リストランテ ル・ミディ ひらまつ/西梅田


突発的に大阪に用事ができ、そういえば2年も家族に会ってないなあということで、タケマシュラン一族を召集して食事会。未就学児も含む大人数なので個室必須。しかし親孝行も兼ねるので、きちんと美味しいお店にしなきゃ。このような場合に絶対的な信頼を寄せるのがひらまつグループです。
Ristorante le MIDI Hiramatsu(写真は公式ウェブサイトより)。ASOではないひらまつブランドのイタリアンレストラン。ハービスのブルガリ跡地であり、豪奢なアプローチ。
内装も驚くほど豪華(写真は公式ウェブサイトより)。前回お邪魔したのはランチですが、夜のほうがよりいっそう風格を強く感じます。
アルコールを摂るのは父と私のみだったので、まずはふたりで1本を。ひらまつグループお馴染みのクレマン。安定した味わいなのですが、せっかくのイタリアンなのだから、イタリアの泡も用意して欲しいところ。
最初に1口はモチモチとした食感のタコ焼きのようなものと、生ハムのクッキー。タコ焼きがいいですね、程よい塩気でジューシー。4歳児が親指を立てていました。
フォカッチャは黒豆入りでしょうか。所々サクりとアクセントがきいており良かったです。プレーンなほうも正攻法で好き。
子供用メニューのサツマイモのポタージュ。子供用と侮る無かれ、一口頂きましたがきちんとした料理です。素材の味が直に伝わり、甘い。
大人の前菜。左上は洋風の茶碗蒸し。百合根のホクホク感がグッドです。その他こまごまとした一口料理がありましたが、ポーションが小さすぎて記憶には留まらず。
子供用のパスタはボロネーゼ。的確な茹で加減にハンバーグもかくやと思わせる肉の量。それまで騒がしかった子供たちが一心不乱に掻き込み始め、あっという間に完食。恍惚の表情を浮かべながら「ウチのと全然ちゃう」。
大人用のパスタはタヤリン(卵入りの手打ちパスタ)をブロード(海鮮出汁)で食す。目が覚めるような菜の花の緑とハガツオの鉄分。なのですが、全体としてまとまりがなく個々の食材をバラバラと食べているかのような気分。そういう意味で、行列のできるラーメン屋のほうがレベルが上です。
フォカッチャの次はいわゆるパン。密度があって小麦を感じることができました。
子供向けのメインディッシュはハンバーグ。これは素晴らしい。プロ中のプロが本気で家庭料理を作ればここまで美味しくなるのです。まず、肉の味が濃い。中央までしっかりと火が通り切っているのに風味を損なうことがありません。ソースも甘さとコクが絶妙なバランス。ブランド和牛を用いないハンバーグとしては人生トップクラスに美味しかった。
大人の魚料理は何だったっけな?子供の相手をしていて説明を聞き逃してしまいました。ポーションが大きく味も良かった記憶あり。海老のムースが伸びやかで、全体を取りまとめる赤ワインソースも秀逸。
グラスであわせたワインはコチラ。この格のお店でグラスが1,600円で飲めるのはまことにリーズナブルですね。
大人のメインディッシュは大和牛。肉そのものは無難に美味しいのですが、驚いたのは付け合わせのレベルの高さ。ポルチーニのソテーは大地の味が直線的。ソースを含めてこれぞ絶品。ジャガイモのグラティナート(パン粉やチーズなどをのせてグラタンのように焼き色を付けること)も手抜きなし。腹は膨れつつあるものの、最後まできちんと旨いメインディッシュでした。
こちらも1,600円とお買い得。当店はグラスワインが豊富なので、最初はボトルにしないで色々楽しめば良かったかなあ。
子供たちのデザート。皿が置かれた瞬間に目を輝かせる7歳児♀。女の子って、こんな頃から女の子なんですね。
大人のデザートはイチゴのティラミス。かまくらに見立ててあり、中にはシロクマさんが鎮座します。が、味はあまりパッっとしませんでした。凝り過ぎ。子供用のストレートなスイーツのほうが基本に忠実で美味しかった。
小菓子はマカロンにギモーブ、ビスコッティ(?)。納得のクオリティを保っており満足。
折り目正しいコーヒーを飲んでごちそうさまでした。

大満足です。やはりこのような会食では抜群の安定感を見せてくれるひらまつグループ。私の期待に100%応えてくれました。個室料が取られたりしないし、総額としてそれほど高くないのも嬉しい。ここぞという局面で今後も愛用させて頂きたいと思います。


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ひらまつ関連のお店にはかなり行きました。全般的に「外さないレストラン」で安心できるのですが、たまにハズレもあります。

「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

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