ワイン会~ソムリエ3次試験の特訓~


元々は若手のパリス・ヒルトンの誕生日会として企画していたワイン会だったのですが、「ロンドンでモンタギュー卿との会食が入りどうしても行けなくなった」と華麗なる断りメールを頂いたので、別のテーマを設定することに。

ちなみに彼女からは「ハロー!」のように気軽な連絡をちょくちょく貰えて嬉しいのですが、続く言葉が「さっきロスチャイルドの○○さんが…」「今、ロンドンに現地法人を作りに来てて、今から弁護士と…」と、相変わらず映画のような生活を垣間見ることができてドキドキします。

閑話休題。今回のテーマはソムリエ3次試験の特訓に設定しました。友人の鮨職人がソムリエ試験を受験中で、実技である3次試験を控えているのですが、店に未だワインは置いておらず実技を特訓する機会は少なかろうということで、今回のワイン会でひたすらサービスに徹してもらうという作戦です。
ニースで飲んだ彼女にも来て頂き、「あ!あの足の人ですか!」「そうです、あの足の持ち主です」とみんなこのブログよく読んでるなあ。ちなみに彼女は当ワイン会のメンバーと数年前に合コンしたことがあり、ワインの世界は狭いものである。
先月ボーヌで食べたブッフ・ブルギニョンが忘れられず、自分で作ってみることに。ただしここは日本であり、せっかくなので脂がたっぷりの和牛を素材として採用です。仕入先はもちろんスーパーナニワヤ。
ニース風サラダを作ろうと、立派な瓶詰めのツナを探すのですが、量の割にべらぼうに高い。いわゆるシーチキンの缶詰じゃあつまらないので、ならば作ってしまおう。1本1,000円のマグロサクを買い、オリーブオイルで火を通します。何とも言えない背徳感。
珍しく誰も泡を持ってきていないので慌てて冷蔵庫から安いカヴァを引っ張り出しました。盛夏はみんな泡ばっかり持って来てたのに、季節感ってすごいなあ。
ニース風サラダが完成しました。ただし原料が正しいかどうかは不明。彩りのみを意識してレタス、パプリカ、オクラ、カボチャ、ツナ、アンチョビ、トマト、卵、ベビーリーフと有象無象である。そしてツナから具材が減っていき、最後に残ったのは葉っぱとアンチョビだけでした。皆、本能の赴くまま。
サーモンのマリネは成城石井で買ったものを開けただけです。しかしディルを散らすだけでそれらしく見える。パーティ料理なんてこんなもんである。
シャルキュトリ盛り合わせ。と、言いつつ、こちらも成城石井のハムのパックを開けただけ。木の板にそのまま並べると真っ平らで死ぬほどダサかったのですが、ふたつ折りに敷き詰め、ディルを載せるだけでこれまた大変貌を遂げる。
ムール貝の白ワイン蒸し。ちょっと今回は味が濃かったかもしれません。貝は個体差が大きいので味のバランスを取るのが難しい。薄いなら手心を加えてバランスを取ることも可能ですが、元々濃い場合、後戻りが難しい。恋愛と同じである(何が)。
ムール貝にフレンチフライは外せません。ただし適当に切ったジャガイモをオリーブオイルで揚げ焼きしただけなので、正統的なそれとは程遠い。それでもハーブソルトを多めに降り、トリュフオイルをぶっかければあっと言う間に人気の一皿になりました。
外科医が面白いツマミを持ってきてくれました。ブドウを房ごと干し、レーズンにしたもの。こういうウィットに富んだお土産にはとりわけ盛り上がるワインラヴァーたち。
サンマとジャガイモのオーブン焼き。先日のレピフエドディーヌならびにア・ニュに着想を得たは良いのですが、あまり萌えるビジュアルに仕上げることはできませんでした。

また、私はサンマの内臓の苦味が好きなのですが、そうでもないゲストもいるでしょうから慣れない手つきで内臓を抜いて調理しました。あれ、心から気持ち悪い作業ですよね。内臓がスルスルと抜けていく感覚と圧倒的な血液に気を失いそうになる。
メインイベント、和牛の赤ワイン煮込みです。この鍋だけで直接材料費は1万円以上。生意気にも赤ワインを丸々1本飲み込んだ和牛鍋です。気になるお味は、今まで食べたどの赤ワイン煮込みよりも絶品。ゲストの皆さん無言で皿に向き合い、1.5キロの肉塊があっという間に無くなりました。
鮨職人には食材費3,000円の代わりにお寿司を持ってきてもらいました。これぞスキルの交換。非貨幣経済における最先端の飲み会である。何よりやっぱり鮨は盛り上がる。あなきゅう旨し。
太巻きはマグロ・エビ・イカなどが豪勢に敷き詰められています。贅沢この上ない〆の炭水化物。
鮨をすっかり平らげた後も皆まだまだイケそうな顔をしていたので、思いつきでカレーを作りました。先の和牛の赤ワイン煮込みのタレが大量に残っていたので、そこに市販のカレールーをぶち込んだだけ。それでも高級和牛の旨味の存在感は抜群であり、今年食べたカレーの中でも1、2を争う迫力です。
ごはんは五穀米を活用。五穀米って便利ですよね入れるだけで途端に食欲をそそるような色合いが完成する。
ニースで飲んだ彼女はお土産にと南仏のキャラメルを持ってきて下さいました。コックリとした甘味が濃い目の赤ワインにベスト・マッチ。

皆、程よく酔っ払い盛り上がりを見せたところで、恒例の「手を繋ぐのが先かチュウをするのが先か」論争の開始。なんか最近の私はコレばっかですね童貞みたいですねもうそろそろやめようと思います。
で、本日は皆30代以上であるためか、手を繋ぐのが先派が圧倒的に主流でした。また「どっちもいい」という新たな観点を持つ女子も。「そりゃあもちろん手を繋ぐのもいいけど、急にチュウされるのもドキドキするじゃん?」とコロンブスの卵。すべての状況を前向きに捉える人生得するタイプです。

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私の参加するワイン会は、ヲタクが集まるというよりは、ワイワイふざけながら飲む形式です。全くの素人もウェルカム。ワインはみんなで飲むものだ。下記にテーマ別にまとめておきました。
ワイン会で料理を提供する際に参考としています。ワイン会の主役はワインであり料理は場が華やぐ程度の彩りさえ確保できればOKと割り切る。あえるだけ、焼くだけ、のせるだけ、ちぎるだけ、混ぜるだけなど、とにかく簡単に作れるレシピがたくさん載っています。



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