ワイン会~ソムリエールと看護師に囲まれて~


いつもの仲良し4人組(ソムリエール2人に医者と私)とワイン会。この日を楽しみに指折り数えていたのですが、14時乾杯を目指して会場へ向かっている最中に「家にワインを忘れました」「私はノリで焼肉ランチしちゃったごめん」お前らやる気あんのか。稲中の合宿でラケットを忘れるエピソードを思い出し、「稲中かよ」とだけ返すと、「イナチュウとはピカチュウの親戚ですか?」と溢れ出るジェネギャ感。
遅刻者を待つことなく泡で乾杯。「アンリジローらしさがありますねぇ」と通なコメントをする医者はドクターズ・ドクター。一般の患者を相手にする臨床医ではなく、医者から相談をうける立場です。

物わかりの悪い低俗な患者を相手にする必要が無いからいいじゃん、と素人としての素直な感想を述べると、「いやあ、医者にも色んな人がいますから。『早く回答して下さい!』みたいな高圧的な奴にはムっとしてしまうけど、医者同士で足を引っ張りあっても患者のためにならないんで、僕が折れるようにしています」天才外科医やらをクローズアップし神格化するメディアが多いですが、医療とはチームで行われるものなのです。
ソムリエールの手土産であるキッシュヨロイヅカのタルト。真っ先にエビを頂戴したのですが、一口頂いたオニオングラタンも実に深い味わいでした。「ひとくちあげるー、はい、あ〜ん」という形で頬張ったからこその味覚かもしれませんが。
話題沸騰、京都の玉子サンド屋「喫茶マドラグ」が東京に進出。とんでもない分厚さです。ちょっと味が薄いかなあ。醤油やケチャップが欲しくなる。
ブラインドで挑戦。品種は当てたのですが、産地をNZと答え大ハズシ。「昆布出汁の香りがする」と表現するソムリエールに「お前の家の昆布出汁はこんななのか?」と厳しい医者。
私が真剣にワインに取り組むキッカケのひとつであるワイン。圧力を感じるボリューム感。豊かな樽香。「え?これって樽香あるの?俺だけ樽香を履き違えているかもしれない。。。」とついて来ない医者。
「あー!赤と白間違えて持ってきちゃった!」お前絶対やる気ないだろ。アルミホイルをぴったりと巻いたブラインドでの出題だったのですが、キミは一体どんな心境でアルミホイルを巻いていたんだ。日本のメルロなのですが、全く日本らしくありません。普通にボルドーと答えてしまいましたが全然悔しくないクオリティ。
ナニワヤのローストビーフをお持ちしようと決めていたのですが、売り切れという大惨事。同じ肉製品だから大丈夫だろうとチャーシューにミートローフにハンバーグ。美味しいのですが、やはりローストビーフにはかなわないですね。目の前で2個のローストビーフをカゴに入れたオッサンに「お願いだからひとつ分けてくれ」と土下座すりゃよかった。
ローストチキンは皮目が旨い。鶏肉って外さない。
私がお持ちしたのは大好きなラグランジュ。ううむやっぱり旨いぜ最高だワイン大好き、と素直な感想を述べると、「あなたはそんなにワインが好きじゃないこと、私は気づいているわよ」と、酷薄な目線を投げかけるソムリエール。ドキ。返す言葉を思いつかない。

でもまあ彼女のようなプロ中のプロからすれば、私のような何ちゃってワインラヴァーは許せないのかもしれません。食事かワインのどちらを取るかと取られれば食事と即答するのですから。
今日はふたりのソムリエールの誕生日の中間地点。合同でのバースデーケーキのご用意です。なのですが、お祝いもそこそこにふたりのソムリエールは帰り支度。「別の飲み会があるから」「デートだから」と唐突に医者とふたり取り残されました。

これが俺たちの実力であり人望だ、と納得しふたりでのんびりと酒を続ける。たまたま私の友達の女の子から「今夜は何か予定あるの?」とメッセージが入ったので、返信するとすぐに到着。ピザよりも早い。医者も同僚がつかまりそうだということで、第2ラウンドの開始です。
シャンパーニュ狂が到着。家主の冷蔵庫やセラーを勝手に開け、「お、これ飲もう」と誰の許可も得ずに容赦なく栓を抜いていく。恐ろしく頼もしい。
6時間飲み続けてヘロヘロの身体にはもったいないほどのワイン。芳醇な香りに酔いしれる。さっきソムリエールに『あなたはワイン好きとは言えない』と断罪されてヘコんでるんだ、とシャンパーニュ狂に悩みを打ち明けると、「そうかなあ、記事を読む限り、きちんとワイン選んでるなって僕は思ってますけど」ってここにも読者がいた!
看護師たちも到着。メタメタにかわいくて今すぐ入院したくなる。採血が苦手なんだよね、針で血を抜かれているという事実が許せなくて気持ち悪くなっていつもぶっ倒れそうになる、と悩みを打ち明けると「血管はわかり易いですけどねえ」とすぐに私の腕を取る。懐に飛び込む圧倒的スピード感。看護師に恋をする入院患者の気持ちが少しだけわかりました。
「写真撮りましょ!」とSNOWを用いてみんなでパシャリ。先のソムリエールもそうでしたが、最近の若い子は息をするように自撮りをする。何度も何度も角度を変え猫耳やヒゲを変え、おそらく35歳としてはトップクラスに自撮りをしたオッサンであろう。
全く記憶が無い中で撮った写真。デュ、デュクリュ・ボーカイユじゃないかあのエチケットは。後日ヴィンテージを確認すると1983であることが判明。勿体無い。記憶が無い中で飲むにはあまりにも勿体無い。猛省します。

「明日同僚とシャンパーニュ会やるんで是非来て下さいよ」行く行く~。私の辞書に社交辞令というものは存在しない。でも、やっぱりいいですよねワインって。こうして気軽に、だがしかし強固に友達の輪が広がっていく。

ソムリエールは私を『ワイン好きとは言えない』と評価しましたが、なるほど確かに香りや味そのものよりも、世界観やお友達づくりに大きな価値を見出しているのかもしれません。つまり、文化。そういう意味で、やっぱりワイン、好きだなあ。


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私の参加するワイン会は、ヲタクが集まるというよりは、ワイワイふざけながら飲む形式です。全くの素人もウェルカム。ワインはみんなで飲むものだ。下記にテーマ別にまとめておきました。
ワイン会で料理を提供する際に参考としています。ワイン会の主役はワインであり料理は場が華やぐ程度の彩りさえ確保できればOKと割り切る。あえるだけ、焼くだけ、のせるだけ、ちぎるだけ、混ぜるだけなど、とにかく簡単に作れるレシピがたくさん載っています。

マドラグ