1泊2日では考えられうる限りの名所を巡った弾丸霧島旅行


■どこかにマイル/日本航空
さてさて『どこかにマイル』の第3弾。由布院鳴門に引き続き、今回は鹿児島の霧島に決定です。ちなみに『どこかにマイル』とは、JALに6,000マイルを支払い、旅行したい日付を登録すると4つの行先が表示され、後日このうちのどれかの往復航空券がもらえるという緩やかなミステリーツアーです。


■サクララウンジ/羽田空港
https://tabelog.com/tokyo/A1315/A131504/13122122/
妻がいつのまにかJGCを達成しており、土下座して私もなんとか家族会員に加えて頂けました。何気に生まれて初めてのサクララウンジ利用です。ANAはクールでスタイリッシュな印象ですが、JALは温かみのある内装。飲み物などのラインナップは似たようなものでした。


■ワンズレンタカー/鹿児島空港
楽天トラベルのレンタカー比較サイトに旅程を打ち込むと、宿泊施設検索さながらに料金と評価が一覧表示されました。手頃な車を予約します。世の中便利になったなあ。

空港到着時に会社に電話し指定の場所に迎えに来てもらい、オフィスで手続き。スズキのスイフトを2日間借りて保険込みで6,500円でした。大手のレンタカー会社であればその倍は請求されることでしょう。

手続きはスムーズであり車体にも問題は全く無い。同じ効用を得ようとしているのに金額差は倍近くもあるこの不思議。再び鹿児島を訪れた際には是非利用したいと思います。
ちなみにコチラは家族経営のようで、返却時にはお父さんお母さんお姉ちゃんが総出で車の洗車に勤しんでいました。脇でひとりボールを蹴りながら遊ぶ弟くん。いいなあ、こういうライフスタイル。ちなみに細かな説明は税理士に譲りますが、このような営業形態は極めて節税効果が高く、実に賢いビジネスであるということを記しておく。


■うなぎの美鶴/鹿児島市
まずは腹ごしらえ。鰻生産量第1位の都道府県に来たのだから、何よりも鰻です。「こんな鰻があったんだ」と、素材に対する概念を覆してくれるお店でした。オススメ。詳細は別記事にて。


■仙巌園(せんがんえん)/鹿児島市
およそ10年ぶりの来園。薩摩藩主島津氏の別邸跡とその庭園であり、磯庭園(いそていえん)とも呼ばれています。桜島を築山に鹿児島湾を池に見立てた素晴らしい景色と広大な庭園が特長的。
幕末には島津斉彬がこの敷地の一部を使ってヨーロッパ式製鉄所やガラス工場を建設するなどの近代化事業を起こす。それが近代日本の技術力・工業力の原点と認められ、「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に登録されました。
能書きはさておき、タッチパネル操作からクレジットカード決済と、この手の観光地にしてはハイテク。園内の物販やレストランの雰囲気づくりも見事であり、カリスマブランディングマイスターが手がけているに違いない。21世紀になってもこんなにカッコイイお家として維持されており、島津光久も喜んでいることでしょう。


■スターバックスコーヒー 鹿児島仙巌園店/鹿児島市
https://tabelog.com/kagoshima/A4601/A460101/46011874/
仙巌園から少し離れたところにあるスタバ。島津家ゆかりの登録有形文化財『旧芹ヶ野島津家金山鉱業事業所』をスターバックスにリノベーションし、2017年3月29日(水)オープン。
神戸北野異人館店もそうですが、スタバのこの手の店舗は実にカッコイイ。それでいて特別料金も無い。素晴らしい文化貢献事業です。


■霧島観光ホテル/霧島(鹿児島)
上階の客が大暴れするというトラブルに巻き込まれましたが、「物腰は柔らかく低姿勢だけれども結果は必ず手に入れる。もう一度言うけど、あなたのクレームの入れ方は天下一品ね」とお褒めの言葉を頂きました。詳細は別記事にて。


■レストラン巴里/霧島(鹿児島)
美味なるホテルのメインダイニング。「まだ一口も食べてないんだから諦めないで!」とE判定の受験生を励ますような妻の優しさ。詳細は別記事にて。


■霧島観光ホテル(朝食)/霧島(鹿児島)
日常生活において朝食は食べないのですが、朝食付きプランとなれば話は別である。ただし昨夜の実績もあるのであまり期待することなく、軽くコーヒーでも飲もうとビュッフェ会場を覗いてみます。
ゆうべよりも鹿児島郷土料理を前面に出したラインナップで好印象。結局小さいポーションでチョコチョコとつまんでしまいました。黒豚味噌とキビナゴの南蛮漬け、鶏飯が特に良かったです。


■霧島温泉市場/霧島(鹿児島)
各種情報サイトには重要な観光地として紹介されることが多いですが、実際は土産物屋と飲食店があるだけのパーキングエリアです。時間が限られているのであれば、わざわざ行く必要は無いでしょう。


