タツヤカワゴエ/代官山

まず、予約の時点でたっちゃん本人が電話に出てくれました。もしやと思ってYouTubeで声色を確認したから間違いない、たっちゃんや!すごく感じのよい受け答え、電話越しでも柔和な微笑みをたたえているんだろうとわかるほどで、非常に好感が持てました。何度かお邪魔しようと試みましたが、そのたびに満席。世間は色々と文句つけてますが、現場では人気があるのです。
「代官山の畑」と称するアミューズ。着席して1分以内に出されたため、作り置き感満載でシラけました。例え準備してあったとしても、もう少し勿体ぶって出して欲しかったです。
ウナギのフラン。これは着席から4分で出ました。速いなあ。ウナギがゴロゴロと入っており好感が持てます。

と、この時点でたっちゃんが挨拶に。いきなりすぎて良い受け答えができませんでした。しかし明るい笑顔に柔らかい物腰。センスの良い会話。素敵なお人です。世の中なぜあんなにたっちゃんのことを悪く言うのかさっぱりわからない。
イカ・オクラ・長芋の冷製パスタ。これはかなり美味しかった。今年一番の冷製パスタかも。冷製パスタって、麺が冷たいだけでグズグズなことが多いですが、これは歯ごたえと旨味が残り素晴らしい出来です。
鶏のパテにマッシュルームにサマートリュフ。これは意味不明の味わいです。鶏は淡白、マッシュルームの風味は中途半端、サマートリュフの香りは皆無。まるでデパ地価の惣菜のようでした。
フォアグラのソテー。悪くはありませんが「俺の~」で出されるツマミと大差ありません。
エビチリと大根餅をジュノベーゼソースで。食材と調理の方向性がバラバラであり意図がわかりませんでした。
フカヒレのリゾット。わかりやすい味付けで美味しいですが、ここで何故フカヒレなのかは難しい。
鮎と万願寺唐辛子のパスタ。これは結構美味しかった。
メインの牛肉はイマイチ。牛肉そのものの質が悪く、クルトンを置く意図もよくわからなかった。
 何かのジュレでお口直ししつつ、、、
 アールグレイ風味のアイスクリーム(?)で〆。こちらは結構美味しかったです。
小菓子とコーヒーで〆。ごちそうさまでした。

というわけで、レストランとしてはカプリチョーザに毛が生えた程度であり、そういう意味ではかなり割高です。ただしたっちゃんとおしゃべりできて写真も一緒に撮れるので、芸能人のディナーショーに行くと思えば妥当かもしれません。

お土産にお茶っ葉と丁寧な挨拶のお手紙を頂きました。そう、根底に流れるホスピタリティは充分であり、こればっかりはたっちゃんの天性の才能であり、他の料理人が努力しても得ることのできない美点でしょう。彼のことを「イタリアで修行もしていないくせに~」と悪く言う人もいますが、イタリアで修行もしていないのにあの地位を築く才能のほうが余程凄いという事実に目を向けるべきかもしれません。

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