糖を多用…素人の私ですらこれぐらい思いつくのですから、もっとはちゃめちゃな料理、出してくれていいんだよ。

お会計で鼻血でそうになった。おそらくイタリアンとしては世界屈指の高額店。高すぎです。



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この年は1年で10回沖縄を訪れました。1泊15万円の宿から民宿まで幅広く手がけています。



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ザ・リッツカールトン沖縄/喜瀬 vol.2

悪い雲が出てきやがった。プールはそれほど大きくありません。プールサイドでごろごろするために存在する、主客転倒プール。
屋外シャワーもオッシャレー!
森を抜けると…
スパがあります。
スパのくせに車寄せまでありやがる。しかしこのスパ、全然イマイチでした。大浴場と、ドライサウナと、偽岩盤浴があるだけ。偽岩盤浴がヘンに熱くて低温火傷するんじゃないかとヒヤヒヤした。

こういうなんでもない、飾りだけの壁、結構好き。
小腹が空いたのでカフェでアフタヌーンティー。シャンパンつけたったけどな。
スイーツはどこにでもあるような普通のスイーツですが、フード類がとても美味しかった。酒を頼んで大正解!
スコーンにはハチミツやらシークワサーのジャムやらタンカン(沖縄のミカンみたいなやつ)のジャムやら色々つけれて楽しい。スコーン自体もすごく美味しい。こういうシンプルなものが美味しいのっていいですよね。肝心のお茶ですが、20種類ぐらいの中から好きなものを好きなだけ。都内のホテルのアフタヌーンティーって、時間制限だの1種類だけしかダメだの2種類目は別料金だのケチ臭いところが多いですが、沖縄リッツは非常におおらか。
夜になるとこれまた雰囲気がよろしい。ディナーはメインダイニングのちゅらぬうじへ(詳細は別エントリ)。そこそこ美味しいけれどもヘンに高くてオススメできません。ただ、外に出るわけにもいかないから、結局ここで食べるしかないんですけれど。それにしても、このレストランが致命傷になりかねないと思うこのホテルは。連泊して毎晩あそこで何万円も払って食べ続ける気にはさすがになれない。でも、他に選択肢は無い。じゃあやっぱ他のホテルにするか、ってなるかも。
バーは「喜瀬モヒート」「喜瀬マティーニ」のように、地元を意識したオリジナルカクテルが多くて楽しい。喜瀬モヒートはラムの代わりに泡盛を使い、ライムの代わりにシークワサー、砂糖は黒糖、マドラーにサトウキビという、もはや完全に別物のカクテルですが、結構おもしろいと思いました。愛煙家が多いけれど、吸われているのは葉巻ばっかしなのでまあ良しとしましょう。
朝食はバフェ。沖縄郷土料理を山ほど食べれるのがすごく嬉しい。
野菜やフルーツ、チーズも盛りだくさん。オムレツもあるで。
完全にエンジンがかかってしまってスパークリングワインにサラミ、チーズにまで手を出してしまった。ちなみにこれは朝7時の出来事である。
図書室もすごく雰囲気が良い。
最高級漫画喫茶である。

ランチに沖縄料理、やってます。ちゃんとした料理人の手にかかれば、沖縄そばなどちょちょいのちょいのアヒャヒャである。

期待していた以上に素晴らしいホテルでした。期待に応えるって想像以上に難しい。つまりすごい。何から何まで完璧。非の打ち所がありません。

ところで、写真で表現することはできませんでしたが、当ホテルグループの最も素晴らしい点は、スタッフのホスピタリティにあります。慇懃無礼ではなくそれなりにフレンドリーで、笑顔が素敵。美男美女多し。すぐに名前を覚えて声をかけてくれるようになる。ちょっとでも困ってるとどこからかすっ飛んできてくれる。掃除のおばちゃんまで愛想良し。ロビーあたりにいつもいるサービスのキャプテンみたいな人なんで、ゲスト全員の顔と名前を暗記してるんじゃないかってレベル。しかも頑張って暗記というよりは、自然とそれができている雰囲気。この仕事が本当に好き、リッツで働いていることを誇りに思っていることがヒシヒシと伝わってきます。

やっぱり仕事って、こうでないといけませんね。好きな仕事とかやりたい事をとことん突き詰める。そうすれば自然と地位と報酬がついてくる。最初からカネ目当てに働き始めるなんてダメダメ。早晩限界が来ますから。

ますますリッツが好きになってしまいました。日本での次の開業はリッツカールトン京都!楽しみにしてるぜ!

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従業員の面接を、宿泊客と同様にもてなすリッツ・カールトン。ドアマンとピアノの生演奏が志願者を迎えるとか冗談みたい。そりゃあ凄いサービス集団が生まれるわけです。