■霧島高原乗馬クラブ /霧島(鹿児島)
ダービージョッキー四位洋文騎手の出身クラブ。ここの代表が、近所に住んでいた四位少年に乗馬を勧めたのが、馬の道に進んだキッカケなんですって。雲ひとつなく、実にダビスタ映えする天気です。
2,000円弱で10分間、お馬さんに乗ることができます。私のように全くのド素人であっても、クラブの方々が優しくサポートして下さいます。屋根つきのフィールドもあり雨天対応。予約も要らず飛び込みでOKなので、なかなか使い勝手の良いレジャースポットでした。
初めて馬に乗った感想は「高い」です。値段ではなく高さがね。視界が開けて想像以上に視野が広がります。セダンからSUVに乗り換えたような感覚。秋山好古が騎兵に夢中になった気持ちが少しだけわかりました。


■霧島神宮/霧島(鹿児島)
今月は金比羅宮熊野三山、そしてここ霧島神宮と、メジャー級の神社巡りが続いております。樹齢800年の御神木やさざれ石、霧島七不思議の伝説などパワースポットとしても有名。その昔、坂本龍馬とその妻おりょうも参拝したとのこと。
雰囲気の良い神社で私好みだったのですが、参拝客がとにかく多い。特にイベントでもないのにこの集客力には舌を巻く。神様もこんなに握手会の列が伸び、さぞかし喜んでいることであろう。


■高千穂牧場/高千穂(宮崎)
https://tabelog.com/miyazaki/A4503/A450301/45000704/
国境を越え宮崎県に入ります。霧島神宮から車ですぐの高千穂牧場。駐車場も入場料も何もかも無料という気前の良い観光地です。
高台の上に広々とした空間が広がり開放感に溢れています。仔牛や羊と遊んだり、乗馬を楽しんだり、乳製品製造工場やバイオマスプラントの見学、乳搾りなどの酪農体験もできる触れ合い型の牧場。
しかしながら「こひつじとふれあおう!」のコーナー脇にジンギスカンのレストランを置くセンスは甚だ疑問。また、半グレのようなヤンキー崩れの客く、カツアゲされないかとドキドキしました。久しぶりに襟足が妙に長い子供たちを見た。


■レストラン石蔵(妙見石原荘)/霧島(鹿児島)
妙見石原荘のメインダイニング。食べログ4.15(2018年1月)でTOP500入りと、恐ろしく僻地にある割に大健闘しているレストランです。レストラン利用客は無料で日帰り入浴を楽しめる仕組みもすごくいい。詳細は別記事にて


■坂本龍馬おりょう新婚湯治碑/霧島(鹿児島)
坂本龍馬とその妻おりょうが新婚旅行で訪れた温泉。ちなみに公式記録としては日本初の新婚旅行とのこと。この記事を書くついでに色々と調べたのですが、坂本龍馬の享年って31歳なんですね。若いなあ。それから、「竜馬」と「龍馬」で揺らぎがあるのですが、どちらの表記でもOKとのこと。何て雑なネーミング。
龍馬は宗教めいた人気を誇っていますが、具体的に何したのかよく分からんなあ、という印象。そもそも歴史上の人物としてはマイナーな存在だったのに、死後に司馬遼太郎が取り上げてから一気にブレイクしたみたいです。

私が小学生の頃は『龍馬=神』的な熱狂を持って教育された記憶があるのですが、最近は「龍馬なんかいなくても明治維新は勝手に起こってた」という意見も多いそうな。歴史観って難しい。また最近は『尊敬する人物:坂本龍馬』と書くのはキラキラネームばりにやヴぁいことらしいです。


■嘉例川駅/霧島(鹿児島)
かれいがわ駅。県内最古の駅舎であり、開業以来の木造駅舎は国の登録文化財。全国でも珍しい特急が止まる無人駅です。駐車スペースがあって見に行き易くはあるのですが、わざわざ遠くから訪れるほどの観光スポットでもありません。


■鹿児島神宮/霧島(鹿児島)
後述のラーメン屋の近くにあったので立ち寄る。中々に立派な神社なのにガラガラ。祀られている神様やストーリーは後から変えることができず、既存コンテンツが前提条件となっている。寺社仏閣ビジネスって難しそうだなあ。


■とくだラーメン/霧島(鹿児島)
東京に出てきても勝負になるレベルです。圧倒的なスペシャル感はありませんが、日常に溶け込むマイルド感。霧島でタイミングが合えば是非どうぞ。詳細は別記事にて


■スカイラウンジ菜の花
https://tabelog.com/kagoshima/A4603/A460301/46006531/
鹿児島空港サクララウンジはリニューアル工事のため閉鎖中。代わりに「お飲み物・スナック引換券」を頂きました。売店でいくつかの候補の中から飲み物とスナックを選ぶのですが、そうじゃない。ラウンジ利用者は飲食をしたいのではなく、穏やかな空間を求めているのである。
幸いクレジットカード会社が運営(?)しているラウンジが保安検査場の外にあったのでそちらを利用。命拾いしました。

以上、1泊2日では考えられうる限りの名所を巡った弾丸霧島旅行でした。週末は何もイベントを入れないと驚くべき速度で過ぎ去り、忘却の彼方へ放逐されてしまいます。クオリティ・オブ・ライフ。忙しくっても、旅に出よう。


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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。