芸者さんに囲まれてお花見/上野公園

女優様から「お花見来ない?」とお誘い頂き、脊髄反射で行くと回答。彼女は準備のため一足先に向かうということで、彼女の友人と駅で待ち合わせて上野公園へ。
例年上野公園の花見客の4割は外人らしいのですが、今年は6割とのこと。確かに外人だらけである。ただ、シートを広げて花より団子な宴会をしているのは日本人で、純粋にお散歩しながら桜を真剣に見ているのは外人。どちらが正解なのか。
場所取りに出遅れたのか、完全にピクニックな人々。
様々な花見客の中、ひときわ目立つ桜色の芸者集団。目を見張りました。なんと、私はここに招待されていたのです。私はフツーの花見を想像していたのですが、彼女の日本舞踊のお教室主催のお花見で、なんとも気合の入ったイベントだったのです。
ステージ(そもそも花見にステージがあることがすごい)最前列を陣取り、缶ビールで乾杯。
お鍋までご用意してくださっており天にも昇る心地です。
いわゆるお花見というよりは、常にステージで演目があり、それを愉しみながら飲み食いする会。我々の陣地を数十人が囲い込み、シャッターの嵐。自分が特別な存在になったような錯覚を覚えます。
桜に囲まれてほろ酔い加減で観る踊りって最高ですね。
ちらし寿司もスタンバイ。なんて素敵なお花見なんでしょう。
お師匠様の舞。う、美しい。
金粉入りの日本酒。優雅そのもの。

人生で最も楽しいお花見でした。桜やお酒もそこそこに、踊りに魅入ってしまう。我々が心地よいのは当然のこと、我々を取り囲んで遠巻きに見る外国人も楽しそう。物珍しさと羨望が入り混じった視線で真剣で踊りに魅入る姿が印象的でした。

文化は世界と渡り合うために最適な手段ですね。グローバル化とは、単に英語を学ぶことではなく、自国の文化を追求することに他ならないと感じた一日でした。



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